吉野万理子(2016)『いい人ランキング』あすなろ書房
いい人、というか天然でおっとりしていてひとの悪意に鈍感な桃。
クラスでの「いい人ランキング」で1位に輝き、そこから学校生活が崩れていく。
友だちはいなくなり、遠足ではおいていかれ、とうとう参ってしまう。
それでもじぶんがされていることがいじめ、とはおもっていない。
その桃に助言をしてくれるのは、妹の鞠が師匠と慕う、別のクラスの尾島だった。
尾島はかつてじぶんがクラスから孤立した経験から、ひとのこころの動きを考えるようになった。転校先ではじぶんがいじめられることがないよう、考えに考え抜いて振舞っているのだった。
尾島の教えに従い、桃は再び友だちと話すことができるようになる。
しかし、そのかわりに桃を陥れたクラスメイトが孤立することになってしまった。
尾島はターゲットを変えることでしか救われない、と言うが、桃は納得がいかない。おっとりで鈍感でいい人な桃がどう振舞うか。
学校生活の嫌な部分が詰まっているような1冊。
