【睡眠バグ】 50代女性|布団の中はフラッシュバック上映会場|ロングスリーパー|デエビゴ儀式|HSP|生きづらさ|ASD+ADHD
火星人には、地球の言うところの
「規則正しい生活リズム」
というものが存在しない。
火星では、
眠くなったら寝る。起きたくなったら起きる。
ただそれだけだ。
それが宇宙の正義だ。
しかし、地球の社会はそう甘くない。
火星人は地球社会に適応するため、
“デエビゴ儀式” という不可思議な睡眠プロトコルを導入した。
◆ 儀式の第一形態: 食べるな、ひたすら待て
デエビゴは、飲む2時間前から飲食禁止。
理由は簡単。
「胃に食べ物があると効かないから」
「そして翌朝起きられなくなるから」
地球の医薬品説明書には、たいそう無茶なことが書いてある。
だから火星人は、
夜の“空腹・硬直タイム” に突入する。
椅子に座って、動かず、ただひたすら2時間待つ。
まるで古代儀式の“祈りの時間”だ。
地球人:
「布団入ればそのうち寝られるんじゃないの?」
火星人:
「いえいえ、上映会が始まりますけど??」
◆ 儀式の第二形態: グルグル地獄
火星人は、横になると、
その日の全ログがハイビジョンで再生される。
仕事の会議
買い物の断片
フラッシュバック
過去のやらかし
未来の心配
昨日の言い合い
おとといの疑問
10年前のミス
脳内で1080p、60fpsで流れ続ける。
火星人:
「布団は休む場所じゃなくて上映会場なんだよ!!」

◆ 儀式の第三形態: デエビゴ爆撃 → 睡眠着火
時間が来ると、火星人はデエビゴを飲む。
効く時は、
スウッ……
と、火星の砂嵐が止むように寝落ちする。
しかし。
気がかりが多い日、
未消化のタスクが頭の片隅にある日は……
スウッ……から、30分で復活。
デエビゴは寝つかせるだけ。
いったん目が覚めたら、そこからが本当の地獄だ。
◆ 儀式の第四形態: 夢の中で働きだす
眠りに戻れない火星人の脳は、
なぜか 夢うつつの中で仕事を再開する。
夢の中でワイヤーフレームを組み立て、
夢の中でコードを考え、
夢の中でレスポンシブまで終わらせている。
夢の中、まさに夢中である。
そして翌日、
現実世界のミーティングで
「昨日の案、あれで進めましょうか」
と言われる。
火星人:
「え、あれ……終わってません?…あれ…れ……」
上司:
「??」(理解不能)
◆ 魔の最終形態: 突然のシャットダウン
火星人はショートスリーパーではない。
むしろロングスリーパーだ。
必要睡眠時間は普通の地球人より多いのだと思う。
だから――
寝られないまま何日も過ごすと、ある瞬間、
スイッチが落ちる。
文字通り、
パタッ
と崩れるように眠る。
場所は選ばない。
会社の椅子
給湯室
会議前
トイレ中
いつでもどこでも突然スリープ。

◆ 火星人ステーション
そして会社はとうとう悟った。
「この人、急に昏睡する」
結果、
火星人専用“仮眠ステーション” が完成。
スタッフは慣れたもので、
「あ、火星さん!ねぐらにいきましょうねー」
と自然に対応する。
火星人にとっては、
会社のこの理解こそ、
地球での数少ない“救い”であった。
◆ 火星人のまとめ
地球の睡眠文化は難しい。
布団に入れば寝られるなんて都市伝説だ。
しかし火星人は、今日もまた
睡眠バグと格闘している。
そして寝不足のまま、
どこかで突然パタッと落ちる。
それでも火星人は言う。
「寝るのは難しいけど、生きるのはなんとかなる。」
