時代と共に量刑基準を引き上げるべき。
■ストーカー◯人事件
神戸市のマンションで、24歳の女性が刃物で刺され◯害された事件は記憶に新しい。
どうやら再犯のようですね。なぜこんな人を野放しにするのか。法治国家であるくせに刑罰が弱すぎる。本人の殺意云々は関係なく、計画的犯行は定かであり極めて厳しい処罰を期待します。
殺人未遂でまだ3年しか経っていない。異常としか言いようがない。このような前科ものが近くにいるかもしれないなんて、どうやって若い女性を守ればよいのか。
過去に殺人未遂を起こした人間みたいですね、このような人間を野放しにする判断をした人間には罪は無いのでしょうか?
あまりにも理不尽に思います。
東京・新宿区の会社員、谷本将志容疑者(35)は3年前(2022年5月)、当時住んでいた神戸市東灘区の自宅近くで、◯人未遂容疑で逮捕されていた。
概要は、当時23歳の女性がマンションに帰宅した際、谷本容疑者が押し入り、首を絞めて◯害しようとし、女性の必死の抵抗により一命を取りとめたが、その後の捜査で谷本容疑者は女性につきまとっていたことが分かり、ストーカー規制法違反容疑で再逮捕されていた。
■更生プログラム(指導)の形骸化と再犯
いわゆる刑務所に収監される受刑者には、「更生プログラム」が用意され、受刑者が社会復帰を果たすために様々な取り組みがなされている。
刑法改正など近年、拘禁刑の導入に伴い受刑者一人ひとりの特性に対応した柔軟なプログラムが提供されるようになった。
職業訓練、カウンセリング、依存症回復課程、若年者向けの教育プログラムなどが含まれる。
拘禁刑では刑務作業が義務ではなくなり、受刑者はより多くの時間を更生プログラムに充てることが可能になった。
つまり、受刑者の社会復帰を支援するためのプログラムが強化され、再犯防止に向けた取り組みが進められている。
ただ、出所後の「再犯率」は依然として高い傾向にあり、満期出所者の約50%は再び刑務所に収監されるような犯罪を犯すという実態もある。
再犯の要因は、「社会的孤立や生活基盤の不安定さ」が挙げられる。
出所後に住居が確保されていない場合、統計的にも再犯率が高まることが指摘されている。
■執行猶予者の更生プログラムと再犯
執行猶予者の更生プログラムは、受刑者が刑務所に収監されることなく、社会生活に復帰しながら更生を促すことを目的としている。
収監者同様、「再犯防止のためのプログラム」が提供され、特に社会復帰に向けた支援もあり、「保護観察」や「社会貢献活動」を通じて更生を図ることが求められている。
しかし、執行猶予者の再犯率も依然として高く、特に社会的な支援が不足していることなど、再犯のリスクが増加している。執行猶予中に適切な支援を受けられないと再犯の可能性が高まる。
刑務所収監受刑者と執行猶予者の更生プログラムにはそれぞれの特徴があるが、いずれも再犯防止に向けた取り組み強化が求められるだろう。
■刑が軽すぎるとの指摘と実態
どういう訳か一般市民感情からすれば、検察側の求刑に対し、裁判官の判決は軽い傾向である。
我が国における刑法犯の判決は、平均的に収監される実刑判決は約37.2%で、執行猶予付き判決は約62.8%だ。
このことから執行猶予付き判決が圧倒的に多いことが分かる。
特に初犯や情状が考慮されるケースでは執行猶予が付くことが多い傾向。(2022年は、執行猶予判決は64.2%、実刑判決は35.8%)
数字からも、執行猶予は多くのケースで適用され、特に軽微な犯罪や初犯の場合にその傾向が強いことがわかる。
■初犯と言えども軽微とは言えない
先の、谷本将志容疑者を事例をみてみよう。
2022年5月、◯人未遂容疑で逮捕され、その後の捜査で同女性に5か月にわたり、つきまとっていたとして、更にストーカー規制法違反、住居侵入、傷害容疑で再逮捕されている。
その5年前にも、別の女性に対してつきまとい行為による罰金刑の略式命令を受けていた。
◯人未遂容疑だけで言えば初犯と言えなくもないが、5年前のつきまとい行為による罰金刑(略式命令)が下されていたのだ。
前科を考慮すれば、明らかに再犯の危険性が非常に強く指摘されていたにも拘らず、懲役2年6か月の有罪判決が下されたものの、執行猶予5年が付与されてしまった。
執行猶予という選択(裁判官らの間違った判断)がなされた結果、今回の神戸女性の◯人事件に至ったとされ、当時の判決が果たして正しかったと言えるのだろうか、否、明らかに間違いであったと断言できるだろう。
このような実態は数えきれないほどある。
一般的な傾向で言えば、執行猶予期間者の再犯率は、約11%(ただし執行猶予期間中に再犯を犯し、執行猶予が取り消される割合を示す)である。
対する保護観察付き執行猶予者の再犯率は非常に高く、過去のデータによれば約32%に達することもあった。
再犯率は、犯罪の種類や個々の状況によっても異なる。
薬物使用、ストーカー行為、暴力犯罪等は、再犯のリスクが高まることが指摘されている。
■過去の判例に基づく判断の弊害
例えば交通事故の場合、保険会社の損害調査担当者が過失割合をどのような基準を用いて判断しているかは、「別冊判例タイムズ38」(いわゆる判例集)などを参考に、過失相殺率の認定を行っている。
民事における損害賠償訴訟ということで、「判例集」で事足りるだろう。
しかし人の生死にかかわる重大な刑法ともなれば、安易な過去の判例だけで済まされて良いものだろうか、甚だ疑問である。
以下に重大性の順に示そう。
◯人罪(刑法第199条)
故意に人を56す行為。最も重い罪で、死刑または無期懲役、または5年以上の懲役が科される。
傷害致死罪(刑法第205条)
他人を傷害し、その結果として死亡させる行為。3年以上の有期懲役が科される。
業務上過失致死傷罪(刑法第211条)
業務上の注意義務を怠り、人を死傷させる行為。5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される。
重過失致死傷罪(刑法第211条)
重大な過失によって人を死傷させる行為。業務上過失致死傷罪と同様の刑罰が適用される。
過失致死罪(刑法第210条)
過失により人を死亡させる行為。50万円以下の罰金が科される。
過失傷害罪(刑法第209条)
過失により人を傷害する行為。30万円以下の罰金または科料が科される。
ずらっと見ただけで量刑が軽すぎると思えてならない。人を56しておきながら5年とか、3年とか、罰金とか・・。
56された被害者の無念を思えば、量刑がこのように軽いこと自体が間違ってはいないだろうか?
実際の裁判において、被害者遺族は加害者に対しては「厳罰を望む」という陳述にその無念さを滲ませる。
しかし、ケースバイケースとは言え、ほとんどの場合、検察側求刑自体も軽く、ましてや裁判官の判決には求刑以下と共に執行猶予が付与されることも少なくない。
■最高裁判例基準の見直しが必要
最高裁判決が絶対に正しいとは言い切れない事例が多数存在する。
いわゆる「冤罪」である。
ここでは冤罪事例は割愛するが、要するに下級審においては最高裁の判例を重視することが本当に正しいと言えるのかという疑問である。
時代と共に犯罪の態様も様々で、近年、簡単に人を56してしまう事件が後を絶たないことを鑑みた場合、最高裁の判例を基準にするのは、もういい加減に止める時代ではなかろうか(時代遅れも甚だしい)。
つまり、最高裁の判例に縛られることを排除し、上述した刑法の見直しがあってもいい時代ではないかと思えてならない。
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