「ずっとつながるえほんの世界」偕成社|岡田淳先生講演会|神戸ファッション美術館
神戸ファッション美術館で開催中の「ずっとつながるえほんの世界 ―偕成社子どもの本展-」と、関連イベントの講演会に行ってきました。

講師の岡田淳先生は児童文学作家で、私の小学校の頃の図工の先生でもあります。何年か前、先生が赴任先の小学校での出来事を書かれたエッセイを読んで以来、いつかお会いしたいと思っていたので、今回の講演会をとても楽しみにしていました。

講演会のテーマは「物語のつくりかた」。先生の作品は子供の頃に読んだきりだったので「雨やどりはすべり台の下で」と「二分間の冒険」の2冊を購入し、読んでから参加することにしました。

最近は読書をしていても、活字を追うだけでなかなか内容が頭に入ってこず、細切れに読む事が多かったのですが、読み始めてすぐに物語の世界に引き込まれました。特に代表作の「二分間の冒険」は、子どもたちの言葉や行動に考えさせられる場面が多く、一気に読み終えました。
会場には、小学生から年配の方まで幅広い年代の方が集まっていました。先生は登壇されるとすぐに、作家になったきっかけやこれまでに出版された本についてお話をはじめられました。
SNSなどでお写真は拝見していましたが、実際にお会いするのは約40年ぶりです。懐かしさで胸がいっぱいになり、しばらくぼんやりしていましたが、せっかくの機会なので内容を書きとめておこうと、慌ててペンとノートを取り出しました。
学校や身近で起きた出来事が、どの作品につながっているのかというお話はとても興味深く、特に「学校ウサギをつかまえろ」には先生ご自身が登場されていると聞いて驚きました。
他にも、ノートにびっしりと書かれたプロットを見せてくださったり、主人公の名前への思いや、出版社の方とのやり取りについて話してくださったり。作品が完成するまでの過程を、様々な角度から知ることができて、とても楽しく、有意義な時間でした。
講演会の後にはサイン会がありました。先生はひとりひとりのお話をゆっくり聞きながら、丁寧に対応されていました。私が出身の小学校と卒業した年をお伝えすると、とても驚かれて、喜んで下さいました。
最後に「じゃぁ、頑張ってね」と声をかけていただき、先生が今でも"先生"のままでいて下さるように感じて、思わず涙が出そうになりました。サインと写真撮影の間の短い時間でしたが、お話することができて、本当に来てよかったと思いました。

サインを書いて頂いたのは「夜の小学校で」という本です。表紙と挿絵がとても素敵で、ミュージアムショップでひと目で気に入りました。主人公が警備員さんというのもユニークで、どんなお話が繰り広げられていくのか楽しみです。今回の講演会を思い出しながら、先生の世界観を味わって、ゆっくり読んでいきたいと思います。
外はあいにくの雨でしたが、日曜日ということもあり、偕成社の展示会も家族連れで賑わっていました。撮影スポットでは、写真におさめたい親御さんと、展示品に夢中なお子さんたちとのやりとりがとても微笑ましかったです。

今は20歳になった息子も、ピンポンバスシリーズが大好きで、毎日毎日何度も繰り返して読んでいたのを思い出しました。




自分が子どもだった頃、息子が子どもだった頃、そして今の子どもたちという時代の流れ。親と子の関係や先生とのご縁。タイトルにある「ずっとつながる」という言葉には、いろいろな意味が込められているように思いました。改めてひとつひとつの出会いに感謝するきっかけをくれた、素敵な展示会でした。
「ずっとつながるえほんの世界
―偕成社子どもの本展-」
2026年6月20日(土)~8月30日(日)
神戸ファッション美術館
神戸市東灘区向洋町中2-9-1
