科学との出会い②(中編)
その後、手にゴムのカタパルトだけを持って家に戻りました。
日はすでに傾き、窓からはオレンジ色の光が差し込み、部屋の中は濃い紺色に沈んでいました。
机に向かい、「ホワイトウイングス」の冊子を開きました。
ページのほとんどは組み立てや調整の方法で、それだけでも十分に面白い。
でも、失った白い機体のイラストを指でなぞりながら、「次はもっと広い河原で飛ばそう。もっと強いカタパルトを作ろう。とんでもなく飛ぶんじゃないか?」と心の中でつぶやきました。
冊子の巻末には小さな字と数式が並ぶページがありました。
そこには「翼の設計とバランス」と書かれていて、中学生の私でも何とか計算できそうな方程式がいくつも載っていました。揚力や重心の取り方を示す図もあります。
私は机のライトをつけ、自由帳を広げました。
式を読み、何度も検算し、翼や尾翼の形をスケッチしました。
気づけば窓の外は真っ暗で、「ごはんだよ~」と母の呼ぶ声にハッとしました。
時計を見ると、2時間も夢中になっていたのです。

リビングへ向かいながら「これ…自分でゼロから飛行機が作れるんじゃないか?」
そう思うと自然と笑みがこぼれました。
食卓に着いたとき、弟に「なに笑ってんの?」と突っ込まれるくらい、私は上機嫌でした。
後編に続く。
