同じ月を見上げて
夜空に浮かぶ月を見上げるたびに思う。
日本のどこにいても同じ月を見ているのだと。
けれど本当に同じなのだろうか。
時差はないのだろうか。
そんな小さな疑問も、光に包まれるとすっと消えていく。
月の光は、実は太陽の光の反射であり、そこから地球に届くまでわずか一・三秒。
そのほんの一瞬の遅れを経て、私たちは今ここで光を受け取っている。
たとえ科学的に説明がついたとしても、浴びている瞬間の感覚こそが、何より尊いのだと思う。
明日の満月は「コーンムーン」と呼ばれる実りの月。
そして、日本全国で三年ぶりとなる皆既月食の夜でもある。
部分食は深夜一時二十七分頃に始まり、
皆既食は二時三十分から三時十二分にかけて深まり、
そして三時五十三分に終わりを迎える。
赤銅色に染まるその姿は「ブラッドムーン」とも呼ばれ、古来より変容と浄化のときと信じられてきた。
恐れを映し出すのではなく、新しい自分へと生まれ変わる力を授けてくれる月なのだ。
満月の夜に石を手に取ると、いつもと違う輝きに気づくことがある。
光を透かす水晶は、まるで呼吸をしているかのように澄んで見え、月の光に応えているように思える。
スピリチュアルな視点では、月の光は石を浄化し、エネルギーを活性化させると語られてきた。
「石も反応しているのかな」
そう感じる心は錯覚ではなく、自然と共鳴し合う感性が確かにそこにあるのだろう。
怖さよりもワクワクが勝つ瞬間がある。
起業を決めたときもそうだったように、満月の光はその感覚を静かに思い出させてくれる。
明日の夜、少しだけ立ち止まって空を見上げてみたい。
赤銅色に輝く月と、その光を受けて共鳴する石たちが、きっとやさしく照らしてくれるはずだから。
そしてもし過ごし方に迷うのなら、静かに感謝の気持ちを抱いてみるといい。
今あるものを書き出して心を整えたり、手放したい思いをそっと紙に託したり、深呼吸しながら光を感じるだけでも十分だ。
石には、ぜひ特別な時間を与えてあげたい。
窓辺に置いて月の光を浴びさせるのもいいし、外に出して夜空と共に過ごさせるのも素敵だと思う。
月ほどの大きなエネルギーは建物を通しても確かに届くけれど、「光を浴びさせてあげたい」と願う心こそが、石にとって最大の贈り物になる。
「ありがとう」「これからも一緒に」と声をかけながら過ごせば、石は安心して輝きを増し、優しく応えてくれる。
