飯豊は白く輝きて
連休も終わってしまったなぁと思っていたら、明日はもう土曜日なのだった。とは言えそれは土日が休みの人たちの話で、元々サンデー毎日の私には「あっしには関わりのねぇこってござんす」なのだが、この台詞を分かる人がどれ位いるのかはさておき、連休中お仕事だった皆さんには是非この後ゆっくりとお休み頂きたい。
連休後半の初日、目覚めると頭の中にテーブルの塗装と草刈機という二つの言葉が浮かんでいた。30年前に家を建てた時、実家に寝かせてあった欅で作ってもらったテーブルの塗装が剥げてしまったのを塗り直そうというのと、昨年雑草を抜いたところに今年生えてきた草なら草刈機で刈って芝生もどきに出来るのでは?というアイデアだった。一つずつゆっくりやればいいものを、思い立ったが吉日で両方一遍に手を付けたら、透明な塗料では色むらが出て塗り直しになるし、草刈機はセットしてあったナイロンの紐が絡んで出てこないしで、何とか一区切りつけた夜にネットを見ていたら春にも松の剪定が必要なことを知って、二日がかりで格好をつけた頃には既にヘロヘロで連休も終わりに差し掛かっていた。
雨が降ったり風が吹いたりしていた天候がようやく落ち着いた最終日、駅で友人を迎えると、高速道路は大きな事故で通行止めになっていた。予定を変更して下道を進めば、湖は波穏やかに湖畔の新緑を映して、今回第一の目的地近くに着くと、偶然通った坂道の途中で、木々の間から集落の向こうに飯豊連峰が白く輝いていた。聞けば、山岳部だった友人は最後の夏合宿で1週間重たい荷物を担いで飯豊を縦走、最後新潟の海側に降りて学生時代の山歩きを締めくくったのだとか。昨年の秋、その友人は3年間の闘病生活の後に奥さんを亡くされたのだが、話を聞いてみると、当然今でも悲しみや寂しさはあるものの、出来ることはすべてやったという納得と、最期に二人でとてもいい時間を過ごせたことで心は落ち着いているようだった。霊感の強かった奥さんのお墓参りに親友が訪れたら、お礼に普段は予約必須のお店が今日は空いてるから寄っていってと言われて、試しに行ってみたら本当に窓際の席が空いていたのだとか。夫である友人にそういうアドバイスは無いのか尋ねてみたら、生前「あなたには聞こえないかも」と笑われたらしい。お土産に、やはり歌人の奥さんを長い闘病生活の後に亡くされた方の本を貰ったので、今借りてきている本が終わったらゆっくり読んでみようと思う。
