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公共交通市民学習会 (第2回)議事録

テーマ
「公共交通を使って、本当に登米を移動できるのか?」


1.今回の討論の特徴

第2回では、前回の「不便さの共有」から一歩進み、
● 実際に公共交通を使って
● 登米市内を移動できるのか
● 観光客や来訪者はどう感じるのか
を、参加者全員で具体的に検証した。
特に、
● 「おかえりモネ」聖地巡礼
● ZINEイベント来訪者
● 休日観光
● 高齢者移動
など、実在する来訪者像をもとに、
時刻表・路線図・乗換検索を実際に見ながら議論した点が特徴だった。

2.見えてきた大きな課題

■「交通はある」が、“つながっていない”

鉄道、高速バス、市民バス、住民バス、デマンド交通などは存在している。
しかし、
● 接続が分からない
● 情報が統合されていない
● 来訪者向けではない
● 休日運行が少ないため、
「結局どうやって行けばいいのか分からない」
という状況が繰り返し確認された。

■ 平日と休日で“別世界”

参加者から、
「平日パターンと休日パターンは全然違う」
との指摘があった。
休日は便数が大幅に減り、
● 「4本乗り遅れたら次は最終」
● 「日曜は全然通っていない」
などの実態が共有された。
イベントや観光は休日利用が中心であるにもかかわらず、
現在の交通体系は平日利用を前提としていることが浮き彫りになった。

■ 「住民を運ぶ交通」であり、「回遊する交通」ではない

住民バスについて、
● 学校や市街地へ“運ぶ”
● 用事が終わったら地域へ“戻す”
という設計思想が強く、
「来訪者が途中で別の場所へ移動する」
ことは想定されていないとの分析が出た。
その結果、
● 行きは行けても帰れない
● 途中で接続できない
● 北方小学校止まりになる
など、観光や交流には使いづらい構造が明らかになった。

3.「おかえりモネ巡礼」を実際に検証

今回の中心的な実践テーマは、
「公共交通だけで“おかえりモネ”の舞台を巡れるのか」
だった。

■ 長沼方面は極めて難易度が高い

Yahoo!乗換案内なども使いながら検証した結果、
● 北方長沼橋から徒歩77分
● 「行ったら最後」
● 帰り便がつながらない
● 住民バスが検索に出てこない
などの問題が確認された。
参加者からは、
「長沼は歩くしかない」
との声も出た。

■ “机上の空論”になっている

実際のルート検証では、
● 「30分歩く」
● 「2時間歩く」
● 「歩いて帰る」
● 「散歩して時間を潰す」
といった言葉が何度も登場した。
一方で、
「歩くこと自体を観光化できるのでは」
という前向きな意見も出され、
オルレ的な回遊ルートの可能性も話題となった。

■ 豊里・東和方面は比較的可能性あり

東和線などは休日運行もあり、
● ワンワールド
● 豊里
● 登米町
方面は比較的組み立てやすいことも確認された。
ただし、
● 1日1か所しか回れない
● 接続待ちが長い
● 朝が極端に早い
など、効率面の課題は大きかった。

4.情報の問題

■ 「情報が存在していても、使えない」

今回もっとも大きかった論点の一つ。
参加者から、
「行政のマップは公平だが、カスタマイズされていない」
との指摘があった。
つまり、
● 情報自体はある
● しかし“この人がどう移動するか”が見えない
という問題である。

■ バス体系が分かりにくい

議論では、
● 市民バス
● 住民バス
● 路線バス
● デマンド交通
の違い自体が分かりづらいことが確認された。
さらに、
● 住民バスは検索に出ない
● 路線図に載っていない
● 市HPを見ないと分からない
など、情報の断絶も共有された。

5.観光・交流との接続

■ ZINEイベント来訪者の実例

6月開催予定のZINEイベントについて、
仙台から公共交通で来場する出展者との実際のやり取りが紹介された。
● 新田駅からどう移動するのか
● タクシーは呼べるのか
● 朝搬入に間に合うのか
など、現実的な不安が共有された。

■ 「駅から先」が最大の課題

討論を通じて繰り返し出たのは、
「駅までは来れる」
しかし、
「その先がない」
という問題だった。

■ “来訪者目線”の不足
参加者からは、
● 「観光客が歩いて来てしまう」
● 「大学生が実際に来て困っていた」
● 「公共交通で来る前提がない」
といった実例も紹介された。

6.トイレ問題

今回、予想外に大きなテーマとなったのが駅トイレだった。
特に新田駅について、
● 「お客さんを呼ぶには厳しい」
● 「びっくりした」
● 「トイレ大事」
などの声が続いた。
一方、石越駅は比較的評価が高く、
YouTube動画で紹介されていた事例も共有された。

7.今後に向けて

今回の討論では、
単なる「不便」という話を超え、
● 交通
● 観光
● 移住
● 交流
● 高齢化
● 地域経済
が一体化した課題であることが見えてきた。
特に、
「車で来られる人だけを前提にしてよいのか」という問いは、
今後の地域づくり全体にも関わる重要な論点として共有された。

8.今後検討したいアイデア(討論内より)

● 来訪者向け移動ガイド作成
● “公共交通で巡る登米”モデルコース
● シャトルバス実験
● 乗換案内の可視化
● イベント時交通支援
● オルレ型徒歩ルート
● 移動支援を地域の仕事にする可能性
● カフェ等を含めた待ち時間活用
● 宿泊税活用の可能性

9.まとめ

今回の討論を通じて、
「公共交通が無い」のではなく、
“つながっていない”
という実態が具体的に見えてきた。
また、
「移動できること」が、
観光・交流・暮らしそのものを支えている
ことも改めて共有された。
一方で、
● 歩く
● 待つ
● 工夫する
● 人がつなぐ
といった“小さな知恵”によって、
まだ可能性が残されていることも確認された。
今後も、実際の利用者・来訪者視点から、
具体的な移動のあり方を継続して検証していく。




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