「できること」より「できないこと」に目がいってしまう
「もっとできたはず。」
そんな言葉がよく頭の中をよぎります。
仕事が終わっても、「あそこはもっと上手くできたな」と反省し、人から褒められても、「でも、まだできていない部分がある」と思ってしまう。
できたことより、できなかったことの方が記憶に残る。
以前の私は、それが自分の性格なんだと思っていました。
でも最近、それは性格ではなく、15年間続けた新体操で身についた”思考の癖”なのかもしれないと思うようになりました。
新体操は「改善点を探す競技」だった
新体操は、一度演技を作ったら終わりではありません。
そこから何度も何度も同じ演技を繰り返し、少しでも良くするために改善を重ねていきます。
「つま先をもっと伸ばそう。」
「手首を柔らかく。」
「目線をあと少し上げて。」
先生からかけられる言葉の多くは、今できていることではなく、「もっと良くできるところ」でした。
そして、自分自身も自然と演技を見返し、「どこを直せるか」「どこが足りないか」を探すようになります。
改善点を見つける力がある人ほど演技は磨かれ、結果として評価も高くなる。
だから私は15年間、その能力を必死に鍛え続けてきました。
当時は、それが正解だったんです。
競技を離れても思考は残っていた
新体操を引退して社会人になってからも、その考え方は変わりませんでした。
仕事でも、
「ここがダメだった。」
人間関係でも、
「もっとこう言えばよかった。」
一日を振り返っても、思い出すのは反省ばかり。
もちろん、反省することは成長につながります。
でも、反省だけでは自分を正しく評価できません。
できるようになったこと。
以前より成長したこと。
頑張った過程。
そういうものが見えなくなってしまうからです。
武器だった力が、自分を苦しめることもある
私はずっと、「できないことばかり見てしまう自分はネガティブなんだ」と思っていました。
でも違いました。
それは、長年過ごしてきた環境の中で身についた、生き方の一つでした。
改善点を見つける力は、競技では大きな武器。
だからこそ今の私にも、その癖が残っているのは当たり前なのかもしれません。
そう考えられるようになってから、自分を責める回数が少し減りました。
「あ、また改善点ばかり探してるな。」
そうやって一歩引いて見られるようになったからです。
今は「できたこと」にも目を向けたい
もちろん、この思考を完全になくしたいとは思いません。
改善点を見つける力は、私をここまで成長させてくれた大切な力だからです。
でも、それだけでは苦しくなってしまいます。
だから最近は、一日の終わりに「今日できたこと」を一つでも思い出すようにしています。
小さなことでもいい。
昨日より少し成長できたこと。
勇気を出して挑戦できたこと。
誰かに優しくできたこと。
そんな小さな「できた」を認める時間を作るようになりました。
改善点を見る力と同じくらい、自分を認める力も育てていきたい。
今の私は、そう思っています。
最後に
もしあなたも、できることよりできないことにばかり目が向いてしまうなら。
それは、あなたがネガティブだからでも、自分に厳しすぎる性格だからでもないのかもしれません。
これまで過ごしてきた環境や経験の中で、自然と身についた思考の癖なのかもしれません。
その癖は、きっと今までのあなたを支えてきた力でもあります。
だから無理に否定しなくて大丈夫です。
ただ、その力を自分を責めるためだけに使うのではなく、自分の成長を認めるためにも使ってあげてください。
改善点に気づけるあなたなら、きっと「今日の自分ができたこと」にも気づけるはずです。
この記事を読んだ今日だけは、ぜひ一つ、自分自身に問いかけてみてください。
「今日の私は、何ができただろう?」
その答えを見つけることが、あなた自身を少しだけ優しく見られるきっかけになるかもしれません。
