広島旅行4日目 呉で見つける
広島旅行最終日の4日目の朝だ。
JR呉線は単線である。
駅に着くたびに、電車はきちんと止まる。ドアが開いて、また閉まる。
朝の電車は思いのほか混んでいた。これから学校へ向かう生徒が目立つ。
隣に座った男の子は、野球のユニフォームを着ていた。
高校生だろう。立ち上がれば、私より頭一つ半は高い。
片手で大きなおにぎりを持って、頬張っている。
白かったはずのユニフォーム。薄く泥のついたまま、平気で座っている。
洗濯、しなきゃいけないよね。なかなか落ちないのかな。
斜め前には、いかにも会社勤めらしいかわいらしい女性が、静かに座っている。
ーーーー
矢野、
坂、
水尻、
小屋浦。

アナウンスが駅名を読み上げていく。
坂を過ぎたあたりで、だいぶ人が降りた。
立っている人は一人か二人、まだ残っている。
窓の外に、瀬戸内の海が見えてきた。

波は穏やかで、強い潮の匂いはしない。水がきれいなのだろう。
「呉ポートピア」

駅名のアナウンスを聞いて、5月に神戸で乗ったポートライナーを思い出した。
無人で動く最前列、整然とした人工島の風景が頭の片隅に残っている。
同じ響きの名前に、勝手に同じ印象を重ねていた。
窓の外、緑色に鈍くひかる像が見えた。瓦屋根の建物が並び、ヤシの木が立っている。神戸の風景とは、ずいぶん違う。

▶ 呉ポートピアの由来
「呉ポートピア」の名は、かつてここにあった遊園地「呉ポートピアランド」から来ている。
スペインのリゾート地をイメージしたこの施設は、神戸にあった「ポートピアランド」と同じ会社(阪急電鉄)が出資した、いわば姉妹施設だった。
1992年に開園したが、わずか6年で閉園。
跡地は今、「呉ポートピアパーク」という公園になっていて、入り口に立つ緑色のドン・キホーテ像は、当時からのランドマーク。
あの像はドンキホーテだったのか。
写真を見返すと、確かにそんな風に見える。神戸とつながりがあったとは。。。
ーーー
呉に着いたのは、午前8時58分。
前の晩、Claudeに教えてあげた数字の通りだった。
ホームから降りる人は、思ったより多くなかった。
朝早いし、平日のせいもあるだろう。
改札を出て、観光案内所に寄る。
大和ミュージアムは、駅から歩道橋がまっすぐ続いているらしい。
ーーーー
屋根付きの歩道橋は、ずいぶん長く続く。下に道路や駐車場が見える。
誰かが声をあげてカメラを構えていた。
狙っている方向を見た。
「うぉっ」
私の口からも声が出た。
大きな黒いものが、向こうに横たわっている。

近くにいた女性に聞いてみる。
あつこ「あれ、何ですか」
女性「潜水艦らしいですよ」
本当にそうなのか。
理科系夫に電話をかけ、FaceTimeで画像を見せる。
あつこ「これ、潜水艦だよね」
理科系夫「ああ、そうだよ。
潜水艦としては、小さい方だね」
あつこ「もうすぐ大和ミュージアム」
理科系夫「戦艦大和か。ボクも行ってみたい。楽しんできて」
(理科系夫は、幼い頃、軍艦のプラモデルを10個以上作って、ブラウン管テレビの上に並べていた)
ーーー
歩道橋を抜け、大和ミュージアムの入り口に着く。
ガラス張りの建物に、「大和ミュージアム」の文字。

少し右手には、大きな金色のスクリューが飾られていた。
入場券は事前購入済み(1000円)。
QRコードをさっと見せて、
さあ、戦艦大和とご対面。
続く。
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