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月見バーバー

本文

「いらっしゃいませ」



月食の日。
某所では暴動も起こっているころ。

路地裏にあるこの床屋だけは不思議と静寂だらけだった。



店主のヘアカットとともに、たわいもない会話は進んでいく。


「今日は月食なんですよ」
ふと、店主が口に出した。

聞けば、ここから見える月がとても良い風景だという。


自分はただ聞き流していた。






その後も話は進み、無事ヘアカットは終わった。
代金を支払い、扉に手をかけた。







その瞬間。





赤い月。
異様なオーラを放っていた。




この床屋は、月と……………………。








気が付くと、自分は喧騒に戻ってきていた。
月食は終わっていた。








あの床屋は一体何だったのか。
詳しく調べてみようと思う。







だが。








奇妙なことに、何も思い出せなかった。
わかることは、散髪をしてお金を払った事実だけ。









月見バーバーの怪異。

月が関係していたのだろうか。


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