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【NVIDIA(NVDA)Q1 FY2027】私はNVDAとどう向き合うべきなのか?10%保有という私の答え

NVIDIA(NVDA)のQ1 FY2027決算発表があった。

率直な感想として、これを見て何を思えばいいのだろうか?

売上高は$81.6B、前年同期比+85%、前四半期比+20%。
Data Center売上は$75.2B、前年同期比+92%。
GAAP粗利率は74.9%、non-GAAP粗利率は75.0%。
GAAP EPSは$2.39、non-GAAP EPSは$1.87だった。
Q2 FY2027売上ガイダンスは$91.0B、前年同期比 約+95% 。

今回の決算もかなり強いが、私が本当に考えるべきことは、そんなことではない。

NVDAが良い会社であることは、もう分かっている。
AI時代の中心にいることも分かっている。
GPUだけではなく、CUDA、NVLink、Spectrum-X、InfiniBand、Dynamo、Vera Rubin、Vera CPU、AI Factory全体まで握りにいっていることも分かっている。

問題は、自分のポートフォリオの中や、マーケットの中でNVDAとどう向き合うべきなのか。

この原点に決算を契機に繰り返し自問していく。

私はNVDAを長期コア銘柄として持っている。
AIブームの中心銘柄として、むしろ持たないといけない銘柄だと思っている。
いや、正確には、そう思っていた、と一度過去形で表現してもいいのかもしれない。

当然だが、モートが深いことと、株価パフォーマンスが最適であることは同じではない。

NVDAはAIの中心なのだが、最大比率で持つことが、自分の資産形成フェーズにおける最適解ではない。

今回の決算を見ながら、そこにメスを入れたい。

まず数字を見る。NVDAはまだ鈍化していない。

Q2’26 → Q3’26 → Q4’26 → Q1’27

・売上高:$46.7B → $57.0B → $68.1B → $81.6B
Q1’27はQoQ +20%、YoY +85%。Q2’26はYoY +56%、Q3’26はYoY +62%、Q4’26はYoY +73%、Q1’27はYoY +85%
巨大化したにもかかわらず、成長率は再加速している。普通は売上規模がここまで大きくなると成長率は鈍化する。しかしNVDAは、Blackwellの立ち上がり、Data Center需要、networking、AI Factory需要によって、むしろ大型化しながら加速している。

・粗利率:72.4% → 73.4% → 75.0% → 74.9%
・non-GAAP粗利率:72.7% → 73.6% → 75.1% → 75.0%
粗利率は75%前後まで戻っている。Q1 FY2026はH20関連の影響で粗利率が大きく歪んでいたが、Q2以降はBlackwellの立ち上がりと製品ミックスの改善で、かなり高い水準を維持している。ここは、NVDAが単に数量を出しているだけではなく、高付加価値のAIインフラを供給していることを示している。

・GAAP営業利益:$28.4B → $36.0B → $44.3B → $53.5B
・GAAP営業利益率:60.8% → 63.2% → 65.0% → 65.6%
営業利益率は異常に強い。Q1’27は売上が$81.6Bまで拡大したにもかかわらず、GAAP営業利益率は65.6%。AI半導体企業というより、もはやAIインフラ標準を握ったプラットフォーム企業に近い収益性だと思う。

・non-GAAP営業利益:$30.2B → $37.8B → $44.5B → $53.8B
・non-GAAP営業利益率:64.5% → 66.2% → 65.3% → 65.9%
多くのテック企業やSaaS企業では、SBCをnon-GAAP利益から除外することで、見かけの利益率を高く見せることがある。しかしNVDAはQ1 FY2027から、non-GAAP指標でSBCを除外しない定義に変えた。それでもQ1’27のnon-GAAP営業利益率は65.9%ある。つまり、株式報酬をコストとして含めても、なお営業利益率は異常に高い。ここは、NVDAの収益力を見るうえでかなり重要だと思う。
なお、Q4 FY2026とQ1 FY2027は新定義に沿った比較ができる一方、Q2・Q3 FY2026のnon-GAAP数値は当時開示ベースの旧定義を含むため、4四半期の厳密比較では定義差に注意が必要。ただし、営業利益率が非常に高水準で推移しているという大きな結論は変わらない。

・GAAP EPS:$1.08 → $1.30 → $1.76 → $2.39
・non-GAAP EPS:$1.05 → $1.30 → $1.59 → $1.87
EPSも強い。ただし、Q1’27のGAAP EPS $2.39には、株式投資等の評価益の影響が大きく入っている。Q1’27のother incomeには、equity securities関連の利益が$15.9B含まれている。だから、今回のEPSを見るなら、GAAP EPSの爆発よりも、non-GAAP EPS、営業利益、営業CF、FCFを見るべきだと思う。

・営業CF:$15.4B → $23.8B → $36.2B → $50.3B
・営業CFマージン:32.9% → 41.7% → 53.1% → 61.7%
営業CFは非常に強い。Q1’27の営業CFは$50.3B。Q4’26の$36.2Bからさらに増えている。ここは、売上だけが伸びているのではなく、実際にキャッシュを生む力も拡大していることを示している。

・設備投資等:$1.9B → $1.7B → $1.3B → $1.8B
ここでいう設備投資等は、FCF計算上の「property and equipment and intangible assetsの購入」と「principal payments」を合わせたもの。MicrosoftやAmazonのように、AIインフラCapExが営業CFを大きく削る構造とは違う。NVDAはAI Factoryを売る側であり、ハイパースケーラーのように巨額のデータセンターCapExを自社で抱えているわけではない。

・FCF:$13.5B → $22.1B → $34.9B → $48.6B
・FCFマージン:28.8% → 38.7% → 51.2% → 59.5%
ここが今回の数字で一番強い。NVDAは売上が拡大しているだけではない。営業CFが急拡大し、CapEx負担が相対的に軽いため、FCFがそのまま厚く残っている。Q1’27のFCFマージンは約60%。これは、AIインフラを使う側ではなく、AIインフラを標準化して売る側の強さだと思う。Q1 FY2027のFCFは$48.554B、営業CFは$50.344Bとして会社側も開示している。

・SBC:$1.6B → $1.7B → $1.6B → $1.9B
・SBC / 売上比率:3.5% → 2.9% → 2.4% → 2.4%
SBC比率は低下傾向。もちろん絶対額は大きいが、売上規模に対しては重くない。SaaS企業のようにSBCが株主リターンを食っている構造ではない。さらに自社株買いも大きく、Q1’27には株主還元として約$20Bを返し、追加で$80Bの自社株買い枠を承認し、四半期配当も$0.01から$0.25へ引き上げている。

・希薄化後株式数:24.532B株 → 24.483B株 → 24.432B株 → 24.391B株
希薄化後株式数はゆるやかに減っている。ここはかなり重要。SBCはあるが、それを上回る株主還元が行われている。つまり、少なくとも現時点では、SBCによる希薄化が株主価値を大きく毀損している状況ではない。

・現金+市場性債券:$56.8B → $60.6B → $62.6B → $50.3B
Q1’27では、現金・現金同等物とmarketable debt securitiesは$50.3B。Q4’26から減っているが、これは自社株買い、戦略投資、供給網確保などを進めているためだと思う。なお、Q1’27ではmarketable equity securitiesやnon-marketable securitiesも大きく増えている。NVDAはキャッシュをただ寝かせる会社ではなく、AIエコシステムと供給網に資本を入れている会社になっている。

・Data Center売上:$41.1B → $51.2B → $62.3B → $75.2B
・売上構成比:87.9% → 89.8% → 91.5% → 92.2%
Data Centerが全社売上の9割超になっている。もはやNVDAは、ゲーミングGPU会社ではない。AIデータセンター、AI Factory、AIインフラ標準企業として見るべき会社になっている。

・Hyperscale売上:$23.9B → $30.3B → $33.8B → $37.9B
・売上構成比:51.1% → 53.2% → 49.6% → 46.4%
Hyperscaleは引き続き巨大だ。ただし、全社売上に占める比率はQ3’26をピークにやや低下している。これはHyperscaleが弱いというより、後述するACIEがかなり速く伸びているためだと思う。

・ACIE売上:$17.2B → $20.9B → $28.5B → $37.4B
・売上構成比:36.8% → 36.6% → 41.8% → 45.8%
ここが今回の最重要ポイントの一つ。ACIEがQ1’27で$37.4Bまで拡大し、Hyperscaleの$37.9Bにほぼ並んだ。つまり、NVIDIAの成長は、Microsoft、Amazon、Google、Metaのような巨大クラウドだけに依存しているわけではない。AI cloud、enterprise on-prem、industrial、sovereign AIのような広い需要が、すでにData Centerの半分近くまで来ている。

・Edge Computing売上:$5.6B → $5.8B → $5.8B → $6.4B
・売上構成比:12.1% → 10.2% → 8.5% → 7.8%
Edge Computingは伸びているが、Data Centerの伸びが強すぎるため、全社構成比は低下している。ただし、ここにはPC、ゲーム機、ワークステーション、AI-RAN、ロボティクス、自動車などが含まれる。短期の売上構成比だけを見ると小さく見えるが、フィジカルAIの将来オプションとしては重要だと思う。

・Q2 FY2027ガイダンス:売上高$91.0B ±2%
Q2 FY2026売上高$46.743Bに対して、中央値ベースではYoY +94.7%。レンジでは約+90.8%〜+98.6%。Q1 FY2027売上高$81.615Bに対しても、中央値ベースでQoQ +11.5%。
ガイダンスは最重要。Q1 FY2027の売上成長率はYoY +85%だったが、Q2ガイダンス中央値ではYoY +95%近くまでさらに加速する見通しになる。しかも、このガイダンスには中国向けData Center compute revenueを含めていない。つまり、Q2ガイダンスは単なる高水準維持ではなく、巨大化したNVDAがなお再加速していることを示す数字だと思う。

売上は再加速。
粗利率は75%前後。
営業利益率は65%台。
営業CFもFCFも過去最高水準。
SBC比率は低く、株式数も減っている。
そしてQ2も更に加速。

普通の意味では、文句をつける決算ではない。

特に気になったのは、売上の見方を変えてきたこと。

これまでのNVIDIAは、Data Center、Gaming、Professional Visualization、Automotiveのような見方が中心だった。

しかし今回から、より現在の成長構造に合う形で、Data CenterとEdge Computingというmarket platformで見せる形に変えてきた。

さらにData Centerの中を、HyperscaleとACIEに分けた。ACIEとは、AI Clouds、Industrial、Enterpriseのこと。つまり、巨大クラウドだけではなく、AI cloud、産業、企業、ソブリンAIなどの需要をまとめた区分だ。

NVDAは、この新しい開示について、現在と将来の成長ドライバーをより反映するためと説明している。

この開示変更の意味は非常に大きいと思う。

市場はNVDAを「巨大クラウドのAI CapExに依存する会社」と見がちだ。
しかしNVDAは、HyperscaleとACIEを分けることで、AI Factory需要がより広く分散していることを見せてきた。

これはかなり戦略的な開示だと思う。

NVDAは、単にGPUを売っている会社ではない。
AI cloud、enterprise、industrial、sovereign AI、そしてedgeまで含めて、AIを生産する場所すべてに入り込もうとしている。

今回の売上内訳変更は、NVDA自身が「AI Factory標準企業」として見られることを求めているサインだと思う。

■ FCFは強い。ただし、ここにもメスを入れる必要がある


今回のFCFは非常に強い。

営業CFは$50.3B。
FCFは約$48.6B。
FCFマージンは約60%。

NVDAは明らかに投資している。

Q1’27には、non-marketable securitiesの購入が大きく増えた。さらに、在庫は$25.8Bまで増え、total supply-related commitmentsは$119.0B。multi-year cloud service commitmentsも$30.0Bに増えている。会社は、需要に対応するために在庫と能力を戦略的に確保していると説明している。非上場株式についても、期初$22.251Bから期末$42.336Bまで増えている。

つまり、NVDAの投資は、Microsoftのような自社データセンターCapExではなく、供給網、エコシステム、AIインフラ需要の前倒し確保に出ている。

ここはポジティブでもあり、リスクでもある。

ポジティブに見れば、NVDAはAI Factory時代の標準を取りに行くために、上流供給網と下流エコシステムの両方に資本を入れている。これはモート拡大への投資だと思う。HBM、CoWoS、光、ネットワーク、クラウドサービス、AIモデル企業、インフラ企業、そうしたAI時代の周辺レイヤーを押さえにいっている。

一方で、リスクもある。

もしAI需要が減速すれば、供給コミットメントや在庫は重くなる。
エコシステム投資が増えすぎれば、需要の独立性が見えにくくなる。
AIモデル企業やAI cloudが本当に利益を出せなければ、NVDAの需要もどこかで調整される。

だから、今回のFCFは「強い」で終わらせず、こう見たい。

NVDAは、AIインフラを使う側ではなく、AIインフラを供給する側だから、現時点ではFCFが非常に強い。
ただし、その強いFCFを使って、供給網とエコシステムにかなり大きく資本を入れている。
これはモートへの前払いである一方、将来の需要読み違えリスクも抱える。

この両面を見るべきだと思う。


■ NVDAのモートは深まっている


今回の決算で、NVDAのモートは深まっている。

Data Centerは再加速し、ACIEがHyperscaleに並んできた。
Data Center networkingは$14.8B、YoY +199%、QoQ +35%まで拡大している。
Vera RubinはQ3からの立ち上がりが予定されている。
Vera CPU、BlueField-4 STX、Dynamo、NemoClaw、OpenShell、Agent Toolkitなど、GPU単体ではなくAI Factory全体に広がっている。

10-Kでも、NVDAは自社を「data center scale AI infrastructure company」と表現している。さらに、CUDA、domain-specific software libraries、frameworks、algorithms、SDK、APIなどの深く広いソフトウェアスタックが、AI training、inference、data analytics、scientific computing、robotics、3D graphicsなどを加速すると説明している。

NVDAは、AI Factory時代の基盤企業だ。
半導体企業であり、ネットワーク企業であり、ソフトウェア企業であり、AIインフラのOS企業だ。

だから、NVDAを単純にPERやP/Sだけで切るのは危険だと思う。

一方で、ここからが一番難しい。

これほど素晴らしい会社であっても、株価パフォーマンスが常に最適とは限らない。

そして、さらに今回のコールで興味深かったのは、低レイテンシ推論に関するLPX / Groqの位置づけだ。

NVDAは10-Q上でもGroqとのnon-exclusive license agreementに関連する項目を開示している。

ここで重要なのは、NVDAがGPU単体の性能だけでなく、Vera Rubin、Dynamo、LPXのような仕組みを組み合わせ、推論をワークロードごとに分解して最適化しようとしている点だ。高スループットのVera Rubinだけでなく、低レイテンシ領域までAI Factoryの中に取り込もうとしているなら、NVDAのモートはさらに立体的になる。

■ バリュエーションは、モートとは別に見なければならない


NVDAの決算を見ていると、どうしても企業としての強さに引っ張られる。

その強さを、投資家としてここで一度切り離さなければならない。

企業としてのNVDAと、株式としてのNVDAは同じではない。

NVDAは素晴らしい会社だ。
でも、株式市場はその素晴らしさをかなり理解している。
AI時代の中心企業であることも、Blackwellが強いことも、Vera Rubinが次の成長軸であることも、AI Factoryという概念も、市場はすでに相当程度織り込んでいる。

私がいつも利用するSeeking Alpha上ではNVDAのValuation GradeはFになっている。P/SやEV/Sales、P/Bはセクター中央値と比べてかなり高い。一方で、PEGやforward EPS revisionを見ると、成長率を考慮すれば単純な割高さだけでは片付けられない面もある。

つまり、NVDAのバリュエーションを見る時に重要なのは、「高いから悪い」という話ではない。

むしろ、この価格で買って、あるいはこの比率で持って、ポートフォリオ全体のリターンを最大化できるのか、考えるべきだと思う。

そして、ここが問題なのだ。

NVDAが今後も成長する可能性は高い。
ただし、すでに巨大な時価総額になった会社が、さらに市場期待を上回り続けるには、かなり高いハードルを超え続ける必要がある。

つまりNVDAは、モートが深いからこそ安心して持てる一方で、モートが深いからこそ市場にが理解を尽くしており、期待値の余白は若いフェーズの銘柄より小さくなっている可能性がある。

この点を無視して、「良い会社だから大きく持つ」と決める思考にメスを入れなければならない。


■ モートの深さと、株価パフォーマンスは比例しない


ここが、自分の中で一番整理しなければならないところだ。

NVDAは本当に素晴らしい会社だ。
今回の決算でも、疑うことはない。

しかし、投資家として考えるべきことは、良い会社や好きな会社を持つことではなく、資産を増やすことだ。ここを混同しては絶対にいけない。趣味で個別株をやっているではないし、初心者でもない。

私は資産を絶対に増やしたい。
そのためには、単に「強い会社」を持つだけでは足りないのだ。

だからこそ会社のフェーズを見なければならない。

NVDAはすでに世界中が知っている。
AI時代の中心企業であることも、決算が強いことも、CEOがすごいことも、市場はかなり理解している。

つまりNVDAは、もはや「確認され続ける銘柄」になったとも言える。

もちろん、確認され続けるだけでも株価は上がる可能性がある。

ただし、ここからさらに大きくアウトパフォームするには、強いだけでは足りない。市場の高い期待をさらに上回り続ける必要がある。

一方で、周辺AI銘柄の中にはフェーズが浅い銘柄も多い。
市場が完全に理解していない余地がある。
もし不可逆モートが本当に形成されるなら、期待値の上方修正余地はNVDAより大きい可能性がある。

だから、NVDAの決算を見ることは、NVDAが凄いとか、買い増しを考えるだけでは終われない。

NVDAの決算を見ることで、AI Factoryのどこに資本が流れているのか、次にどの周辺銘柄が恩恵を長期で受けるのかを確認する。

この作業を実施し、自分のポートフォリオにどのように接続させるのか、繰り返し迷い整理する思考プロセスが最も重要だと思う。


■ 同じ銘柄でも、取得単価と保有比率で意味は変わる


ここで考えなければいけないことは、同じNVDAでも、どの価格で買ったのか、どれくらいの比率で持っているのか、いつまで保有する予定なのか、そして自分がどの資産形成フェーズにいるのかによって、銘柄の意味は変わる。

NVDAをかなり低い取得単価で持っている人にとっては、NVDAは税金を払ってまで売る必要のない超優良コアかもしれない。

一方で、今から新規で大きく買う人にとっては、同じNVDAでも期待リターンの計算はまったく違う。

つまり、銘柄そのものに「コア」「サテライト」という固定ラベルがあるわけではない。

コアかどうかは、企業の質だけで決まらない。
取得単価、バリュエーション、保有比率、自分の資産フェーズ、そして他に持っている銘柄との関係で決まる。

ここを間違えると、良い会社を持っているのに、ポートフォリオ全体のパフォーマンスが伸びないということが起きる。

NVDAは素晴らしい企業だ。
しかし、自分にとって今のNVDAは、資産形成の主エンジンなのか。
それともAI時代の中心座標なのか。

この違いをはっきりさせる必要がある。


■ NVDAを持つ理由を、リターン最大化銘柄から切り離して考える


ここで、自分のポートフォリオに戻る。

私は集中投資側にいる。
銘柄を薄く広く持つことが正しいとは思っていない。

むしろ、徹底的に一次情報を読み、決算を追い、構造からモートとバリュエーションを見ているなら、集中はリスクではなく、理解できる範囲に資本を置く行為でもあると思っている。

もちろん、集中投資は間違えた時のダメージが大きい。
だからこそ、キャッシュ10%以上と、サテライトの出口条件が必要になる。

私はキャッシュ10%を基本としている。
これは死守しなければならない規律だ。

NVDAをキャッシュ代替と見る考えも一瞬あったが、それはやはり違う。NVDAは流動性も質も高いが、暴落時には普通に下がる。そもそもキャッシュはキャッシュとして持つべきだ。

では、NVDAは何なのか。

結論として、NVDAはキャッシュ代替ではない。
そして、今の私にとって最大リターン候補でもない。

NVDAは、AI時代の中心座標だ。

NVDAを持つ理由は、ここから一番上がりそうだから、ではない。
AI Factory時代の中心を、自分の資本でも押さえておくために持つ。

NVDAを0%にしても、決算は追える。
実際、保有していなくても企業分析はできる。

ただし、NVDAを完全に外すと、AI時代の中心銘柄を資本上では外すことになる。これは自分にとって整理する上で少し違うと感じている。感情を整理するための自問自答は簡単に答えをくれない。

一方で、5%とすると、ポートフォリオでは薄い。
5%は参加権に近いと感じる。

自分はNVDAを参加権として持つ投資家ではない。自分なりに決算を深く読み、AI Factory全体の基準銘柄として見ている。それなら、5%では中途半端だと思う。

では、15%はどうか。

15%は初めてポートフォリオの中で、明確に意味を持つポジションになると考えている。
NVDAを今後の資産形成の主エンジンとして見るなら妥当だと思う。

ただ、今の私の見方では、NVDAはすでにフェーズが進んでいる。

もちろん株価はこれからも期待値を超える数字を出し続けるならば上がるだろう。
しかし、資産の最大化を目指す中で個別銘柄へ集中投資しているのだから、NVDAを15%置き続けると、ポートフォリオ全体の加速力を少し鈍らせる可能性がある。

だから、現時点で一番しっくりくるのは10%ではないかと考えた。


■ NVDAを持たない選択も、論理としては成立する


ここまで考えると、NVDAを0%にする選択も一度は考える必要がある。

NVDAはAI時代の中心企業だ。
ただし、中心企業を必ず保有しなければならないわけではない。

保有していなくても決算は読める。
AI Factoryの動向も追える。
NVDAの数字を通じて、IOT、RBRK、TEMのようなFactoryの外にある実行銘柄への資本配分を考えることもできる。

むしろ、資本効率だけで見れば、NVDAを持たず、よりフェーズの浅い銘柄に集中するという判断もある。

NVDAを非保有の最重要観測銘柄として扱う。
そして、NVDAが作るAI Factoryの裾野で、より大きなリターン弾性を持つ銘柄に資本を置く。

これは投資家として、かなりシャープな判断だと思う。

ただし、私にとってはまだ悩ましい。

NVDAは単なる大型株ではない。
AI時代の中心座標であり、AI投資全体の温度計でもある。
その銘柄を完全に外してしまうと、自分のポートフォリオの中でAIの中心を資本上は外すことになる。

それが本当に合理的なのか。
それとも、単にパフォーマンスを焦って中心銘柄を外しているだけなのか。

ここにはまだ迷いがある。

だから今の私は、0%ではなく10%という整理に傾いている。

ただし、それは決定的な答えではない。
あくまで現時点の仮説だ。


■ NVDA10%は、綺麗なポートフォリオを作るためではない


NVDA10%という整理は、綺麗なバランスを作るためではない。

これは、AI時代の中心座標を外さず、残りの資本をより若いフェーズの銘柄に集中させるための規律だ。

キャッシュ10%。
NVDA10%。

重くもなく軽くもなく、ちょうどいいサイズかもしれない。

すると、残りは80%。

この80%を、RBRK、IOT、MRVLのような銘柄に集中させる。

RBRKは、AI時代のデータ保護・サイバー・復旧OSとして時間をかけて持つべき主力コアだ。
IOTは、フィジカルAI・現場データOSとして、これからTAMが広がる可能性があるコア候補として株数を増やしている。
MRVLは、AIインフラの裾野、ASIC、光、ネットワーク周辺の時限的サテライト。

この中でNVDAは、最大リターンを狙う主役ではない。
しかし、AI時代の中心を資本でも押さえる役割を持つ。

だから、NVDA10%は守りではない。
参加権でもない。
キャッシュ代替でもない。

AI時代の中心座標として整理する。

ただし、この10%も固定ではない。

Vera Rubin、ACIE、networking、FCFがさらに想定以上に伸び、NVDAが再びポートフォリオ内の主力リターン銘柄になり得ると判断すれば、比率を戻す可能性はある。

逆に、NVDAのモートは深まり続けても、株価があまりにも先の期待を織り込み、ポートフォリオ全体の加速を鈍らせると感じれば、0%に近づける可能性もある。

大事なのは、NVDAを思考停止で握ることではない。
そして、NVDAを軽く見て外すことでもない。


■ 暫定結論


NVDAは素晴らしい会社だ。
ただし、素晴らしい会社を持つことと、ポートフォリオ全体のリターンを最大化することは同じではない。

同じNVDAでも、取得単価、保有比率、バリュエーション、自分の資産形成フェーズによって、意味は変わる。

現時点の私の仮説は、NVDAをAI時代の中心座標として10%程度持つことだ。

0%ではない。
5%の参加権でもない。
15%の主力コアでもない。

10%程度でAI時代の中心を資本でも押さえながら、残りの資本はより浅いフェーズの銘柄と時限的なテーマに集中させる。

この10%という比率変更は今回の決算を受けての結論だ。

今回、NVDAの数字を見ていて特に重要だと思ったのは、ACIEとEdge Computingの開示だ。ACIEにはIndustrialが含まれる。Edge Computingにはロボティクス、自動車、AI-RAN、ワークステーションなど、フィジカルAIに近い領域が含まれる。

つまり、NVDAの決算からも、AIの重心が単なるモデル学習や巨大クラウドから、産業、現場、エッジ、物理世界へ広がっていることが確認できる。

だからこそ、NVDAを少し削ってIOTを買い増す判断には、自分の中ではつながりがある。
IOTは、フィジカルAI・現場データOSとして、まだNVDAよりフェーズが浅い。


NVDAの決算を見て、AI Factoryの裾野がIndustrialやEdgeへ広がっていることを確認したからこそ、その実行レイヤーに近いIOTへ資本を移す。これはNVDAを否定する判断ではなく、NVDAを基準座標として読み解いた結果の資本配分だ。

私は現在NVDAを15%保有しており、その内、5%売却してその資金でIOTを買い増ししようと思う。

所詮はポートフォリオの中で銘柄比率を調整するだけの話だが、改めて自分の考えを整理してアウトプットしたことは、NVDA決算を私のポートフォリオに接続して実行可能な運用に落とし込む作業に進めた。

そして、NVDAをこれからも最重要銘柄として追い続ける。また同時に、NVDAの決算を通じて、AI Factoryの裾野に資本をどう配分するかを考え続ける。

もし、ここまで読み進めた読者がいるならば、NVDAとどう向きあうべきか、自分のポートフォリオにどう接続させるべきか、一度じっくり考える時間を持つことをお勧めしたい。

■ 次回チェックリスト


* Q2 FY2027売上ガイダンス$91.0Bを達成・上振れできるか
* 中国向けData Center compute revenueなしで高成長を維持できるか
* ACIEがHyperscaleを上回る成長を続けるか
* Data Center networkingが引き続き高成長を維持するか
* Vera RubinのQ3立ち上がりが予定通り進むか
* Vera CPU、BlueField、STX、Dynamoが売上・マージンにどう効くか
* FCFマージンが高水準を維持できるか
* supply-related commitments $119Bがリスクではなくモート拡大に変わるか
* non-marketable securitiesやエコシステム投資が需要の質を曇らせていないか
* 自社株買いがSBC希薄化を上回り続けるか
* NVDAをポートフォリオ10%の中心座標として持つ意味が続くか



最後まで読んでいただきましてありがとうございます。役に立ちましたら、是非、スキ、フォローしていただきましたら幸いです。


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本執筆内容は、執筆者個人の意思決定の整理及び記録等を目的として公開するものであり、迷い・再考・修正・仮説更新を伴います。また、本執筆によって提供される情報は正確性等を保証するものではございません。つきましては、読者の方々にとって必ずしも適切であるとは限らないことから、投資を行う際は、株式への投資は大きなリスクを伴うものであることをご認識の上、ご自身の判断と責任の基で投資をされるようお願いします。なお、いかなる金融商品や個別株への投資勧誘や投資手法を推奨するものではありません。


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