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「フィンを振ってる?それとも振られてる?」「力を入れる」よりも大切な身体の連動術

どうも、足ひれ社長のヨシです!

突然ですが、質問です。

あなたのフィンを履いたドルフィンキック、「フィンを振っているつもり」が、実は「フィンに振られてしまっている」なんてこと、ありませんか?

「え?どういうこと?」

そう思いますよね。

でも、これ、多くの人が気付かずに陥っていて、代表レベルの選手たちでさえ、泳ぎを見ているとめちゃくちゃよく見かけるパターンなんです。

フィンを振るか、フィンに振られるか、どっちが良さそうですか…?賢いあなたなら即答でわかるかと思います。(笑)

でも、もしかしたら知らぬ間に、あなたのキックも上半身や体幹を使えているかと思いきや、そうなってるかも…?

フィンに振られるとはどういうことなのか、何がいけないのか、また、どうするとそうなってしまうのか解説していきますので、あなたの泳ぎが大丈夫かどうか、チェックしてみましょう!

準備まではパーフェクトなのに、0.1秒で何かが抜ける…

選手たちのキックを見ていると、こう感じる瞬間があります。

「うん、準備まではめちゃくちゃいいのになぁ…!」

具体的に言うと、

  • 腰の位置も悪くない

  • 腿の落とし方もいい

  • フィンも立たせられている

  • ダウンキックに入る前の「タメ」もちゃんと作れている

ここまでは合格点なんです。

でも・・・

いざ「よし、蹴るぞ!」という瞬間に、コンマ1秒レベルで"何か"が抜けてしまう

その結果どうなるか?

同じエネルギーを使っているのに、

  • 進み方がもったいない

  • フィンに"持っていかれている"感じが強い

  • フィンよりも上半身の方が大きく動いてしまっている

  • 見ている側からすると「フィンが主役で、身体がオマケ」

そんなキックになってしまっているんです。

私はこういう泳ぎをよく、「フィンを振っているんじゃなくて、フィンに振られてるね」と表現します。

「えっ、もしかして自分も…?」

さて、ここまで読んで、心のどこかで少しザワっとしたあなた。

もしかすると、あなたのキックも、このパターンにハマっているかもしれません。一緒にチェックしていきましょう。

まずは簡単セルフチェック

次の3つのうち、いくつ当てはまりますか?自分の泳ぎを動画で見てチェックできるとなおわかりやすいです。

  1. ダウンキックを強く打ったとき、身体が一瞬あとからついてくる感じがある

  2. キックの「入り」よりも、「振り切ったあとのバタバタ感」の方が強く残る

  3. 疲れてくると、水を押せなくなってきて、フィンに揺さぶられている感覚の方が強くなる

ひとつでも「わかるかも…」と感じたら、フィンに振られている要素が入っている可能性はけっこう高いです。

ここから、その「正体」をほどいていきます。

良い準備姿勢は"弓を引いた状態"🏹

まずは「うまくいっているとき」のイメージから整えましょう。

ダウンキックに入る前、良い準備ができているときの身体は、ざっくり言うとこんな状態です。

  • 股関節の前側(腸腰筋)が、気持ちよく伸ばされている

  • お尻の筋肉はキュッとしまって、ちゃんとスイッチが入っている

  • 体幹には、ふにゃっとしない程度のテンションが入っている

  • 腰から腿にかけて「よし、ここから一気に解放するぞ」というタメがある

この状態は、よく選手にも伝えるのですが、「弓を引ききって、今から矢を放つ直前」のイメージにとても近いです。

弓を中途半端にしか引いてなかったり、引いたまま手首がゆるんでしまったりしたら、矢は前にまっすぐ飛ばないですよね。

ダウンキックも同じなんです。

  • 体幹

  • 股関節

  • お尻

  • 太もも

  • 足首

  • フィン

これらが一本の弓のように"しなりながら繋がっている状態"を作っておく。これが「準備までバッチリ」な瞬間です。

「なるほど、弓のイメージか…」

そうなんです。

でも、問題はここからなんです…

でも、その0.1秒後に「連動の断線」が起きている

準備までは良いのに、いざ「蹴るぞ!」という瞬間に、次のようなことが起こっていませんか?

  • 股関節の前側(腸腰筋)の伸びが、ふっとゆるむ

  • お尻の力が抜けて、骨盤の向きが前傾気味になる

  • 体幹と下半身をつなぐ"要の部分"すなわち腰の力が抜けて、お尻が一瞬フリーになる

この一瞬のスキマができた瞬間、さっきまで一本の弓だったものが、ただの「不安定な芯のない棒」になります。

本来は、

体幹 → 股関節 → お尻 → 太もも → 足首 → フィン

と上から下へエネルギーが流れていくはずなのに、股関節のところでスイッチが落ちると、

フィン → 足首 → ふくらはぎ → 太もも…

というように、"下からの反力に身体が負ける側"になってしまう。

「あ、これだ…!心当たりある!」

これが、「フィンを振っているつもりが、フィンに振られてしまう」という現象の本質です。

フィンに振られているとき、身体の中では何が起きているか

もう少し身体の中の話をしてみます。

① 伸張反射がうまく使えていない

本来、腸腰筋やお尻の筋肉がいい具合に伸びていると、そこから素早く力を入れたときに、伸張反射といって「ビョン」と強く縮もうとする反応が起きます。

弓やパチンコ、ゴムパッチンの原理と同じですね。

ところが、

  • 蹴る瞬間に腸腰筋が抜ける

  • お尻のスイッチも同時にゆるむ

こうなると、せっかく良いポジションで溜めていた伸びが、ただの"ストレッチしてみただけ"で終わってしまう。

弓をギュッと引いておいて、放つ瞬間に弦を緩めてしまうようなものです。

当然、矢(=推進力)は飛びません。

「なるほど、エネルギーを無駄にしてるってことか…」

まさにその通りです!

② 股関節の主導権が失われる

股関節がしっかり"軸"として機能していれば、「骨盤ごと、脚全体をコントロールしている感覚」があるはずです。

これもよく指導の時に言うのですが、「脚がおへそから生えてるつもりでキックしよう!」という感覚です。

一方、フィンに振られるキックでは、

  • 太ももの根元ではなく、膝から先がバタバタ暴れやすくなる

  • 動いているのは脚なのに、上半身は少し「置いてけぼり」になる

見た目にも、「上半身と下半身が別々の生き物」に見えてきます。

動画を撮って横から見ると、良いキックは「うねりが胸から足まで一本で流れている」のに対して、フィンに振られているキックは「途中でうねりが途切れて、足のあたりだけが大きく暴れている」ことが多いんです。

何度見てもわかりづらい人は、めちゃくちゃスローで見てみてチェックしてみましょう。

「確かに、自分の動画を見た時もそんな感じだったかも…」

大丈夫そうですか…?

③ フィンの反力が"上方向の揺れ"に逃げてしまう

本来、ダウンキックで得たいのはもちろん前方向の推進力です。

ところが、連動が抜けると・・・

  • フィンが水を押した反力が、前ではなく下に変換される

  • その結果、お尻を中心に身体が浮いてしまうだけで、前に進みにくい

泳いでいる本人は「けっこう強く蹴れてるんだけどなぁ…」と感じているのに、見ているこちら側からすると「うーん、そのパワーの半分以上、お尻で逃してて、水上に捨てちゃってるね…」という状態です。

「もったいない…」

本当にもったいないんです。

自分が「フィンに振られている側」か確かめる感覚ポイント

実際の練習で、こんな感覚をチェックしてみてください。

チェック①:蹴る瞬間の腰の前側

ダウンキックを打つ瞬間、できる限りおへそ〜前もものラインが「ピーン」と伸びたまま蹴れているか?

それとも、ファっと抜けてお尻が一瞬先に上に上がり、その後にフィンが動き出しているか?

チェック②:推進力の方向

強く蹴ったあと、キックの推進力により、上半身が前に押されている感覚があるか?

それとも、お尻や下半身だけがバウンドしているような感覚か?
もしくは、手や上半身が深く、大きく沈んでいってしまっているか?

チェック③:疲労時の変化

疲れてきたときほど、「フィンに力を加えられていない」感じが強くなっていないか?

もし動画や水中写真を撮れる環境があれば、良い例と、悪い例を並べて見比べてみると、自分のイメージと実際の動きのギャップがかなりハッキリしてきます。

「なるほど、こういう視点でチェックすればいいのか…」

じゃあ、どう意識すれば「フィンを振る側」になれるのか

最後に意識のヒントだけを残しておきます。

ヒント①:弦の張りを絶対に緩めない

ダウンキックに入る瞬間・・・

「弓を引いたまま、弦の張りを絶対に緩めない」

というイメージで、股関節の前側とお尻のスイッチを保ったまま蹴り始めること。

何なら初めは、そのまま蹴ってる時もその意識のまま蹴るくらいでOKです。

ヒント②:上から下への波を流す

体幹 → 股関節 → お尻 → 太もも → 足首 → フィン

という"上から下への順番"で、一本の波を流すこと。

ヒント③:1発だけキック実験

もし迷ったら、その場で1回だけダウンキックを打つ練習をしてみて、その一発が「身体ごと前に運んでくれる感覚」なのか、「フィンに押し戻されてバウンドする感覚」なのかを確かめてみること。

前に解説した「グライドキック」は、ドリルの中でも最も相性が良いと思います。

「なるほど、まずは意識を変えるところからか」

そうなんです。いきなり完璧にできる必要はありません。

大切なのは、今日お伝えした視点を持って、自分のキックを観察してみることです。

推進力を奪うのは「筋力不足」ではなく「連動の抜け」

同じだけ疲れて、同じだけ力を使っているのに、ある人はスルスル前に進み、別の人はフィンに振られてバウンドしてしまう。

この差を生んでいるのは、筋力の差ではなく、冗談抜きで「たった0.1秒の連動が抜けるかどうか」です。

もし今日の話の中に、「うわ、これ自分かも…」という部分があったら、次の練習のたった1本だけでいいので、「今、自分はフィンを振っているか?それともフィンに振られているか?」を観察してみてください。

その1本に気づきを乗せられたら、あなたのキックは、そこからもう一段階、前へ進むための"武器"になっていきます!

ということで、今回もここまで読んでくれてありがとうございました。

この内容、良かった!勉強になった!と思っていただけたら「スキ❤️」と「フォロー✅」、「シェア♻️」で応援していただければ嬉しいです…!

また、「こんなことも知りたい」「こんな悩みがある」という質問があれば、コメント欄で教えてください。今後の記事の参考にさせていただきます!

それではまた次回お会いしましょう!
またね〜

フィンスイミングスペシャリスト
足ひれ社長 関野 義秀

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