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【アナトミートレインの呪縛を解く】ー臓器の悲鳴が聞こえていますか?ー 


はじめに

あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史(アズマ フミ)と申します。
大阪府枚方市の体操教室で、姿勢改善と歩き方改善トレーニングを行っています。生徒さんのほとんどが、脊柱側弯をお持ちです。

運動指導をしていて、脊柱側弯は誰にでも可能性のある身近なことだと感じています。

脊柱側弯があると、日常の何でもない動作や歩くだけでも背骨には回旋運動が発生します。この回旋をとってあげられるかどうかに、日々、心を砕いています。

側弯症は、アナトミートレインの呪縛によってがんじがらめになっている状態です。アナトミートレインは筋膜連鎖のことで、自分の意志に反して習慣化した動きから脱することが難しいのが実際です。

この記事は、私が日々感じている側弯症の方の臓器の悲鳴の理由と、アナトミートレインの呪縛を3次元に解く必要性について書いています。


良かれと思った運動で「臓器」を泣かせる罠

側弯症の運動療法には、「隆起(パンプ)を目立たないよう」に、「左右の非対称が目立たないよう」になど見た目を重視する方法と、「コブ角の数字が良くなる」ことにこだわる方法があります。

多くの運動療法は、2次元的な動きに終始したり、捻じれたまま縦に伸ばすことに終始したりがほとんどです。しかし、実際の体は「3次元のねじれ」の中にあります。脊骨のねじれに関して、見て見ぬふりをしていませんか?

脊骨のねじれの存在は、レントゲンでも確認できます。写っている脊骨の椎骨の突起がズレて向きがバラバラになっていることや、複数の椎骨がぼやけて写っている場所は、回旋で運動が起こりにくくなっている部分です。

運動中では、脊骨の動きが繋がらない部分がそうです。背骨自体に回転する動きが蓄積されて体の中にねじれを作ります。その時に、臓器に何が起こるか想像できますか?

肋骨の歪みは表面的に気になりますが、肋骨の歪み以上に臓器に影響を与えるのは背骨の回旋です。

瓶に入った水あめに、割りばしを突っ込んで回転させてみてください。粘性のある水あめは割りばしに絡みつきながら巻かれて渦流を起こす様子が見られます。それはまるで、背骨が筋膜を巻き取る力のようです。

水あめの中にわらび餅があれば、渦流に巻き込まれたわらび餅は変形しながら伸ばされていきます。わらび餅が変形する様子は、回旋する脊骨の影響を受ける臓器にそっくりです。

臓器は引き伸ばされながら、端っこが巻きとられること、違う渦の力に押しつぶされること、2つの渦の力でねじ割かれることも考えられます。どれもが筋膜連鎖の通常の流れ(経路)が乱れて渦流が起これば、自然発生する力として考えられることなのです。



背骨の捻じれが作る渦流が臓器を脅かす

1. 心肺機能低下(わらび餅の圧迫)

背骨(割り箸)がねじれると、肋骨という「カゴ」が歪むのと同時に、中の水あめは心臓や肺を締め付けます。 肺という「柔らかいわらび餅」は、本来の形に戻る方法を失い、搾り上げられた状態で動く部分だけで呼吸が頑張るしかなくなります。心臓も窮屈な場所で無理やり拍動を強いられ、疲れやすくなることは当たり前です。

2. 片頭痛(水あめの引き連れ)

腰椎や胸椎のねじれであっても、胴体のねじれは水あめの渦のように連続して、首を通って頭蓋骨まで「膜の引き連れ」を起こします。背骨の回旋運動は常に発生しているため、ねじれの蓄積で片頭痛のスイッチが入ります。

脳を包む膜や血管が、足元や体幹のねじれによってピンと張り詰め、逃げ場を失った圧力が「痛み」となって頭に響きます。また、頭痛が低気圧の時に発生しやすいのは、低気圧で張力が低下するため下に引っ張られる力が強まります。

3. 腸閉塞・便秘・生理痛(わらび餅のねじ切れ・よじれ)

長いホースのような腸(わらび餅)が、水あめの強力な渦流に巻き込まれ、あちこちで「よじれ」や「癒着」を起こします。子宮でも、「よじれ」は発生し、側弯症で生理痛がひどくなることも容易に想像できます。

腸では、本来スムーズに流れるべき中身が、ねじれた箇所で渋滞を起こします。これが慢性化すれば便秘になり、最悪の場合、道が塞がる(腸閉塞)という物理的な大事故につながるリスクもあります。

子宮では、本来はないはずの圧迫が常に起こっています。背骨の回旋の度合いで、締め付けが強まるタイミングの存在も考えられます。


スパイラルライン暴走で強まる締め付けの悪循環

アナトミートレインのスパイラルラインは、体をダイナミックに使う時に機能させる筋膜経路です。このスパイラルラインの機能は、抗重力ラインが正常に働く時に、効果的に機能します。

あくまでも、動きのバリエーションを作るためのスパイラルラインが、過緊張(暴走)を起こすと、まるで割り箸を際限なく回し続ける絞り機のようになります。

スパイラルラインの暴走によって、抗重力ラインは破壊されていくため、「繋がりにくい状態」から「全く繋がらない状態」へと進行していきます。

スパイラルラインの暴走は、横方向の強烈なねじれ(水あめの渦)を作るため、抗重力ラインは飲み込まれ、一緒にぐるぐると巻き取られてしまいます。

柱がねじり曲げられれば、体は重力に対して「突っ張る」ことができず、ただねじれに耐えるだけで精一杯になります。これが、「立っているだけで疲れる」「呼吸が浅い」という悲鳴の正体です。

ただ体幹を鍛えようとしてはダメな理由です。

指導している方に、不自然な筋肉の隆起はありませんか、内臓の辛さを感じながら努力を続けさせていませんか。臓器の悲鳴を聞いて、その事実を受け止めてあげてください。

スパイラルラインの暴走を抑えながら、まずは抗重力ラインを整えましょう。回り道のように感じるかもしれませんが、人体の秩序に基づいたアプローチは、背骨も臓器も味方に付ける時がやってきます。

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