あと少しだったのに
338.あと少しだったのに
ここに以前来たのは、約2年前。
太陽は私の真上に、
雲一つない青空の下。
緑が青々として、コントラストが美しい参道。
たくさんの鳥や虫が鳴いている。
足元には、蝶々が私を奥社へと誘う。
私の歩みは、だんだんと早まっていく。
気づけば前の人を追い抜き、
また一人追い抜く。
大地を踏み締めて、杉並きを過ぎていく。
30分ほど歩む。
到着した途端に、力が抜ける。
頭がガンガンする。
心拍は上がったまま。
息がなかなか整わない。
奥社を前にしても、これ以上進めない。
限界だった。あと少しなのに。
もう一つの神社にお参りをして、急いで戻る。
少しの後悔。ここまで来たのにと。
それでも、不思議と満たされていた。
なぜだろう。
届かなかったことは悔しい。
それでも、
ここまで来た自分を認めたい気持ちもある。
人生は案外、
そんな矛盾でできているのかもしれない。
