(地方)地域交流イベント
「地域交流イベント」なのに、地域の人がいない件

はっきり言います。
「地域交流イベント」を名乗りながら、そこに地域住民がほとんどいない。
これが、一番の問題です。
「平日昼だから悪い。土日にすればいい」
――そういう単純な話ではありません。
時間帯は本質ではない。
本質は、そこに誰がいるかです。
「誰が参加できるのか」を考えているか
平日の昼間に開催すれば、仕事をしている人、商売をしている人、学校に通っている学生、子育て中の人などは、そもそも参加しにくい。
場所は役場の施設。
飲み物とお菓子を並べて、参加費も無料。
それで「地域交流が生まれました」と言うのであれば、私はその評価の仕方に疑問を感じます。
そもそも聞きたい。
地域おこし協力隊は、誰とつながりたいのでしょうか。
誰から、どんな話を聞きたいのでしょうか。
もし、本当に話を聞きたい相手が決まっているのなら、役場で待っている必要はありません。
その人の店に行けばいい。
その人の仕事場に行けばいい。
そして、
「話を聞きたいので、来てもらえませんか」
とお願いすればいい。
それが、地域に入るということではないでしょうか。
それをせずに役場に人を集め、そこで話を聞いているだけなら、そこで交わされているのは住民の声ではなく、地域おこし協力隊自身の「地域づくりの夢」を聞かされているだけになってしまいます。
「じゃあ、土日にすればいい」は違う
ここで必ず、
「じゃあ土日にすればいいんですね」
という話になります。
違います。
土日にしたところで、地域おこし協力隊、移住者、学生、行政関係者ばかりが集まり、普段からその地域で暮らしている住民がほとんどいなければ、それは「地域交流」ではありません。
地域活動に関わっている人たちの内輪の集まりです。
時間帯を変えて、
「参加者が増えました」
と満足するのは、一番簡単で、一番的外れな解決策です。
問題は、
「誰が参加したのか」
だからです。
「人を集めた」で満足するな
イベントの参加人数は、分かりやすい数字です。
10人集まった。
20人集まった。
アンケートを取った。
写真を撮った。
報告書にまとめた。
でも、それだけでは地域に何も残っていません。
本当に見るべきなのは、イベントが終わった後です。
道で会ったときに、「あのとき一緒にご飯を食べた人だ」と言えるか。
店に行ったときに、「この前はどうも」と言えるか。
困ったときに、「あの人に聞いてみよう」と思えるか。
イベントをきっかけに店を利用するようになった。
仕事を頼むようになった。
困ったときに相談するようになった。
一緒に何かを始めるようになった。
そこまでいって、初めて「交流」と呼べるのではないでしょうか。
参加人数を並べたレポートを作って終わり。
それでは、イベントを開催したという実績は残っても、地域の関係性は残りません。
交流なら、地域の中でお金も動いていい
例えば、土曜日の昼にランチを一緒に食べる。
参加費は無料でなくてもいい。
500円でも、1,000円でもいい。
地域の店を使う。
今月はこの店。
来月はあの店。
地元の食材を使う。
料理が得意な人にお願いする。
そうすれば、人が会うだけではなく、地域の中でお金も動きます。
店を知る。
店を使う。
店の人と話す。
次にまた利用する。
そこから別の仕事や関係につながるかもしれない。
これが地域交流の一つの形です。
それをせずに、役場の施設を借りて、飲み物とお菓子だけを用意して「交流イベントです」と言っている。
それなら、少なくとも私は、それを「地域活性化」と呼ぶことには慎重になります。
単なる座談会なら、それはそれでいい。
ただし、座談会と地域交流を同じものとして評価してはいけないと思います。
「誰が参加できるのか」から考える
地域のためのイベントを立ち上げるとき、最初に考えるべきは、
「何人集められるか」ではありません。
「誰が参加できるのか」です。
仕事をしている人は?
商売をしている人は?
学生は?
子育て中の人は?
高齢者は?
普段、地域活動に参加していない人は?
そこを考えた上で、時間、場所、料金、内容を決める。
「自分たちが開催しやすい時間」に先に決めて、後から「誰が来られるかな」と考える。
これでは順番が逆です。
平日昼でもいい。
平日夜でもいい。
土日でもいい。
時間帯そのものが悪いわけではありません。
ただ、
その時間に誰が参加できるのか。
実際に誰が参加したのか。
誰と誰が交流したのか。
その交流が、その後の日常につながったのか。
ここを考える必要があります。
地域交流は「誰かが企画してあげるもの」ではない
地域おこし協力隊。
地域活性化企業人。
行政。
大学生。
コンサルタント。
外部の専門家。
こうした人たちが地域のためにイベントを企画すること自体を否定しているわけではありません。
最初のきっかけをつくる人は必要です。
ただし、
地域の日常まで、外から来た人たちが作ってあげる必要はありません。
地域の人が普通に飯を食べる。
普通に話す。
普通に知り合う。
その中から、
「これ、誰か困ってるよね」
「じゃあ俺がやろうか」
「うちの店でできるよ」
という話が生まれる。
地域の活動は、本来こうやって始まるものではないでしょうか。
だから、地域交流イベントで一番大切なのは、イベントそのものではありません。
イベントがなくても続いていく関係をつくれるかどうか。
そこです。
「何人集まったか」ではなく「誰が来たのか」
地域づくりでは、どうしても数字が必要になります。
参加者数。
開催回数。
アンケート回答数。
満足度。
もちろん、数字を見ること自体は悪くありません。
でも、数字だけでは「交流」は測れません。
見るべきなのは、その先です。
「何人集まったか」ではなく、
「誰が来たのか」
「何をやったか」ではなく、
「その後、何が変わったのか」
です。
これに答えられないまま「地域交流イベント」と名乗っているのなら、私は聞きたい。
そのイベント、
誰のためですか。
誰が参加できますか。
誰と誰をつなぎたいのですか。
その交流は、
イベントが終わった後に何につながりますか。
平日昼だからダメなのではありません。
土日なら正解でもありません。
地域住民がいなければ、それは地域交流ではありません。
まずは、そこから考え直したほうがいいと思います。
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