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日曜の夜にコンビニに行く人は、たぶん寂しいんじゃなくて安心したいだけ

日曜の夜、22時くらいに、ふらっとコンビニに行く。

別にお腹が空いているわけじゃない。 何か買わなきゃいけないものがあるわけでもない。

ただ、部屋にいると息が詰まる。 明日からまた月曜が始まるという事実が、じわじわと胸を圧迫してくる。

だからコンビニに行く。

自動ドアが開いて、白い光に包まれる。 棚を眺める。新商品のスイーツ、ペットボトルのお茶、雑誌コーナー。 別に何も買わなくてもいい。

でもたいてい、何か1つだけ買う。

プリン。アイス。ちょっといいチョコ。 200円か300円くらいのもの。

レジで「袋いりません」と言って、そのまま歩いて帰る。

部屋に戻って、買ったものを食べながらスマホを触って、気がつけば寝落ちしている。

これが日曜の夜のルーティン。

誰にも言ったことはなかった。 言うほどのことでもないし、聞かれることもない。

でも、もし同じことをしている人がいたら知ってほしい。 あれは「寂しいから」じゃない。


コンビニは「何も求められない場所」

日曜の夜、なぜコンビニに行くと少し楽になるのか。

ずっと考えていた。

「外の空気を吸いたいから?」それなら散歩でいい。
「甘いものが食べたいから?」家にお菓子のストックはある。
「人恋しいから?」コンビニの店員と会話なんてしない。

どれもしっくり来なかった。

ある日曜の夜、コンビニからの帰り道でふと気づいた。

コンビニは、自分に何も求めてこない場所だ。

会社は成果を求めてくる。 SNSは充実した生活を求めてくる。
家族や友人は、「元気?」「最近どう?」と近況を求めてくる。

全部、何かを返さなきゃいけない場所。

でもコンビニは違う。

入っても出ても、誰も気にしない。 何も買わなくても怒られない。
プリンを1個買うだけで「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と言ってもらえる。

何も求められず、何も評価されず、ただそこにいていい。

日曜の夜に必要だったのは、プリンじゃなくて、**「何者でもない自分でいられる時間」**だったのだと思う。


「給料日前にアプリを非表示にする人」の話

これを書いていたら、もう1つ思い出したことがある。

給料日の1週間前くらいになると、銀行アプリをスマホのホーム画面から消す。

アンインストールするわけじゃない。 フォルダの奥のほうに移動させるだけ。

残高を見たくないから。

「見なければ大丈夫」なわけがないのは、わかっている。 残高は見ても見なくても同じ金額だ。

でも、見えない場所に置いておくだけで、心が少し軽くなる。

これ、自分だけがやっている恥ずかしい行動だと思っていた。

でもあるとき、友人と飲んでいるときにぽろっとこの話をしたら、「え、私もやってる」と言われた。

もう一人は「私はクレカのアプリを消す」と言った。

3人で笑った。 笑ったけど、たぶん全員ちょっとだけ安心していた。

「自分だけじゃなかった」と。


誰にも言えない「しょうもない儀式」

私たちには、誰にも言えない「しょうもない儀式」がたくさんある。

日曜の夜のコンビニ。 給料日前のアプリ非表示。 深夜1時のAmazonカート。

どれも、人に話すほどのことじゃない。 でも、やめられない。 やめたいとも思っていない。

なぜなら、それは自分なりの「生き延び方」だから。

心が疲れたとき、不安に押しつぶされそうなとき、明日が来るのが怖いとき。 カウンセリングに行くほどでもない。友達に電話するほどでもない。 でも放っておくと壊れそう。

そういう「カウンセリング未満、放置以上」のゾーンを、コンビニのプリンや、アプリの非表示や、Amazonのカートが埋めてくれている。


ただ1つだけ気をつけたいこと

だから、これらの「しょうもない儀式」を否定するつもりはない。 むしろ、ちゃんと自分を守っていると思う。

ただ、1つだけ。

「儀式」が「いつもの自分」になっていないか、ときどき確認してほしい。

日曜の夜にコンビニに行かないと不安で眠れない。 アプリを非表示にしないと動悸がする。 深夜のAmazonを開かないと落ち着かない。

もし「やらないと怖い」のレベルまで来ているなら、それは儀式じゃなくて依存に片足を突っ込んでいる。

その場合は、「儀式」の中身を少しだけ入れ替えてみるといい。

コンビニの帰り道を、いつもと違う道にしてみる。 アプリを非表示にする代わりに、残高を紙に書いてみる。 Amazonのカートの代わりに、図書館の予約サイトを開いてみる。

やっていることの「構造」は同じでいい。 ちょっとだけ中身を変えるだけで、依存が儀式に戻る。


今夜コンビニに行く人へ

この記事を読んで、「今夜もコンビニ行くかな」と思った人。

行っていいと思う。

ただ、今夜はレジに並ぶ前に、1秒だけ考えてみてほしい。

「今、自分は何から逃げたいんだろう」って。

答えは出なくていい。 考えるだけでいい。

プリンを食べながら、布団の中で、ぼんやり考えてくれたら。 それだけで、来週の日曜は少しだけ違うものになるかもしれない。

今夜も、一緒に乗り越えましょう。

せせり

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