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『健康が一番大事』は正しい。でも、それだけでは生きていけない。

「健康を犠牲にしてまでやるべきことはありますか?」

そう聞かれたら、多くの人は「ない」と答えると思います。僕も同じです。健康より大事なものはない。これはまったくの正論です。

でも、実際に病気を抱えながら生きていると、この「正論」だけでは生きていけない現実があります。健康を守ろうとすればするほど、何もできなくなることがあるからです。

この記事では、「健康を大事にする」と「それでも人生をあきらめたくない」のあいだで、僕がどう考えているかを書いてみようと思います。

休職中の人にも、復職後にペース配分で悩んでいる人にも、何かのヒントになれば嬉しいです。

健康を最優先にすべき、という正論で苦しくなる時

病気になってから、よく言われる言葉があります。

「無理しないでね」
「体調を優先してね」

どちらも、とても優しい言葉です。僕自身もその通りだと思います。

ただ、その「正しい言葉」に、ときどき苦しくなることがあります。なぜなら、うつ病を抱えた状態で「体調を崩さずにできること」は、周りの人が想像しているよりもずっと少ないからです。

長時間の外出。たくさんの人とのコミュニケーション。残業。急な仕事への対応。

健康なときなら何でもなくできたことでも、病気を抱えていると、それだけで体調が大きく揺らぎます。

だから「無理しないで」と言われると、頭ではありがたいと思いながら、心のどこかで「じゃあ、何もできないじゃないか」と感じてしまうことがあります。

健康を最優先にすることは間違っていません。正論です。でも、それだけでは、僕らうつ病の人の「やりたいこと」や「挑戦したい気持ち」が置き去りになってしまいます。僕はそこに、病気とともに生きる難しさがあると思っています。

リスクゼロで生きることは、ほぼ不可能

病気を抱えていると、「体調を崩さないこと」が第一目標になります。もちろん、それは大切です。僕も、体調を崩したくないですし、悪化させたくありません。

ただ、リスクを完全に避けて生きることは、正直、不可能だと思っています。

外に出ない。人と会わない。仕事で少し踏ん張る場面も避ける。

そうすれば、体調が揺れる可能性は減るかもしれません。けれど、やりたいことや大切にしたいことまで、あきらめなければなりません。

「リスクゼロで生きる」ことは、「何もしない」ことに近い。それでは、生きることが苦しい。

僕らも生きている以上、やりたいことがあります。小さな挑戦もあります。少し頑張ってみたいと思う瞬間もあります。

そのたびに「体調を崩すかもしれないから、全部やめよう」とブレーキをかけ続けるのは、やっぱり苦しいです。

リスクを取るのは怖い。
でも、リスクを取らなければ何もできない。

このはざまで、迷いながらいつも生きています。

短距離走と長距離走のあいだで生きる

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