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アトピー湯治で出会った私たちのプロフィール

「脱ステロイド」か「標準治療」か。

アトピーと向き合う中で、一度はこの選択に悩んだ人も多いのではないでしょうか。ネットで検索すればするほど情報が食い違い、どちらかを選ぶと、もう一方を否定しているような気持ちになる。そんな孤独を感じたことがある方に、ぜひ読んでほしい対談です。

やまちゃんは現在、脱ステロイドに挑戦しながら、不妊治療にも向き合っている40代。
がんちゃんは、かつて脱ステロイドを経験したのち、今は標準治療を選び、2人の女の子を育てる30代のママ。

治療性は、まったく違う二人ですが、出会ったのは10年ほど前、アトピー治療で知られるとある温泉地。あれから10年、お互いの選択を否定することなく、それぞれの"今"を歩んできました。

このnoteでは、そんな二人がどちらが正しいかを決めるためではなく、「こういう経験をした人がいる」というリアルな声を届けるために、対談形式での発信をスタートします。第一回目は、二人の出会いと、それぞれが今の治療法にたどり着くまでの歩みをお届けします。

①温泉で出会った、あの日のこと

二人が出会ったのは、アトピー治療で知られる北海道の温泉地。今から10年ほど前のことでした。

【やまちゃん】:湯船で会ったのかと思ってたけど、実は休憩スペースだったよね。私、昼食に塩羊羹をかじってたら、がんちゃんに「そんな甘いもの食べてる場合じゃないよ、うちにご飯食べにおいで」って声をかけてもらったのが最初。

【がんちゃん】:そうそう。あの時のこと、今でもよく覚えてる(笑)

【やまちゃん】:がんちゃんは、初めて温泉に来たのに、自分で鍋を持ち込んで自炊しようとしてたんだもん。宿泊費までしっかり計算してて、「なんて地に足ついた子なんだ」って驚いたのが第一印象。私はその真逆で、「わからないことがあればお金で解決すればいい」ってスタンスだったから、そのたくましさに驚いた記憶がある。しかも私、食にまったくこだわりがなくて「お腹が膨れればいい」ってタイプだったから、アトピーで温泉に来る人にしては珍しいって言われていたよね(笑)

温泉を出たあとも交流は続き、少しずつ距離を縮めていきました。

②やまちゃんの脱ステ、その理由と今の葛藤

やまちゃんが脱ステロイドを決意したきっかけは、手持ちのステロイドを使っても、以前のように症状を抑えられなくなってきたことでした。

【やまちゃん】:病院では薬の塗り方についても詳しく教えてもらえなくて、ただ出されたものをどんどん使っていったら、どんどん効かなくなっていったんだよね。「このままじゃいけない」と思って、脱ステという選択肢があることを知って、伴走してくれる病院を自分で探して始めた感じ。

【がんちゃん】:わかる〜。私も自己流で塗ってたからなのか、どんどん処方されてた薬の量ばかりが増えて、すごく不安になった。

現在も脱ステを続けるやまちゃんですが、季節や生活の変化によって波があるといいます。

【やまちゃん】:春先、気温と湿度が上がり始める頃が今でも一番つらい。指先の湿疹や首まわりの黒ずみが、なかなか良くならなくて。しかも子どもの頃のアトピーは関節に出やすいけど、大人になると顔や首、胸まわりなど、"人から見える場所"に出てくるのがつらいところ。

【がんちゃん】:私も、春先、花粉の影響で大悪化してたよ。顔、首、指の関節、滲出液で悲惨。大人のアトピーって、"人から見える場所"に症状が出るのが厄介だよね。常に人からの目線が気になってた。

それでも15年ほど通っている漢方の先生には、心の支えをもらっているそうです。

【やまちゃん】:その先生だけは「この薬を飲んだら2〜3日で(症状が)出ます」って、事前にちゃんと教えてくれるの。悪くなることは避けられなくても、心の準備ができるだけで全然違う。ただ「どう出るかわかりません」しか言われない病院を転々としてきた身としては、それだけで救われる思いがあったな。

【がんちゃん】:病院ジプシーになるよね。事前に教えてくれるの、ありがたい(笑)心積もりができるから救われるね。

現在は不妊治療も並行しており、新たな葛藤も抱えています。

【やまちゃん】:私の場合、ホルモン剤を使うと、アトピーが悪化しやすくなるのがわかってきて。脱ステの時みたいに「これはやりません」って言えたら楽なんだけど、妊娠を望んでいる以上、簡単にはやめられない。長期戦は難しいと分かっていながらも、今はそのバランスを探っているところ。

③がんちゃんの脱ステから標準治療へ、たどり着いた今

がんちゃんもかつては、ステロイドが効かなくなり、6〜7年にわたり脱ステロイドを続けていた一人です。きっかけは、季節によって良くなったり悪くなったりを繰り返す中で、次第に改善が見られなくなってきたことでした。

【がんちゃん】:脱ステして最初の頃は、春先以外はよくなっていたんだけど、だんだん悪い状態の方が長く続いて「アトピーを治すために生きてるんじゃないんだよな」って、ふと思ったのが、標準治療に切り替えるきっかけだったかな。結婚もしたいし子どもも欲しかったのに、このままだと自分の"いい時期"を逃してしまう気がして。よく眠れないことも、落屑が多いことも、とにかく全部が限界だった。

【やまちゃん】:先が見えない恐怖と葛藤があるよね。特に女性は、周りのライフスタイルが変わる時の焦りと不安がある気がする。「私、どうなっちゃうんだろう」「私だけ取り残されるのか」的な。

結婚・出産を見据えたタイミングで、がんちゃんは標準治療へと舵を切ります。

【がんちゃん】:私の場合は、薬を再開した日の夜から眠れるようになって、3日ほどで症状も落ち着いていった。でも、メンタル的に葛藤があったよ。「ほんとにこれでよかったのかな。アトピーに負けたのかな。」って。
現在は、妊娠をきっかけに免疫抑制剤をやめ、ステロイドだけでコントロールしてる状態。

【やまちゃん】:何が正解か、答えって出ないよね。

現在は二人の女の子を育てながら育休中。肌の状態にも変化があったといいます。

【がんちゃん】:標準治療を開始してから、肌のバリア機能が整ったように感じていて、以前ほど春に大荒れすることがなくなったんだよね。食事も、小麦と乳製品を摂りすぎないようにするくらいで、厳しい制限はしてない。授乳中だからか、甘いものを食べてもそこまで肌に出なくなった気がする。

治療法は変わっても、肌が"出口"として反応しやすい部位は変わらない、というのが、二人が今たどり着いている一つの共通認識のようです。

④違う道を選んだからこそ、伝えられること

このnoteを始めようと思ったきっかけについて、二人はこう語ります。

【がんちゃん】:普通に生きてても、脱ステしてる人にはなかなか出会わないよね。病院の待合室でも、そんな会話はしないし。

【やまちゃん】:本当にそう。しかも一方的に誰かの体験談を読むことはあっても、治療法の違う二人が対談してる記事って、あまり見たことがなくて。だったら私たちでやってみたら面白いんじゃないかって。

二人が大切にしているのは、「これが正解」と結論づけないこと。

【やまちゃん】:いい方法とか、完全にコントロールできてます、みたいな話じゃないんだよね。これはあくまで私たちの体験談。

【がんちゃん】:希望に満ち溢れてるわけでもないし、こうすればいいっていう評論でもない。ただ、同じように悩んでいる人が「わかる」って思ってくれたら、それでいいなって思ってる。

最後に

治療法が違うからといって、互いの選択を否定する必要はない。やまちゃんとがんちゃんの対談は、そのことを静かに教えてくれます。

もし今、脱ステや標準治療のどちらを選ぶか悩んでいる方、あるいはどちらかの道を歩みながら孤独を感じている方がいたら、このnoteが少しでも「同じように悩んでいる人がいる」と感じるきっかけになれば嬉しいです。

このnoteでは、二人がそれぞれの治療の中で編み出してきた「セルフケアの工夫」や、ライフスタイルの変化について、もう少し踏み込んでお届けする予定です。ぜひフォローして、次の投稿もお楽しみに。

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