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第十四話 すべてを失っても、奪われなかった者

「家を出たあと、
僕は何になりたいんだろう。」

自由になったはずなのに、
今度は、自分の進む道が分かりませんでした。

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noteを見てくださりありがとうございます。

僕の名前は葵といいます。
毒親育ち、人間関係0の会計士受験生です

22歳まで虐待を受けて育ち、
家出をして、今は人生をやり直しています。

前回、精神科の先生に、

「家出たらいいやん」「君は君の人生やろ」

と言われた僕は、
その日の夜、初めて自分の意思で家を出ました。

この第14話では、家を出した僕が、
これから何を目指しているのか。

そして、なぜ僕が資格にこだわるのかを
書いていきます。

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自由になっても、
やりたいことが分からなかった

家を出た直後、
僕はようやく自由を手に入れました。

でも、自由になったからといって、
すぐに自分のやりたいことが
分かったわけではありません。

僕は子どもの頃から、

どの学校へ行くのか。
何を勉強するのか。
どんな仕事に就くのか。
どこで働くのか。

ほとんどすべてを、親に決められてきました。

だから、いざ一人になって、

「これから何をしたいのか」

と聞かれても、何も答えられませんでした。

最初は、これまでしてきた電気工事の仕事を
探そうとも思いました。

自分には、
それしかできないと思っていたからです。

でも、本当に自分のやりたいことなのか。

自分で考えたとき、違うと思いました。

電気工事は、
僕が自分で選んだ仕事ではありません。

もう一度、誰かに決められた人生へ戻ることは
したくありませんでした。

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公認会計士を目指した理由

そこから、
自分が本当にやってみたいことを
考えました。

そして、
公認会計士が思い浮かびました。

電気工事の仕事をしていた頃、
現場の原価管理や、
経理処理に触れる機会がありました。

数字を通して、
会社の状態や仕組みを理解することに、
面白さを感じていました。

偏差値37の工業高校卒の自分とは、
まったく関係のない世界だと思っていました。

でも、家を出した今なら、
誰かの許可を取る必要はありません。

初めて、

「自分がなりたい」
「自分の意思で挑戦したい」

と思えた仕事でした。

だから僕は、公認会計士の勉強を始めました。

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行政書士を目指す理由

公認会計士の勉強を続ける中で、
僕の中に、別の思いも生まれました。

僕は家を出したとき、知らなかったことで、
たくさん損をしました。

家を出した人。
家庭内で虐待を受けている人。
頼れる人がいない人。
お金や住む場所に困っている人。

そういった人が受けられる、
行政の制度や支援は存在します。

でも、制度があっても、
その存在を知らなければ利用できません。

どこに相談すればいいのか。
どんな制度があるのか。
どうやって申請するのか。
自分が対象になるのか。

当時の僕には、何も分かりませんでした。

精神的にも追い詰められている中で、
一人で制度を調べ、役所へ行き、
自分の状況を説明することは、
簡単ではありませんでした。

だから今、
行政書士を公認会計士への負担は、
最小限にするため、
最短で取得しようとしています。

法律や行政の知識を身につけ、
かつての僕と同じように、
家を出した人や、誰にも頼れない人が、

受けられる支援を、きちんと受けられるように。

難しい制度を、普通の人にも分かる言葉で、
寄り添って伝えられる人になりたいと
思っています。

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宅建士にも挑戦する理由

同時に、宅建士の勉強もしています。

正直、今の僕にとって、
宅建士の資格が絶対に必要なわけではありません。

それでも挑戦する理由は、
行政書士と民法の範囲が重なっていること。

住宅や不動産について学べること。

そして、社会的な需要がある資格だからです。

家を出した人にとって、
住む場所は大きな問題です。

賃貸契約や、住まいに関する知識は、
自分の生活を守るためにも役立ちます。

行政書士と宅建士。

この二つに、最短でダブル合格する。

僕自身が実際に合格し、
勉強方法や失敗したこと、
必要だった時間や教材まで残すことで、

これから挑戦する人が、
少ない時間と、少ない遠回りで、
合格できる道を作りたいと思っています。

僕が先に試して、成功体験を作る。

そして、後から来る人が、
僕より楽に進めるようにする。

そんな気持ちで、今は勉強しています。

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僕が資格にこだわる理由

僕には、資格に対して、
人一倍強い思いがあります。

理由は、大きく二つあります。

一つ目は、僕が高卒だからです。

僕は大学について、

どれだけ努力できるのか。
どれだけ学ぶ力があるのか。

それを示す、一つの指数でもあると思っています。

もちろん、大学名や学歴だけで、
人間の能力すべてが決まるとは思いません。

それでも、社会では学歴が、
一つの判断材料として使われます。

ですが僕は、偏差値37の工業高校卒です。

大学へ行くという道を、
自分の意思で選ぶことすらありませんでした。

だから今、資格を取ろうとしています。

資格は、専門的な知識を持っていることを、
目に見える形で証明できます。

どれだけ勉強したのか。
どれだけ努力を続けたのか。

それを、結果として残すことができます。

資格によっては、
仕事の選択肢や収入だけではなく、
社会的な信用にもつながります。

大学へ行かなかった過去を、
なかったことにはできません。

でも今から学び直し、
別の形で自分の能力を証明することはできます。

僕にとって資格は、大学へ行けなかった劣等感を
隠すためだけのものではありません。

自分の手で、新しい道を作るためのものです。

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家から持って逃げられたもの

もう一つの理由は、資格だけは、
家から持って逃げられたからです。

僕が家を出したとき、持ち出せたものは、
少しのお金と、わずかな貴重品だけでした。

車も。
時計も。
それまで貯めてきた資産の多くも。

すべてを持って出ることはできませんでした。

でも、親に取り上げられなかったものがあります。

それが、僕が取得してきた資格と、
身につけてきた知識です。

資格は、家に置いていく必要がありません。

誰かに売られることも、
勝手に使われることもありません。

自分の経歴と、自分の頭の中に残り、
どこへ逃げても、一緒についてきてくれます。

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資格がくれた安心

家を出した当初、僕はすぐに働こうと思い、
ハローワークや転職サイトで仕事を探しました。

当時の僕は、年齢の割には、
かなり多くの資格を持っていました。

ハローワークでは、

「君なら、この分野ならどこでも入れると思うよ」

と言われ、月給45万円ほどの求人を
紹介されたこともあります。

転職サイトへ登録すると、
ひっきりなしに電話がかかってきました。

結果として、
僕はどの会社にも就職しませんでした。

それでも、

「生活できなくなったら、自分はすぐに働ける」

という保険があることは、
とても心強いものでした。

家も。
家族も。
人間関係も。
これまでの生活も。

すべてを失ったように感じていた僕にとって、

「自分には、まだ働ける場所がある」

という感覚は、大きな安心になりました。

資格があったから、
僕はすべてを失ったわけではないと思えました。

僕にとって資格は、ただの紙切れではありません。

努力した証拠。

知識を持っている証明。

人生に何かあったとき、自分を守ってくれる保険。

そして、家から逃げるときにも奪われなかった、
僕自身の財産です。

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将来したいこと

僕は将来、
人に寄り添える仕事がしたいと、
明確に思っています。

ただ、具体的に何をするのかは、
まだ完全には決めていません。

公認会計士になるのか。
行政書士になるのか。
資格と発信を組み合わせるのか。
別の形で、人を支える仕事を作るのか。

今はまだ、分からない部分もあります。

でも、自分だけが得をするために、
知識を使いたいとは思いません。

困っている人の役に立つ。

知らないことで損をする人を減らす。

自分が先に失敗し、
試行錯誤した経験を残すことで、
誰かの遠回りを減らす。

自分の経験や知識が、
誰かの人生を少しでも良くする。

そんな仕事がしたいと思っています。

ただし、自分を犠牲にして、
誰かを助けたいわけではありません。

僕自身も幸せになる。

相手も幸せになる。

自分にも利益があり、相手にも価値がある。

利己的か利他的かの、どちらか一方ではなく、

関わった人たち全員が、少しでも幸せに
なれる形を見つけたいと思っています。

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今の僕から

22年間、僕は自分の人生を
自分で選べませんでした。

学校も。
仕事も。
住む場所も。
使うお金も。

全部、誰かに決められていました。

だからこれからは、自分で選びます。

自分で勉強するものを決め、
自分で取る資格を決め、自分で進む道を決める。

そして、自分が歩いて見つけた道を、
誰かにも伝えられる人になりたい。

過去を変えることはできません。

でも、過去に苦しんだ経験を、
これから誰かを助ける知識へ
変えることはできます。

僕は今、そのために勉強しています。

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これは、23歳、無職、毒親育ち、
人間関係0の僕の、人生のやり直し記録です。

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