すてきなひとりぼっち
昨日、行列ができていて、
ラストオーダーにも間に合わず、
食べることができなかったかき氷屋さん。
今日は、もう一度行ってみた。
お店の前には、二人連れが二組。
昨日とは違って、これなら待てそう。
せっかくだから、並んで食べてみることにした。
先日、別のカフェで「プリンかき氷」の誘惑に負けて、
食べずに帰ったいちごのかき氷。
今日は迷わず、
「いちごミルクスペシャル」を注文した🍓
しばらくすると、私の後ろにも二人連れ。
そのあとには家族連れが六人、また次の人たち……。
気がつけば、また行列ができていた。
やっぱり人気なんだなぁ。
そんなことを思いながら待っていると、
私の前にいた二組が席へ案内され、
次に私の番が来た。
「お一人様なのに、どこに通されるんだろう?」
そう思っていたら……
なぜか案内されたのは、
店内で一番広いんじゃないかと思うような、
大きなソファー席だった。
カウンター席も空いている。
なのに私は、
六人くらい座れそうなソファーに一人。
「え、ここ……私が座っていいの?😂」
ちょっと恐縮しながら、
でも、なんだか嬉しくなって、
その広いソファーにどんと腰を下ろした。
目の前の大きなテーブルには、
たくさんの素敵な本が並んでいた。
『うまくいっている人の考え方』
『小さな詩の本』
『すてきなひとりぼっち』
『夢のうた』
『海のうた』
『花のうた』
『雨のうた』
『月のうた』
『星のうた』
『雪のうた』
……。
なんて素敵なんだろう。
混み合っている店内なのに、
私はなぜか、一人で一番広い場所にいる。
隣では、二人連れの人たちが
小さな席で仲良く並んでいる。
それもまた、なんだか素敵。
私は私で、
広いソファーに一人。
一人だけど、
寂しいわけじゃない。
むしろ、ちょっと贅沢で、
ちょっと可笑しくて、
なんだか幸せだった。
きっと、かき氷を作るのには時間がかかるから、
お店の人も席をぎゅうぎゅうに詰めたりはしないのだろう。
そんなお店のゆったりとした優しさまで、
なんとなく感じられた。
そして、ふと思った。
「すてきなひとりぼっち」って、
こういうことなのかもしれない。
一人でいることと、
ひとりぼっちで寂しいことは、
同じじゃない。
一人だからこそ、
自分の好きな場所に座って、
好きな本を眺めて、
好きなものを味わって、
自分だけの時間を楽しめる。
そんな「ひとり」も、
案外、いいものだ。
やがて運ばれてきた、
いちごミルクスペシャル🍓
ひと口食べてみると、
いちごがちゃんと酸っぱくて、
クリームも甘すぎない。
そのバランスがちょうどよくて、
とっても美味しかった🍓
昨日は食べられなかったかき氷を、
今日はこんな不思議で素敵な席で食べている。
昨日食べられなかったことも、
今日もう一度来てみたことも、
なんだか全部つながっているような気がした。
それにしても……
本棚の本が素敵すぎる。
『夢のうた』
『海のうた』
『花のうた』
『雨のうた』
『月のうた』
『星のうた』
『雪のうた』
こんなの見つけたら、
全部揃えたくなっちゃう🤣
ゆっくり読みたい気持ちが出てきたけれど、
みんな待っている。
だから今日は、
ゆっくりかき氷を味わって、
本は読まずに席を立った。
でも、
『うまくいっている人の考え方』
『小さな詩の本』
『すてきなひとりぼっち』
この三冊も気になって仕方がない。
全部、自分で揃えて読んでみたい気持ちが湧いてきた。
そして、ふと思った。
きっと、素敵なオーナーさんなんだろうな。
もちろん、今日お店で働いていた皆さんも素敵だった。
すごく混み合っているのに、
慌てるでもなく、
着実に、丁寧に、
そして笑顔で仕事をされていた。
そんな人たちが作っているからこそ、
あのお店には、
どこかゆったりとした空気が流れているのかもしれない。
忙しいのに、忙しさに飲み込まれていない。
そんな姿が、とても素敵だった。
今日の私は、
いちごのかき氷を食べに来たはずなのに、
思いがけず、
「すてきなひとりぼっち」の時間まで
いただいて帰ってきた。
そんな夏の日。

