AIイラストの「あみあみ髪」を滅殺したい話 ー長髪が網・糸・蔓になる現象の原因と修正プロンプトー
AIでキャラクターイラストを作っていると、長髪キャラでかなり困る現象があります。
それが、髪の毛がやたら細い線だらけになって、
網、糸、蜘蛛の巣、蔓、レース、針金みたいになる現象 です。
自分はこれを勝手に 「あみあみ髪」 と呼んでいます。
特に、淡い色の長髪キャラを描かせると起きやすいです。
白髪、銀髪、ミント髪、淡いピンク髪あたりはかなり危険です。
ぱっと見では綺麗に見えることもあります。
でも拡大すると、髪が髪としてまとまっておらず、細い線が大量に交差していて、まるで漁網や蜘蛛の巣のようになっている。
これは個人的にかなり気になります。
髪はキャラクターの印象を大きく決める部分なので、ここが崩れると絵全体の完成度が一気に落ちて見えます。
実際にどれくらい変わるのか
まず、かなり極端な例を置いておきます。
※本記事内で使用している画像は全て、髪の修正を狙った再出力の結果です。その為細部に多少の変化が発生しています。
左が元画像。
右が髪だけを修正した画像です。
Before:絵全体の雰囲気は良いが、髪が細線・網・背景要素と混ざっている状態。
After:髪を大きな束・面・流れとして整理し、背景や透け布との混線を抑えた状態。

同じ絵でも、髪の読みやすさが変わるだけで印象がかなり変わります。
自分としては、この元画像は顔も雰囲気も背景もかなり好きでした。
だからこそ、髪だけが網のようになっているのが本当に気になっていました。
「なんでここまで綺麗に描けて、髪だけ事件現場になるのか」
そんな気持ちで、しばらく本気でこの現象と戦っていました。
この記事では、自分なりに検証して分かった あみあみ髪の原因と対策 をまとめます。
あみあみ髪は「長髪だから起きる」だけではない
最初は単純に、
長髪キャラだから線が増えて破綻しているのでは?
と思っていました。
でも、いくつか試してみると、どうもそれだけではなさそうでした。
黒髪や暗い髪色の長髪キャラでは、細線化してもそこまで目立ちません。
髪の大きな塊が黒や濃い色でまとまっているため、多少線が多くても「髪束」として読めます。
一方で、淡いミント色や白に近い髪色にすると、急に危険度が上がります。
ただし、それでも毎回ひどくなるわけではありません。
背景がシンプルだったり、風が弱かったり、髪が大きな束でまとまっていれば、淡色長髪でもかなり安定します。
つまり、原因は単独ではなく、いくつかの条件が重なった時に悪化するタイプでした。
危険な組み合わせ
自分の検証では、特に危険なのはこの組み合わせでした。
淡色長髪 × 白系背景 × 花 × カーテン × 透け布 × 逆光 × 強風
この条件が重なると、髪が一気に「あみあみ化」しやすくなります。
たとえば、
淡いミント色の長髪。
白い服。
白い建築。
白い花。
透ける布。
風になびくカーテン。
水面の反射。
強い逆光。
大量の細い装飾。
こういう画面では、AIが 「白くて細いもの」 を全部似たような素材として扱ってしまうように見えます。
本来は別々のものです。
髪。
カーテン。
花の茎。
レース。
透け布。
水面のハイライト。
光の線。
でもAIの中では、それらが混ざってしまう。
結果として、髪の中にカーテンの糸のようなものが入り、花の茎のような線が入り、レース模様のような交差線が入り、最終的に髪が「髪」ではなく「白い細線の集合」になってしまう。
これが、あみあみ髪の正体に近いのではないかと思っています。
検証してみたこと
あみあみ髪がキャラクター固有の問題なのか、条件の問題なのかを見たかったので、いくつか条件を変えて試しました。
まず、暗い髪色の長髪キャラでは、多少細い線は出ても、そこまで大きく破綻しませんでした。
髪色が暗いと、大きな髪の塊として認識しやすいからだと思います。
次に、髪色を淡いミント系に変えてみました。
すると、暗い髪の時より細線感が増えました。
ただ、それでも毎回大惨事になるわけではありませんでした。
さらに、白い花、カーテン、強い光、透け布、白い建築、風を強めた条件で試すと、一気にあみあみ化が強くなりました。
つまり、自分の中ではかなり仮説が固まりました。
髪色だけではない。
長髪だけでもない。
淡色長髪が、白い高密度背景や透け素材、光、風と混ざった時に危険になる。
この見方をすると、かなり対策しやすくなりました。
重要なのは「髪を一本一本描かせない」こと
AIに長髪を描かせると、つい
long flowing hair
みたいな表現を使いたくなります。
もちろん間違いではありません。
ただ、これだけだとAIが髪を「大量の細い線」として描こうとすることがあります。
特に、風があるシーンで
flowing, wind-blown, airy, delicate, intricate
のような言葉が重なると、細い髪束が大量に発生しやすいです。
そのため、自分の中では髪の考え方を変えました。
髪は「線」ではなく、
面・束・流れ・シルエット として描かせる。
これがかなり大事でした。
髪を一本一本リアルに描くのではなく、
大きな髪束、柔らかい布、シルク、滝、リボンのような流れとして扱わせる。
この方向に寄せると、あみあみ化がかなり抑えられました。
ここから先について
ここまでで、あみあみ髪が単なる「長髪あるある」ではなく、
淡色髪・背景要素・光・風などが重なった時に悪化しやすい現象だと分かってきました。
そして実際には、修正の考え方を変えることで、ここまで改善できます。

網・糸・蔓のように見えていた細線を減らし、大きな髪束と流れとして整理しています。
この先では、実際に自分が修正に使っている考え方と、コピペしやすいプロンプト例を載せています。
内容としては、髪修正用プロンプト、避けたい表現のネガティブ例、風で髪が細線化する時の指定、背景や透け布と髪が混ざる時の指定などです。
自分も毎回ゼロからプロンプトを考えるのはかなり大変だったので、「髪を綺麗にして」では直らなかった時に、どういう言葉へ置き換えたら改善しやすかったかを、なるべくそのまま使える形でまとめています。
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