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Ableton LiveのAudio Effect RackにDry/Wetコントロールを実装しよう【そこまで有用じゃないかも】

Ableton LiveのAudio Effect Rackですが、左上のボタンをオートメーションでバイパスするの、面倒くさくありませんか? 私は面倒くさいです。

なので、Audio Effect RackにDry/Wetノブを実装して、Audio Effect Rackの左上の小さな赤点で小さなボタンをオンオフすることなくオーディオエフェクトをバイパスしたいと思います。

あと、

方法1は少し複雑で欠点があります。詳しくは目次、「1-X 備考」をご覧ください。わたしは方法2を使っているので、方法2を推奨します。でも、方法1は幅広い使い方が可能なため、知っておいて損はないと思います。

あと、すでに同じことをnoteにまとめていらっしゃる方がいましたら、本当にごめんなさい。そういうことは特に確認せずにやっております……。
あと、UtilityのGainでも使えばいいじゃんって言ってあげないでください。お願いします。

方法1 : チェーンセレクターノブ

やること : 「チェーンセレクター」ノブを実装。チェーン1のボリュームがフェードアウト、チェーン2のボリュームがフェードインするマクロコントロールを作成します。

順を追って説明しますね。

あんまり見ないビュー

1-1 : Audio Effect Rackを用意。左列の箇条書きみたいなボタンでチェーンリストを表示。

1-2 : デカい箱の中を右クリックでチェーンを2つ作成。片方をDRY、片方をWETにしておこう

Ctrl + R(Win)は選択したやつをリネーム。超便利なのでおぼえましょう

1-3 : 「Chain」ボタンをクリック。「チェーンセレクトルーラー」の0のところにある、小さい「ゾーン」を目一杯伸ばす。

なんか用語がたくさん出てきましたが、落ち着いてください。
「チェーンセレクトルーラー」は上部にある0から127の目盛りです。

両方とも伸ばしちゃってください。画像では伸びきっていないケド

1-4 : ゾーンの上部の、うすほそな「フェード範囲」をドラッグ、DRYがフェードアウト、WETがフェードインするようにする。

めっちゃ小さいです。

この細い棒の端をDRYは左端に、WETは右端にドラッグします。
こうなればOK(すごくほそくてみづらい)

1-5 : Audio Effect Rack左列からマクロコントロールを表示。「MAP」ボタンからマクロマップモードにして、「チェーンセレクトルーラー」をマクロにマッピング。

だいぶ詰め込みましたが、落ち着いてください。

マクロコントロールを表示
同じく左列、プラスとマイナスボタンを使うことでマクロコントロールの数を増減させることが出来ます

マクロコントロールを出現させると、Audio Effect Rack上部に、「Rand」(マクロの数値をランダマイズ)ボタンと、「Map」(マクロマップモード切り替え)ボタンが出現します。

マクロマップモード

ブラウザーが、「マッピングブラウザ」(マッピングした奴ら一覧)になります
また、マクロマッピング可能なものは緑色にハイライトされます

マクロマップの方法は、緑色にハイライトされたマッピングしたい値をクリックしたのち、マクロコントロール下部の「Map」をクリックです。
今回は「チェーンセレクトルーラー」をクリックし、次にMacro 1(どこでも良いけど)の「Map」ボタンをクリックします。

こうなればOK

マッピング出来たら、もういちど「Map」ボタンを押してマクロマップモードを解除しましょう。

完成!!!

こうなってれば成功です。

また、「Chain」ボタンで表示させた長っがいビューは、その左の「Hide」ボタンで非表示に出来ます。流石に大きすぎて邪魔なので隠してしまいましょう。

動画撮ってみるなら、動画で全部説明すればよかったかも……

1-X 備考(だけど大事なこと)

このDry/Wetは完璧じゃない

方法1で実装したDry/Wetノブは欠点があります。

この動画では、「チェーンセレクターで実装するDry/Wetノブは真ん中で音量が大きくなってしまう」と指摘されています。

これは本当で、ぜひMOscillator(Melda Productionのテストオシレータープラグイン)とメータリングプラグインなどで検証してみてください。(そこは動画撮らないんかい)

方法2では簡単に、この欠点の無いDry/Wetノブを作成することが出来ます。

方法2 : Saturator

やること : SaturatorのWaveshaperモードを使って、音量カーブを完璧な無音になるように設定。そのSaturatorのDry/Wetノブを利用します。

2-1 : Audio Effect Rackを用意。チェーンリストを表示して右クリックでチェーンを作成。

今回はチェーンを一つだけ作ります。

秘技、画像使いまわし

2-2 : チェーンにSaturatorを追加。モードから「Waveshaper」を選び、デバイス上部の矢印から拡張ビューを開く。


意図しないアーティファクトを防ぐため、デバイス上部を右クリックし、「ハイクオリティ」(オーバーサンプリング)をオフにします。

「意図しないアーティファクトを防ぐため、オーバーサンプリングをオフにする」って、結構変なことを言ってますね。
今回、Saturatorくんの価値はDry/Wetだけなので、オーバーサンプリングをオフにしましょう。

また、一応Colorをオフにしておきます。一応。今回Saturatorくんの価値はDry/Wetだけなので。

また、プリDCフィルターがONになっている場合があれば、OFFにしてください。

デフォルトではONのはずです
ビュー拡張ボタン。Saturatorに限らず、こういうのがあるエフェクトはボタンを押すことで、サイドチェインフィルターなどの追加設定を表示できる
隠されたパラメータ

2-3 : Waveshaperの設定を、Drive以外0%に設定。次にSaturatorチェーンを複製する。片方をDRY、片方をWETに。

いよいよ見出しに「次に」とか入れちゃいましたね。

こうです
Ctrl + D(Win)は複製。Abletonで使うショートカットTOP2
(画像はチェーンの名前が変わっていません)

2-4 : マクロコントロールを開く。マクロマッピングモードで各チェーンのSaturatorのDry/Wetノブを、同じマクロにマッピングする。

こうなってればOK!

2-5 : 「マッピングブラウザ」で、WET側の「最小」を0%、「最大」を100%に設定する。

DryとWetで値を反転させます。そうすることで、2つのSaturatorのDry/Wetが互いにフェードイン・アウトしていき、SaturatorのDry/Wetシステムに則ったノブが作成できる、というわけです。

こうなってればOK!!!

完成!!!

2-X 備考

その1 注意点
Saturatorがチェーンの信号出力を担っているため、例えばSaturatorの後段に空間系エフェクトを挿すと、ドライ100%に関わらず残響がのこってしまいます。
エフェクトの順番には気をつけましょう。基本的にSaturatorが最終段になるようにすると良いでしょう。

あと、どうせならちゃんとDry/Wetに分けたので、Wet側にエフェクトをインサートするようにしましょう。(言うの遅い)

その2

詳しい人「なんでこのWaveShaper、音量カーブが斜めなのに音が出力されないんだ……?」

それは……私も知りたいです。

少なくとも、Ableton Live 12.1でSaturatorの見た目が刷新されるまでは、音量カーブは真横でした。今でも問題なく使える……はず。

(ウェーブシェイピングの原理については私の苦手な数学的な話をしないといけないのでここでは省略します。超簡単に言うと「低い信号から高い信号までを如何にしてやろうか!!!(デーモン閣下)」って感じのやつです。今回の場合は「低い信号から高い信号までぜーんぶゼロ」なので無音になります)

超大事なこと

テスト動画では、EQを通したウェット信号とドライ信号をミックスしたりしていますが、絶対そんな事やらないほうが良いです。

EQは位相の変化を招き、それがドライ信号と混ざっちゃうのはあまり好まれないんです。
また、これを実装するくらいなら、ほとんどのデバイスにDry/Wetが付いているわけで、それが無理なときはパラレル処理したりとか、別のが使えるならそっちを使ったほうが良い。
【そこまで有用じゃない】とは、そういう意味です。

今回の焦点はオーディオデバイス左上のオートメーションを絶対回避することなので、基本的に0か100か(127だけど)で使うノブになります。
本当に有用!!!ってやつは使用例にて紹介します。

使用例(私のケース)

好きなRackに実装したやつ

私も大好きで、みんなも大好きなオタク、Virtual Riot先生。
私が普段愛用している、先生の配布していたAbletonのラックがあります。
これは、ローパス、ハイパス、ステレオ幅をワンノブで制御し、いわゆる「ドロップ前のフェイクアウト」とかで非常に使えるんです。

VR - Pinch EQ

また、ローパス、ハイパスのQ幅や、「Mid Dip」で中音域を下げることでフェイクアウトでのサウンドの存在感を調節することが出来ます。

しかし欠点があり、このままではフェイクアウトが終わった後もなお、10HzにハイパスフィルターがONのまま、中音域が下がったままとなります。
ワンノブって言えないじゃん。
私は、こういう気に入ったラックに実装し、Audio Effect Rackの左上ボタンバイパスから逃れています。

(ちなみにハイパスフィルターが残る問題はマッピングブラウザでなんと解決可能。でも今は秘密)

コンプレッションしたリバーブを制御するやつ

自作デバイス

これはディケイの長いリバーブのMixを制御することで、音と音の間をリバーブでかっこよく埋めたいときに使ってます。
リバーブに対してはちょっとパラメータを弄ったMultiband Compressionプリセットがかかっており、リバーブの存在感を出し、原音に埋もれないようになっています。

こういうときにもSaturatorの音量制御が——え?
Utilityでいいじゃんって?


というわけで、このRackは自由にダウンロードして使ってくださいね!!!!!

今回のRack配布

まとめ余談

質問来てた!

KiloheartsのShaperプラグインで代用することは出来ますか?

コメント

結論
代用することは出来ない!!!!!!

無音になるにはなるんですが、どうしても発音したときにブツッって耳に良くないようなノイズが発生してしまいました。
また、DCフィルターなしではDCオフセットが発生してしまいます。
おそらく代用できないはずです。

FL Studioがズルい

FL Studioはインサートしたエフェクトごとに全部DAW側でDRY/WETノブが付いています。

ズルい。めっちゃ便利そうじゃん。

まとめ

今回の記事は以上になります。Noteっていつ記事書いたとかどれくらい空いているかとかバレるんですね。
前回からだいぶ間が空いたけど、思いついたらどんどん書くつもりで頑張ります。

一旦おわり。いつか修正するかも……

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