あなたを救えなかった私が、それでも書く理由
メッセージを送り続けた。でも、つながれなかった。それでも、私は書くことをやめない。
ここ数日、なんとなく気分がすっきりしない。
昼も夜も、悶々と過ごしている。
家の中に一人でいると、さらにいたたまれなくなる。
色んなことを後悔して、
「自分なんて、この世にいないほうがいいのではないか」
と思うことさえある。
きっと、今の私と同じように、気持ちが晴れず、苦しんでいる人もいると思う。
そんなときも、私は文章を書く。
誰かに読んでもらうためだけではない。
自分自身を、もう一度信頼するために。
ふと、16歳の女の子『Tちゃん』ことを思い出した。
遠く離れて暮らす妹が、その子の不登校のことで悩んでいた。
一時期、私はその子にLINEを送っていた。
何とかしてあげたいと思っていた。
学校に行けないなら、何か別の道を見つければいい。
楽しいことを見つけて、少しでも気持ちが楽になればいい。
私の家に呼び寄せて、自由に気兼ねなく過ごしてほしい と思った
そんなことを考えながら、私はメッセージを送った。
でも、返信はほとんどなかった。
既読。
それだけ。
何度送っても、返ってこない。
そのうち、私も疲れてしまった。
そして、LINEは途絶えた。
あの頃、私はあなたを何とかしようとしていた。
今は、そうしようとは思わない。
学校に行け、とも言わない。
頑張れ、とも言わない。
ただ、もし今も自分のことで悩んでいるのなら、ひとつだけ伝えたい。
自分を信頼できるものを、一つずつ作っていってほしい。
小さなことでいい。
今日起きられた。
本を一冊読んだ。
ご飯を作った。
絵を描いた。
誰かに「おはよう」と言った。
そんなことでいい。
人から信頼される前に、自分が自分を見捨てないこと。
私自身も、今、それを練習している。
でも、16歳の彼女からすると、
「何とかしてほしい」のではなく、
「今の自分をそのまま受け止めてほしい」
だった可能性もある。
もちろん、本当のところは本人にしかわからない。
今になって思う。
私は、あの子に何かをしてあげようとしすぎていたのかもしれない。
本当は、何もしなくてもよかったのかもしれない。
学校に行けなくてもいい。
すぐに進路を決めなくてもいい。
ただ、「あなたのことを気にかけている人間がここにいる」と伝えて、返事を求めずに、そばにいる。 それだけでもよかったのかもしれない。
私はこれからも、学校に行けない子や、生き方がわからなくなっている若い人に向けて、文章を書いていきたい。
タイトルすら目に入らないかもしれない。
『スキ』 もつけてもらえない。
それでもいい。
「あなたは、今のままで終わりじゃない」
「人生には、学校に行くこと以外にも道がある」
「自分を信じられない時期があってもいい」
そんな言葉を、どこかに置いておく。
読むかどうかは、その人に任せる。
返事をするかどうかも、その人に任せる。
私はもう、誰かを救おうとは思わない。
ただ、必要なときに拾える言葉を、置いておきたい。

