ネットゲームの仲間たちと出会う。リアルはひきこもり。#3 (地元を出る)
自己紹介エントリーの”いままでやってきたこと”の順に沿って記事を書いていきます。
自己紹介エントリー
新しいゲームに手を出す
いろんな人が助けてくれ、綱渡りながらも学生生活とアルバイトを両立しながら高校生活の前半をつづけてきた中で。だらだらと遊んでいた"ラグハイム(旧)"が正式サービスを行うとのことで課金サービスが開始。
しかし、ゲームとしてはある程度遊び尽くし。これ以上遊ぶとなると途方もない難易度のレベル上げやルーティンを繰り返さないといけないことから飽きてきていました。
そのタイミングで昔から好きだったゲームタイトルのネットゲームが販売されるとのプレスリリースが発表され、とても興味をひかれました。
"ファイナルファンタジー11"です。
このゲームは当時のゲームの中でも世界設定の作りこみや、やりこみ要素。隠し要素など高い水準で実現した国産MMO RPGとのこと。
さっそくアルバイトで得られたお金を使ってパソコンとソフトを購入し、新しいゲームを始めることにしました。
とても広い世界と自己実現が満たされる
ゲームソフトが宅配で届き、早速インストールしログイン。
3つの都市から自分の好きな種族で開始できる形であり。
私は城塞都市のサンドリア王国からゲームを開始しました。
発売日まもなく開始したことから参加プレイヤーの活気も高く
始めてのログイン後、いきなり知らないプレイヤーにいろいろ話しかけられ。一緒に狩りへ。
鬱蒼としたロンフォールの森でウサギやワームを狩り、レベルアップ。
ある程度遊んだら街にもどってアイテムを売って新しい装備を付けて、次どこにいってなにをするかを相談して。一緒にいるパーティメンバーと出発。
成功すれば一緒によろこんで。
失敗すれば悔しがって改善策を出し合う。
それを繰り返しながらラテーヌ高原という風の吹く草原のフィールドに出たとき、ゲーム世界の広さとロンフォールの森でがんばったつもりでも、もっと強いモンスターや、やれることがあることに感動しました。
その日を解散して、翌日。ひとりで草原を偵察したり、ワームを倒していると。前の日に遊んだメンバーから連絡がきて。まちあわせて遊んだりすることに繋がっている充足感とどんどん強くなっていく自己実現が満たされていく快感を感じていきました。
段々と破綻していくリアル(現実)
繋がっている充足感とどんどん強くなっていく自己実現が満たされていく。
そんなインスタントで強烈な快感を体験をしてしまった私の脳には、高校生活やアルバイトの時間が苦痛になってきました。
当時のネットゲームは時間の投資に対するリターンが比例する設計のものが多く。韓国などではネットゲームをやりすぎて突然亡くなるケースが問題視されていました。
このゲームも例外ではなく、ログイン時には"どうか自分の生活を大切にしてください。"というメッセージが表示されていました。
それでも私はインスタントに得られる自己実現の欲求を満たす快感とまわりのみんなと一緒に居られる居心地の良さにのめりこんでいきました。
アルバイトにはいかなくなり。クビになりました。
生活も荒れ、何日もお風呂に入らず。レアアイテムを手に入れる為に昼夜逆転の生活もし。遊びに来たリアルの友達を放置して寝たりする生活。
リンクシェル(チーム)を立ち上げ、仲間たちと一緒に新しい取り組みを行う責任感と充実感に酔いしれて。自分が偉くなったような気になって"俺がいなくなったら困る人がいるんだ" と家族との外出や買い物誘いを断って入り浸るようにより。
生活は完全に破綻しました。
出会い
完全な破綻した生活ですが。2つの出会いがありました。
年上(11歳上)で電話をしたりメールをしたりするリアルの友達ができたこと。
年上の彼女ができたこと。
[1. 年上(11歳上)で電話をしたりメールをしたりするリアルの友達]
年上(11歳上)で電話をしたりメールをしたりするリアルの友達は、ゲームの中での私の態度に激怒し一度喧嘩別れをしてしましたが。
新しい高い難易度イベントでの支援を申し出て、イベントを通じることで信頼関係が戻り。そこから少しずつ関係を修復していった大阪に住んでいる仲間です。
-> この友達は20年ほど経った今でも、一緒に釣りをしたり倅をかわいがってくれたりする付き合いになります。
[2. 年上の彼女]
徹夜でゲームをしていたとき、全然しらないのにtell(個別の人にメッセージを送る機能)でイベントを助けてほしいと連絡がきて。
まったく気乗りしなかったけど、こういう嫌なこともめんどくさがらずやれば何かに繋がるかもしれないという漠然とした予感で手助けを行った人でした。
一緒にプレイをしていくなかで、悩みを話したり。
このままの生活が怖いことや、まわりの恋愛がうらやましいことを話していくうちにリアルで会うことになり。付き合うことになった人でした。
とても美人で、離婚歴のある東京の人でした。
その人は2回、大分県まで飛行機で会いに来てくれました。
地元を出る
ゲーム中心の生活を過ごしていく中で私は欲がでてしまいました。
ゲームで知り合っただけなのに、彼女と近くに居たいと思ってしまったのです。
大分を出たいとおばあちゃんに伝えたところ。
"いまのままだとダメなことはわかっている。変えたいと思うのであれば行け。" と言ってくれました。
・・・動機はとんでもなく不純なのに。きっとそれも含めて自分から決断をすること。後悔も含めて飲み込む機会を与えたかったのだと。いまはそう思っています。
家を探したり。航空券を取りに行ったり。住民票を変えたりすることをすべて自分でやるようにとの約束でわからないなりにいろんな人に聞いて手配をすませ。
おじいちゃんとおばあちゃんと妹に見送られて大分県から出て、東京へ引っ越しました。
羽田に降りて、東京駅八重洲口にあるレオパレスで鍵を受け取って。
江戸川区の狭いワンルームに到着して。彼女と一緒に買い出しにいって。
彼女が帰って一人になったとき。もう地元へ戻れないこととこれから始まる一人暮らしの寂しさに泣きました。
あっけない終わり
それから数か月後、彼女はもともと好きだった人が別れてそっちと付き合うとのことで去っていきました。
その人が空くまでの遊びだった と言われたのは、私が迷わない為のやさしさだったと。 ここでも、いまはそう納得しています。
(そう思わないと心がもたなかった。)
孤独と困窮
アルバイトもやめてしまい、物価も地元とは比較にならない。
土地勘もなければ、彼女も友達もいない。
寂しさを紛らわせる為にさらにゲームにのめりこんで。
応募するアルバイトも全て落ち。せっかく紹介してもらった仕事も片手間ではまともに仕上げられず契約中断。
電気、ガス、水道は順番に止められ。実家から届いたタマネギのヘタを栽培してネギを取って食べる生活。
生きてるのか死んでるのかもわからず。着る服も得られず。
なにかに頼る生き方も知らない生きる意味すら失った生活になりました。
北へ
そんな荒れた生活でしたが、唯一。高校だけば辞めていない状況でした。
おばあちゃんと母親からは"高校だけはなんとしても出ろ"と言ってもらい。
スクーリングの距離が短くなったことからなんとか通うようにしました。
卒業も近くなり。次の進路が見いだせない中。
同じ学園の中にある進路(北海道千歳市)が選択肢にはいることを知り。
もう東京にいる意味も、頼れる人もいない私はここに居たくない、逃げたい一心で逃げ込むように北海道の進路を選びました。
自分が何者でもなく。なにに頼るべきかも見失い。
やるべきこともわからないまま地元を飛び出してしまった。
2004年ごろのおはなし。
