発達障害で疲れやすい私が、心を守るためにやめた5つのこと
発達障害がある私は、日常生活の中で疲れをため込みやすいと感じています。
周囲に合わせようと頑張りすぎたり、予定どおりにできなかった自分を責めたりして、気づいたときには心も体も動かなくなっていることがありました。
この記事は、同じように「毎日を過ごすだけで疲れてしまう」「頑張っているのに、うまくいかない」と感じている方に向けて書いています。
私が少しでも疲れを減らし、心を守るためにやめたことを5つ紹介します。
ここに書いているのは、医療的な助言ではなく、発達障害当事者である私自身の経験です。すべての人に同じ方法が合うわけではありませんが、「こんな考え方もあるのか」と、参考の一つにしてもらえたらうれしいです。
1.予定を限界まで入れることをやめた
以前の私は、手帳やカレンダーに空白があると、そこへ予定を入れてしまうことがありました。
仕事、買い物、通院、家事などを組み合わせて、「このくらいなら大丈夫」と考えていました。しかし、予定を立てたときにはできそうに思えても、実際に行動すると想像以上に疲れてしまいます。
私は、予定そのものだけを見て、準備や移動、気持ちを切り替えるための時間を十分に考えられていませんでした。
一つの用事を終えたあと、すぐに次の行動へ移れるとは限りません。人が多い場所へ出かけたり、慣れない相手と話したりした日は、何もしていないように見える時間にも休息が必要でした。
そこで、予定を立てるときは、空いている時間をすべて埋めないようにしました。
用事と用事の間に余白を作り、「今日はこれができたら十分」と考えるようにしています。休む時間も、必要な予定の一つとして扱うようになりました。
今でも予定を詰め込みすぎることはあります。それでも、空白は怠けるための時間ではなく、生活を続けるために必要な時間だと思えるようになりました。
2.すぐに返信することをやめた
メッセージやメールが届くと、「早く返さなければ」と焦ることがありました。
返信が遅いと相手を不快にさせるのではないか、嫌われるのではないかと考え、疲れているときでも文章を作ろうとしていました。
しかし、焦って返信すると、相手の言葉の意味を何度も考えたり、文章を書き直したりして、さらに疲れてしまいます。余裕がない状態で返信した結果、自分の意図が伝わりにくい文章になることもありました。
そこで、急ぎではない連絡には、すぐに返信しなくてもよいと考えるようにしました。
まず内容を確認し、返信できる状態になってから文章を作ります。考える時間が必要なときは、「確認してから改めて返信します」と短く伝える方法もあります。
もちろん、仕事などで期限が決められている連絡には対応が必要です。それでも、すべての連絡にその場で完璧な返事をする必要はないと思っています。
少し時間を置くことは、相手を無視することではありません。落ち着いて伝えるための準備時間です。
3.元気な人と自分を比べることをやめた
周囲には、仕事をしながら趣味や家事もこなし、休日には出かけている人がいます。
そのような人を見ると、以前の私は「どうして自分にはできないのだろう」と落ち込んでいました。
同じ一日を過ごしているのに、自分だけが疲れて横になっているように感じることもありました。
しかし、人によって体力や得意なこと、苦手なことは違います。表面上は元気に見える人にも、私には見えない事情があるかもしれません。
何より、ほかの人ができることを基準にすると、自分がすでに頑張っていることを見失ってしまいます。
そこで私は、元気な人と自分を比べるのではなく、昨日や少し前の自分を見るようにしました。
「今日は外出できた」
「疲れる前に休めた」
「困っていることを誰かに伝えられた」
小さなことでも、以前よりできるようになったことを見つけます。
調子が悪い日は、できることが少なくなります。それでも、その日の状態に合わせて過ごせたなら、それも大切な行動だと思います。
4.疲れている日に反省会をすることをやめた
疲れている日の夜に限って、私はその日の失敗を思い出してしまいます。
「あの言い方はよくなかったかもしれない」
「もっと頑張れたのではないか」
「また同じ失敗をしたらどうしよう」
考え始めると止まらなくなり、眠れなくなることもありました。
けれども、疲れているときは、物事を悪い方向に考えやすくなります。その状態で反省しても、具体的な改善策を考えるより、自分を責め続けるだけになりがちでした。
そこで、疲れている日には大きな判断や反省をしないようにしました。
気になることがあれば、忘れないように短くメモを残します。そして、睡眠や休息を取ったあとで、改めて考えます。
翌日になると、「思っていたほど大きな失敗ではなかった」と気づく場合もあります。
反省すること自体が悪いわけではありません。しかし、反省には心と体の余裕が必要です。
疲れている夜に必要なのは、自分を厳しく評価することではなく、まず休むことなのだと思います。
5.一人で解決しようとすることをやめた
私は困ったことがあっても、誰かに相談するのが苦手でした。
「こんなことで相談してよいのだろうか」
「自分で解決しなければいけない」
「相手に迷惑をかけたくない」
そう考えて、限界になるまで一人で抱え込むことがありました。
しかし、疲れ切ってから助けを求めようとしても、自分が何に困っているのかを整理して説明することが難しくなります。
そこで最近は、困りごとが小さいうちに相談することを意識しています。
すぐに答えを出してもらう必要はありません。ただ話を聞いてもらったり、自分では気づかなかった選択肢を教えてもらったりするだけで、気持ちが軽くなることもあります。
家族や友人、職場の人、支援者、医療機関など、相談する相手は内容によって変わります。一人の人だけに頼るのではなく、相談先をいくつか持っておくことも大切だと感じています。
助けを求めることは、何もできないという意味ではありません。
自分の状態を把握し、必要な支援を選ぶことも、自分を守るための力だと思います。
すべてを一度に変えなくてもいい
今回は、発達障害で疲れやすい私が、心を守るためにやめた5つのことを紹介しました。
私は、次のことを少しずつ手放してきました。
予定を限界まで入れること
すぐに返信すること
元気な人と自分を比べること
疲れている日に反省会をすること
一人で解決しようとすること
「やめた」と書きましたが、今でもできない日はあります。予定を詰めすぎることも、人と比べて落ち込むこともあります。
それでも、以前の習慣に戻ってしまったからといって、これまでの工夫がすべて無駄になるわけではありません。気づいたときに、もう一度休み方を選び直せばよいのだと思います。
すべてを一度に変える必要はありません。
この記事の中に気になるものがあれば、自分に合いそうなことだけを、小さく試してみてください。
疲れやつらさが長く続く場合や、日常生活に大きな影響が出ている場合は、一人で抱え込まず、医師や支援機関などの専門家へ相談することも大切です。
自分を守るために何かをやめることは、逃げることではありません。
これからも生活を続けていくための、大切な選択だと私は考えています。
