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創作大賞2025推薦レビュー④

創作大賞2025の応募は締め切りましたが、結局どのくらいエントリーされたんでしょう。最終の集計はまだ出てないですよね。
今年は大分読んでますが、それでも極極極一部でしかないんだろうなあ。

夏野さんごさん『真夏のミノムシ』

新宿で食堂を経営している篠原 沙緒里、大学生で夏休みにアルバイトに精を出す一ノ瀬 輝、二人は同時期に奇妙な体験をしていた。 それから、二人に関わった人物が次々と謎の死を遂げ始める。 輝と沙緒里、それぞれが大学の心理学講師である西野 純也(沙緒里の弟)に相談を持ち掛ける。 純也は、この件が十年前に起きた或る事件が関与していると思い、調査を始める。

『真夏のミノムシ』あらすじ

夢か現実か、過去か現在か!?
物語は全く異なる環境の二人の話から始まります。
共通項は『なんか怖いもの見た』だけ。
それが徐々に二人の距離が近づいていくように思われ・・・でも、接点が分かっても、まだ判然としない部分があるのは、正直怖くて気持ち悪い(褒め言葉です)。
そして真実を知って、そうかー!と思いきや、最後にドンとホラー。
結末を知りたくて、毎日更新を追っていました。
最初から最後まで、見事な『気持ち悪さ』のあるホラーでした。

この作品、最後がまた怖いんですよ。
途中も十分怖いですけどね。生首出ますよ。人もたくさん死にますよ。
夏野さんごさんのミステリー『死者の涙は乾いたか』が面白かったので、次も面白いに違いないと思って読んだら、怖いの。超怖いの。
最後なんてめでたしめでたしかと思ったのに『ひぃっ』って言わすの。
読んでみて、絶対『ひぃっ』って言っちゃうから。

夏野さんごさんのエントリー作品のまとめはこちら↓


だら子さん『不倫疑惑』

ホラーを作っているのは人間。
世の中の疑惑は疑惑止まりなんだろうか。
不倫は本当なのか。正しいことをしているのはだれなのか。真実はひとつなのか。

『不倫疑惑』あらすじ

初っ端からなんかすごい話・・・!と思わせてくれる第一話!
それから続くエピソードは、今までの話とのつながりが訳が分からないのに恐怖がちらつき、ただただ気味が悪い。
そして随所随所に小技が効いている。
結婚式の人形のくだりとか・・・ネタバレしていいのかな。
言いたいから線引いて言っちゃいますけど、生まれなかった子どもの体重の人形とか・・・どうやったら思いつくんですか・・・。
ひっくり返るほど怖かったですよっ。
もうぜひ読んで、悲鳴をあげていただきたい。
んで、これは一体どう繋がるの!?からのまさかの結末! そう来たかー!!
やっべーのきたぞ、どんでん返し!!
で、見事スッキリしました。
すごくおもしろ・・・いや、怖かった!

こちらの作品、野やぎさんの200作読んで感想を書くという──常人離れしたというか、とにかくすごい!っていう記事から飛んでみました。

どっちゃり淀む不倫ホラー。すーっと入ってくる違和がだんだん広がって……ぎゃーーーー!!!!終わりの引きが上手い、嫌な後味が最高です。ぜひ。

『みんなの #創作大賞2025 note読んだまとめ200作』

ドロドロした不倫はあんまり好きじゃないんですけど、なんならホラーも苦手なんですけど、ホラーな不倫は好きなんです。なにその線引き。
で、飛びついちゃいました。
野やぎさんの記事には他にもたくさん面白そうな話があるので、もっと読んでいきたい!


せやま南天さん『月夜のグリーンカーテン』

弓岡睦月は、新宿のビル街にある観葉植物の店『ブローニュ』のやとわれ店長だ。
店では、訪れる人たちの悩みに笑顔でこたえ、家では、植物や生活を愛でながら、日々暮らしていた。

ある日、店のオーナーの荻上玄に店特注の植木鉢を作るよう命じられ、陶芸家である綴京香のアトリエを訪れる。彼女は、「植物を燃やしたことがある」と話し──睦月の止まっていた時間は、少しずつ動き始める。

グリーンを、生活を、人とのつながりを深く愛したくなる物語。

『月夜のグリーンカーテン』あらすじ

古い物件に植物、ハーブ、幡ヶ谷・・・と、インテリアにこだわるおしゃれな青年のグリーンなお話──かと思いきや、
挫折を味わい、昔からの友達を通じて植物に触れ、ゆっくりと再生していく植物になぞらえた癒しのお話でした。
ハーブティやそのお店の描写など、おしゃれ感は随所にしっかりと存在。
サボテンを枯らす人、こんな時代に生んでしまったと思い悩むママも出てきます。彼らの悩みや植物を通じて選んだその後の道も、繊細で優しさに溢れています。
主人公が助けを借りながらも、自分で答えを見つけていくその過程は、枯れかけたドラセナの再生と、陶芸職人の京香の過去の乗り越えと相まってとても感動的。
希望と優しさに満ちた、とても素敵なストーリーです。

せやま南天さんはご存知『クリームイエローの海と春キャベツのある家』で一昨年受賞→書籍化されています。クリキャベも優しさに満ちあふれたお話でしたが、こちらの『月グリ』(呼んじゃう)も優しさたっぷりのお話でした。

こちらのあとがきで、せやまさんも主人公の睦月と重なるところがあったのだと知りました。そう思うと、ラストシーンはより感動的ですよね。


星乃夜衣さん『寄生体』

松浦建設二代目社長、松浦庄吉の娘婿である川島哲郎は、現場監督として毎日朝早くから働く勤勉な男だ。だが、哲郎の妻・葵は勝手気ままな生活を送りつづけている。そんな中、庄吉が脳梗塞で倒れた。長男の松浦豊が三代目社長就任を見据えて動く中、葵は自らの立場を強く主張する一方、不気味な悪夢に苛まれるようになる。次第に精神的に追い詰められていく葵に対し、哲郎は恐るべき選択を迫られることになる。人間の欲望の果てに、哲郎が辿り着く結末とは。

『寄生体』あらすじ

振り回された後の、全てを回収するラストに鳥肌が立ちました。
最初に正体不明の男が出てきて『願いを叶えてくれる』という。
ということは、ファンタジー?かと思いきや・・・ 願いを叶えてもらうはずの彼女が、ヒロインぽくない。むしろ悪役??から始まる違和感。
様々な人物の視点で物語は続いていき、誰が正しいのか、誰が正義なのか、しっかり振り回されます。
いやでも真面目なあの人が正しいはず・・・と思うも、次の章ではもう違うのではないかと思い直し、常につきまとう違和感。
ラストで全てが分かった瞬間、そういえばこの話のタイトルって・・・!となりました。その回収の仕方が、すごいです! そして怖い。
訂正します、ファンタジーではなくミステリーでした(((怖

Talesが「読書傾向から」って薦めてくるので、そーお?と読んでみたら面白かった一作。星乃さん、お名前に憶えが・・・と思ったら、そうだ昨年の中間通過されていましたよね。


応援期間は31日まで、あとわずかですけど作品へ吹き込んだ魂は永遠ですもんね(なんかいいこと言った!)
引き続き読んで、応援させてください。
そして自分も頑張ろっと。


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