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無戸籍だった偏差値−20の情報価値とは?

元日本記録を持つ人間が、無償で情報を流そうとして、没にした理由。

ぼくは14歳まで、住民登録がなかった。義務教育も、ほぼ受けていない。詳細はプロフィール記事を参考にしてもらえればと。
それでも、日本記録を取った。3、4年間、独走した。

この記事を、本来書くつもりはなかった。
書きかけて、止めた没案だからだ。
止めた理由も含めて、明かそうと思う。
それ自体が、環境に恵まれなかった、誰かの背中を押すかもしれないから。

まず「数字の重力」を直視してほしい
日本の企業の99%は中小企業だ。
感情を抜いて、数字だけ見る。すると、若者が直面している「結婚できない・将来が見えない」という絶望の正体が、くっきり浮かび上がってくる。
A:下振れライン(生存の限界)
生涯賃金:約1.2億〜1.5億円
手取り月15〜18万。家賃、食費、そして400万の奨学金返済。手元には何も残らない。
数ヶ月の食費を削って行く、一度の韓国・タイ旅行。その1枚のキラキラしたSNS写真が、日常の閉塞感を癒やす唯一の報酬だ。
でも実態は、貯金ゼロの「詰む寸前」の脆い構造。

B:中間層(見栄の底なし沼)
生涯賃金:約1.8億〜2.2億円
手取り月25〜35万。35年のフルローンで家を買い、残価設定ローンで高級車を転がす。
一見「勝ち組」に見える。でも実体は、銀行と会社に35年間の自由を売った「高額な駒」だ。
教育費とローンの維持のために、泥臭い出張も、組織の不条理も断れない。逃げ場のない層。

C:上振れライン(1%の突破口)
生涯賃金:2.5億〜4億円以上(理論上、上限なし)
会社という「箱」ではなく、自分の「脳と身体」に資本がある状態。
「1時間3万円」と自分で価値を決め、それに納得して対価を払うファンがいる世界。
高級車やブランド品で「盛る」必要がない。なぜなら、自分自身の実績や唯一無二のスキルこそが、誰にも奪われない最強のブランドだから。

なぜ99%は「盛る」のか

一言でいえば、虚栄心だ。
中身が空っぽである不安を、外側の「記号(車、時計、旅行写真)」という虚像で補強するしかない。その記号の殴り合いが、この国の病理だ。先進国が陥りやすい罠でもある。
ここで少し寄り道する。

2023年にノーベル経済学賞を受賞したハーバード大学のクラウディア・ゴールディン教授の話だ。彼女が解明した「男女賃金格差の正体」が、この構造をさらに鮮明にしてくれる。
格差の原因は、性差別でも能力差でもない。「貪欲な仕事(Greedy Work)」の構造にある、というのが彼女の結論だ。
「いつでも働ける」「急な出張に行ける」「週末も対応できる」——個人の自由を会社に全売りする働き方のこと。会社はこの「不規則な柔軟性」に対して、不釣り合いなほど高い報酬を払う。

子供が生まれた瞬間、カップルのどちらかが「予期せぬ事態」に対応する役割を担わなければならない。現状、その役割を担うのは圧倒的に女性だ。
結果として女性は「柔軟で予測可能な、急な対応がない仕事」を選ばざるを得なくなり、「貪欲な仕事」から排除される。
これが構造だ。誰かが悪いのではない。設計が、そうなっている。

ぼくが気づいた「穴」
この構造を理解した上で、ぼくはあることに気づいた。
女性が、まだほとんど開拓していないビジネスエリアがある。
とりわけ、若く、容姿もそれなりの女性にとって——これは武器となる。わかりやすい武器。
時間の加算ではなく、価値の乗算が起きる領域がある。
たとえばこういう職域だ。
パーソナルトレーナー(身体という実績が資本になる)
ハイエンドのパーソナルコーチング
専門性×発信の掛け算で設計されたコンテンツビジネス
「1時間10万」は夢物語じゃない。設計の問題だ。
ただし、これには条件がある。「時間的効率」方向への投資ではなく、「実績と専門性」への自己投資を、早い段階で始めること。
若さと容姿は消耗品だ。でもスキルと実績は、時間をかけて育てるほど強くなる。

ぼくがこの企画を止めた理由。
パワー系種目競技で日本記録を持っていたことがある。3年間くらいは独走した。テレビ出演の話を振られたこともあったが、断った。単なる承認のために記録を使う気はなかったし、作家志望でもあったからだ。

その経験から「Pay It Forward」の理念で、この情報を無償で流そうと思った。
でも、止めた。
理由は単純だ。
今の日本では、タダほど怪しいものはない。
どれだけ中身が本当でも、「無償」という一点で信用を疑われる国になってしまった。胡散臭い話として埋もれて終わる未来が、企画段階で見えた。
ただ——正直に言えば、もう一つ理由がある。
「届ける設計」をしていなかった。
情報の質の問題じゃない。情報設計の問題だ。 タダで流す前に、誰に、どう届けるかを考えていなかった。
それに気づいて空中分解しただけだ。。

エジソンの逆説
「天才は1%のひらめきと99%の努力である」
よく「努力が大事」という文脈で引用される言葉だが、エジソンが本当に言いたかったのは逆かもしれない。
1%の閃きがなければ、99%の努力はただの反復に終始する。
100%の努力では、限界は突破できない。
限界突破には必ず、その1%の閃きと、それに賭ける選択が必要だ。
ぼくが企画を止めたのも、一つの1%の判断だ。

では、あなたはどうする。
今いるA層・B層の構造を「仕方ない」と受け入れるか。それとも、設計を変えるか。
「やらない」も立派な選択だ。でも「考えもしない」は選択ですらない。
この記事を読んで、何かが動いたなら——それがあなたの1%の閃きだ。
あとは、動くだけだ。

(了)

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