偶然じゃなかった出会い「めぐり逢い」|CHAGE and ASKA
人と人の出会いは、本当に偶然なのでしょうか。
ふとした瞬間に再会したり、忘れたはずの誰かを思い出したり。
まるで見えない糸に引き寄せられるような感覚。
CHAGE and ASKAの「めぐり逢い」は、
そんな“説明できない出会い”を静かに、しかし確かに描き出した楽曲です。
この曲が語っているもの
この楽曲が描いているのは、ただの恋愛ではありません。
むしろテーマは、「時間を超えて残る感情」。
一度離れたとしても、
完全に消えることのない想い。
記憶の奥に沈んでいたはずの感情が、
ある瞬間にふと浮かび上がる。
それはまるで、
人生のどこかに“続き”が用意されていたかのようです。
“めぐり逢い”という言葉の意味
“出会い”ではなく、“めぐり逢い”。
ここに、この曲の核心があります。
出会いは一度きり。
でも、“めぐり逢い”は繰り返されるもの。
つまりこの曲は、
「終わった関係」ではなく、
「まだどこかで続いている関係」を描いているのです。
人は関係を終わらせたつもりでも、
心のどこかでは完結していないことがある。
その“未完の物語”こそが、
再び誰かを引き寄せる力になるのかもしれません。
この曲の魅力は、感情だけなく構造的にも、非常に巧妙に作られています。
・静かに始まり、徐々に感情が積み上がる
・サビで一気に“想いの重さ”が表面化する
・余韻を残す終わり方で、「終わっていない」印象を与える
この流れそのものが、
“記憶の再生”とよく似ているのです。
人の感情もまた、
突然ではなく、少しずつ思い出され、
ある瞬間にあふれ出す。
つまりこの曲は、
「思い出す心の動き」そのものを音楽で再現しているとも言えます。
無意識に残る“誰か”
人は忘れたつもりでも、
完全に消えてしまうことはほとんどありません。
何気ない景色や音、
季節の空気、
あるいは言葉の端々。
そうしたきっかけで、
過去の誰かがふと蘇る。
それは未練ではなく、
“記憶としての存在”。
そしてその記憶は、
今の自分を形作る一部でもあります。
「めぐり逢い」は、
出会いの美しさだけを歌っているわけではありません。
むしろその本質は、
“人との関係は簡単には終わらない”ということ。
時間が経っても、距離が離れても、
どこかでつながり続けている。
だからこそ、
再び出会ったとき、
そこにはただの偶然以上の意味が宿る。
人生の中で出会う人たちは
単なる通過点ではないのかもしれません。
一度関わった誰かは、
見えない形で、ずっと自分の中に残り続ける。
そしてその記憶が、
いつかまた“めぐり逢い”という形で現れる。
この曲は、そんな静かな真実を、
やさしく教えてくれる一曲です。
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