見出し画像

前編「母校の石碑、その出典を求めて」 ラルフ・ワルド・エマーソン。偉大すぎた思想家。

ラルフ・ウォルドー・エマーソン(Ralph Waldo Emerson [rælf ˈwɑːldoʊ ˈɛmərsən]、1803年5月25日[1] - 1882年4月27日)は、アメリカ合衆国の思想家、哲学者、作家、詩人、エッセイスト。超絶主義の先導者。

ラルフ・ワルド・エマーソン - Wikipedia

失われた言葉

たしかにどこかで見たはずなのに出典がわからない。
あったはずなのに誰にも確認できない。
そうしたまぼろしのような事象が、あなたにもあるだろうか。

俺にとってのそれは、母校の正面口に置かれていた石碑だった。

『“Raise the veil boldry,Face the light”』
(大胆にヴェールを上げ光に立ち向かえ)

と書いてあったはず。なぜ「はず」かというと俺の母校は廃校となり、他校と合併して新しい高校に変わってしまったから。
卒業してからかなり経つし、こんな調子で友達も少ないのでね。けっこう遠くまで通ってた、てこともあるが。

ふと思い立ってからすでに何十年も経つのだけど、この言葉が誰のもので出典がどこなのか、なにかもわからないでいる。それはそれとして、このnoteを書く過程で発見したこのサイトはおすすめ。

エマーソンだったかもしれねぇ(NARUTO?)

そんなわけで、もしかしたらエマーソンだったかもしれない、とうろ覚えで決め打ちして調べてみたものの、該当する言葉は見つからなかった。
ただし、このラルフ・ワルド・エマーソンという人がだ。なんというかひとことで言うとハチャメチャにすごい人なんだけど、そのわりに意外と知られてなくない? と思って。

最近もうネット上にはビジネス系というか副業系というか自己啓発コンテンツが死ぬほど溢れてて、明らかに拾い方が浅すぎる名言系もまたそのひとつだが(上のサイトは違うけど)、そういうサイトってエマーソンほぼ載せてないよね。ジョブスとか前園社長とか載せててショーペンハウアーすらないってなに。ショーペンハウアーが入ってない名言サイトなんて意味ないだろ?!?!?!?!?!?!!??!!?!?(暴言)

拙者ショーペンハウアーのちくちく言葉大好き侍

特に「女について」ときたら最たるもの。生物学的に女に生まれてショーペンハウアーの女に対する悪口名言の数々を知ることは、我ら女同志に「女なんかに生まれなきゃよかったし好きで生まれたんちゃうわ」と思わせると共に「そういうふうにならんとこ」と確実に思わせるであろう。もはや読書の有無で人生を分けるレベル。全部読む必要はないがせめて「ショーペンハウアー」「女について」はググっておくといいと思います。

話がそれた。でまぁエマーソンという人は、あの時代背景にあって一時は牧師をなりわいにしていたにも関わらず最終的には「制度宗教としてのキリスト教から距離を取った」という珍しい経歴を持つ知識人。若草物語で有名なオルコット父娘とも非常に深い関わりがあって、簡単に言うとオルコットの父(まあまあ厄介な男)の面倒をだいぶ見てたというか、そういう系。

この人がキリスト教をやんぴした事情を俺はものすごく理解できたので、こんな昔からこういう人もいたのに人類は……と逆に厭世的になるので良いような悪いようなである。有史以来、偉人がどんなにいたとて結果的に世界は完全に良くはならなかった、という事実ほど心を痛ませることない。ないよね? そりゃそんな簡単なもんじゃないとわかってはいるけど、あまりにも無力感覚えるわ。そもそも小学五年生のとき新旧聖書と毎日の新聞記事を読んでテレビのニュースを見た時点で俺は絶望してたもん。

てか、こんな人間どう考えても哲学徒になるしかないだろうに、大学も行かず、せいぜい著書二冊、地方都市でぐずぐずやって子ども四人産んだだけでバツ3で四回目の結婚して未だにnoteを書いてるだけ。こういうことがこの世にはあるので恐ろしいよ。

さらに話がそれた。こういうことだから俺は!! いつまでもぱっとしないんだよ!! もうエマーソンみたく諸国漫遊の旅に出たい(出てはいない)。説法とかしたい(そこらへんの土鳩にでもやっとけ)。

自己信頼という思想

ちなみにエマーソン(エマソンて書いてるサイトも多いけどどっちなんだ)の考え方で俺がもっとも共感したのは「自己信頼」かな。あとこれ。

エマーソンは、古い書物や歴史を知らなくても、自然に親しく触れ自然と同化し感応すれば、熟練の農夫が天気を読むように、人は深い神智に達し、創造の秘密を知ることができると説いた[146]。このような考えは宗教的に見て異端性があり、批評家達は、エマーソンは中心なる神の像を取り払おうとしていると考えた。ヘンリー・ウェアー・ジュニアは、エマーソンは「世界の父」を取り去り、「孤児院の子供達」だけを残す危険性があると述べた[147]

ラルフ・ワルド・エマーソン - Wikipedia

こういう考え方こそが、真に「今を生きる人たち」の支えになると俺は思う。首都圏への一極集中とか、加熱し過ぎた学歴至上主義を離れ、市井の人たちの「知」を骨太にして、結果的に社会全体を良くしていくことにつながる。ややこしいこと抜きに本当の意味で世の中を頑丈にしていく思想がここにあると感じる。

そして全然関係なかったけど

raise the veil boldry,face the lightの原文で適当にググってみた結果、

このページがヒットした。

「ああ、暗くなったヴェールを上げてもいいか」
著者ネイサニエル・ホーソーン

ああ、暗くなったヴェールを上げることができるか、それは私の未来の人生を私から隠している。
生まれていない時代がゆっくりと航海できるでしょうか、私の視界の前――そして私は見ることができた
そこに描かれた私のすべての行動、一瞥を投げる勇気はない。
そこには貧困と悲しみが存在し、そして暗い絶望の腐食する手、孤独な墓を探す気がするだろう
その終わりなき闇の中で眠りにつくために。
ならば、二度と見つめさせない、運命の固定された謎の本の中で。

出典:ザ・スペクテイター(1820年)

「ああ、暗くなったヴェールを上げることができるか」 |詩財団

エマーソンじゃなくてホーソーンだった……?
ちょと俺の記憶してたのと違うよね。でもこの詩もとてもすてきです。すてきな詩をありがとう。主催はこちら。
詩財団! てなんかかっこいいな。イリノイ州にあるらしいです。

ホーソーンでググったけど著作には未翻訳も多い。
この世界には知らない言葉ばっかりだ。それを知らずに俺は死ぬのだ。

まさかの前後編だった

でね、エマーソンかもしれんしショーペンハウアーの名言も気になるしホーソーンだったんじゃね? とかなんとか寄り道したけど、たった今「石碑誰の言葉だったか問題」が解決したので後編で答え合わせします。

最初から素直にちゃんと調べればよかったな……。

つづく。

いいなと思ったら応援しよう!