しっかりとした進学意欲があれば、家庭の経済状況に関わらず、大学などに進学できるチャンスを確保できる「高等教育の修学支援新制度」で、授業料・入学金を減免、給付型奨学金を受給できます。


2025年2月7日付ブログ「大学合格おめでとう。給付型の奨学金の選考基準は、親の世帯年収と資産だけでなく、学生本人の進学先での学修意欲」の続きです。
毎年1~2月は一年で最も寒い時期ですが、大学などへの進学を目指す人にとっては入学試験で最も熱い時期でもあります。
文部科学省では、しっかりとした進路への意識や進学意欲があれば、家庭の経済状況に関わらず、大学などに進学できるチャンスを確保できるよう「高等教育の修学支援新制度」を実施しています。いわゆる「大学の無償化」と呼ばれています。
経済的に厳しい家庭環境に育っても、日本の将来を担う若者たちが、安心して大学、短期大学、高等専門学校、専門学校で学べるようにするためです。世帯収入の基準を満たしていれば、成績だけで判断せず、しっかりとした「学ぶ意欲」があれば支援を受けることができます。
一番上の図表をみてください。学びを、お金で、あきらめない「高等教育の修学支援新制度」は、「授業料・入学金の減免」と返還を要しない「給付型奨学金」の2本柱により支援しています。入学後の申請で適用されます。
「授業料・入学金の減免」では、国公立・私立ともに、国が定めた上限額まで大学等が減免を実施します。入学金も対象です。世帯年収によって、減免額が異なります。また、私立理工農系学部生に対しては、世帯収入600万円まで減額を受けられます。
もう一つの「給付型奨学金」は、国公立・私立、自宅生・自宅外の通学形態に応じて支援額が異なります。給付型奨学金の支給額の上限は、一番上の図表の右下に記載されています。JASSO日本学生支援機構が支給します。
国立大学の場合、一般的には、授業料の家計負担ゼロとなるように上限額が設定されていますが、いくつかの大学が独自で授業料を引き上げています。東京大学、一橋大学、東京科学大学、東京芸術大学、東京農工大学、千葉大学は年間授業料64万円なので、給付型奨学金満額でも10万円程は自己負担となります。大学独自の奨学金を確認してください。
対象となる学生には、2つの基本要件があります。まず、世帯収入・資産が基準以下であることです。具体的には、住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯であること。年収の目安は家族構成により異なります。「給付型奨学金」の例を挙げれば、両親+大学生+高校生の4人世帯で年収約270万円までは上限額、約270〜300万円では3分の2、約300~380万円では3分の1の段階的支援です。
もう一つは、学ぶ意欲があることです。大学等への進学後、学生等の十分な学修状況を見極める観点から、学修意欲とともに、学修成果についても一定の要件(学業要件)を設けています。成績基準は「学ぶ意欲」を重視し、毎年レポート提出などの継続審査があります。
対象となる学校は、大学、短期大学、高等専門学校、専門学校、いずれも国公立でも私立でも対象です。ただし、一定の機関要件を満たしておらず、対象となっていない学校もありますので、進学先・進学候補先で、個別に確認してください。
JASSOのHPに進学シミュレーターがありますので、ご自身の条件を入力して、そもそも対象なのか、給付型奨学金ではどれぐらい支給されそうか、貸与型奨学金ではどれぐらいかを確認してみてください。
二番目の図表をみてください。もう一つ、扶養する子供が3人以上いる世帯である多子世帯の学生等に対しては、所得制限なく、国が定める一定額まで、大学等の授業料・入学金の減免を行っています。所得制限なしで、授業料等を最大70万円まで無償化しています。
特にメリットが大きい人は、家計が住民税非課税またはそれに近い世帯、自宅外から進学する予定の学生、多子世帯、私立理工農系学部を志望する学生です。高校または進学先の学校で入学後に申請できます。
