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夏の始めのエトセトラ

 明け方のヒグラシの声で目が覚めた。窓から朝のひんやりした空気が流れてくる。雨は上がったようだ。まだ梅雨明けの宣言はないが、何日ごろに梅雨明けしたとみられるとか、ぼかしぼかしの宣言ならあってもなくてもいい。それで天気が変わる訳でもないし、昨日は暑かったとか、今日は少し涼しいとか、肌で感じる実感だけで充分だ。あっという間に7月も半分を過ぎて、昔は無かった3連休で、学校はもう実質夏休み入り。でも、ラジオ体操はやっぱり21日からなのかもしれない。
 毎朝、6時前から実家の剪定をしている。ようやく全体の3分の1くらい。去年、シルバーセンターの作業を見ていたので、今年は梅の剪定がスムーズだった。そう言えば、初めて作った梅シロップが美味しい。やはり、若い木より古木の梅の方が味に深みがあってまろやかなようだ。春に植えた授粉用の柿の木がちょっと元気がないようだなとよく見てみたら、根元の周りの土が丸く浮き上がっている。モグラに根を齧られたか?隙間を埋めてガンバレ!とエールを送る。初めて撒いた除草剤は液が薄かったかと思っていたところ、暫くしてみると効くところには効いているみたいだ。様子を見ながら次の対応を考えよう。家の後ろに植えたトマトの苗がジャングルのように伸びて、ナスの苗は完全に覆われてしまったけれど、毎朝赤くなっている縦長で下が膨らんだミニトマトが甘い。シシトウとピーマンも順調に育って、時々セロリの葉を一枚収穫して帰る。シソの葉も随時。
 義母を家に迎える準備を進めていて、ベッドの搬入に続いて、歩行器や手すりが届いたので、本人を連れてきて見てもらう。杖はいつもどこかに置いてきてしまうのだが、歩行器は気に入ったよう。トイレにも行けそうなので、これでいつでも来れると一安心。ただ、言うことはコロコロ変わるのでどうなるかは分からない。デイケアの連絡帳に「娘の家に行くことになりました」と書いたかと思えば、次の日には「やっぱり一人で気ままが一番!」。昨日は、「泊まるのは週に1,2回かねぇ」と言っていたらしい。まずはお試しショートステイか。
 dousinさんに送って頂いた詩集を読み始める。Xの投稿とはまた一味違った、自然へのやさしい眼差しが感じられて共感を覚える。ページをめくるたびに、見たことも使ったこともない詩人ならではの新鮮な言葉にハッとする。続きが楽しみだ。
 その詩集を手に取る前に、アンソロジー「存在しない祝日」に収められた衿さやかさんの「母性有料記念日」を。その名の通り存在しない祝日を集めたアンソロジーの中で、母性有料記念日は「母性」という言葉に「無償であたえられるもの」「無償で与えなければならないもの」という意味が含まれていることに対する警鐘が込められた記念日。コロナが終わってアクリル板が取り払われた事務所、前の席のおどおどしたかまってちゃん(実はアル中?)、清潔感があって、弱い立場に立ったことが無さそうに見えるみんなに好かれる青年、意地悪はコストパフォーマンスが悪いので、同じ感情のリソースを減らすなら親切な方を選ぶ私。衿さんの作品にはいつもギクっとさせられる。以前は、そうか、自分は死んでくれればいいと思われていたのかと気付いたし、今回は、人の名前間違って呼んでいたかもと思った。半年ごとの目標管理面談、嫌だったなぁ。読み終えたら、昔書いたこんな歌詞を思い出した。

 明日になったら またやさしくしてあげる
 だから今夜は もう勘弁してくれないか
 僕のやさしさは タカがしれていて
 今日の分はとっくに 空っぽなのさ


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