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氣・血・津液① 氣(気)

私たち日本人は、日常の中で自然に「氣(気)」という言葉を使っています。
いくつか例を上げてみましょう。

元氣、陽氣、勇氣、本氣、氣迫、天氣、氣候、氣象、氣功、空氣、人氣、
氣温、氣配、氣質、神氣、氣分、気持ち、電気、気圧、気体・・・

氣がいい、氣持ちがいい、気分がいい、氣遣う、氣が合う、氣になる、氣前がいい、・・・

ほんとにたくさんありますね。そして「氣」の意味をあまり深く考えず、自然に当たり前のように使っていると思います。それだけ生活に溶け込んでいる言葉ですね。

東洋医学において「氣(気)」とは、生命を維持するために必要な目に見えないエネルギーや、身体を動かす原動力のこと。そして氣にはいろいろな種類があり、それぞれに働きがあります。

氣の種類

1.原氣(元氣)(げんき)

・親から受け継いだ氣(先天の精)が変化生成したもの。
・生命活動の原動力となるもの(食欲、性欲、そのほか生きようとする欲   求をもたらす氣)。
・臍下丹田(さいかたんでん・おへその下あたり)に集まり、三焦(さんしょう)の働きにより経絡を介して全身をめぐり、臓腑・器官・組織に活力を与える。
・原氣が旺盛であれば、下腹部に張りがあり、体内の臓腑・器官も力強く働きます。従って活気があり、粘り強く、疾病にかかりにくい(免疫力が高い)。

2.宗氣(そうき)

・肺において後天の精と天の氣が交わって、胸中(きょうちゅう)に集まる氣のこと。
・五臓の心と肺(六腑では三焦のうちの上焦)と関係が深く、これらの臓の活動を支えている氣。たとえば、心の拍動を強くしたり、規則正しく行わさせたり、呼吸や発声をしっかりさせる作用がある。
・宗氣が不足すると、呼吸の異常(少氣、短気など)が起こったり、語声に力がなく細くなったり、心の拍動が弱まったり、規律性を失ったりする。

3.営氣(えいき)

・後天の精から得られる陰性の氣(水穀の精氣:飲食物から得られるエネルギー)のこと。
・営氣は津液(しんえき)を血(けつ)に変化させ、血とともに脈中を行き、臓腑や手足などの諸器官を栄養し、それらの活動を支える。

4.衛氣(えきorえいき)

・後天の精(飲食物)から得られるエネルギーのうち、動きが速く陽の性質を持つものもののこと。
・衛氣は脈外をすばやくめぐる氣である。とくに体表近くで活動し、肌膚を温め(体温保持)、腠理(そうり)を開闔(かいごう)し(皮膚表面の収縮と弛緩)、外邪に対する防衛的な役割をする。

5.真氣(正氣)

先天の氣と後天の氣からなるもので、人体の正常な活動を支える氣を総称したもの。

6.臓氣

五臓におさまり、それぞれの臓の活動を支えている氣。

7.経氣

経絡中を行き全身をめぐり、それぞれの経絡を支えている氣。

8.胃氣

胃を働かせる氣、および胃の働きによって得られた後天の氣のこと。胃氣の有無は予後に重大な影響をおよぼすとされ、診断上(特に脈診)重要視される。

氣のはたらき(真氣の働き)

・推動作用(すいどうさよう)

人の成長・発育や、一切の生理的活動および新陳代謝をする働きで、原氣、宗氣、営氣、衛氣、臓腑の氣など、すべての氣に備わっている。

・温煦作用(おんくさよう)

臓腑・器官など一切の組織を温め、体温を保持する働き。とくに衛氣、原氣、腎氣と関係が深い。

・防御作用

体表において外邪の侵入を防御する働きで、とくに衛氣と関係が深い。

・固摂作用(こせつさよう)

血・津液・精液つなぎ止める働き。血が脈外にもれないようにしたり、汗や尿がむやみに漏れ出るのを防いだりする。営氣、衛氣、脾氣、腎氣と関係が深い。

・氣化作用(きかさよう)

精が氣に、氣が津液や血に変化したり、津液が汗や尿となって体外に出る働きをいい、営氣、衛氣、宗氣、脾氣、肺氣、腎氣と関係が深い。


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