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おじさん箪笥【毎週ショートショートnote】

「……きみは、私が怖くないのか」

リサイクル業を営む友人から譲り受けた年代物の箪笥の横に、見知らぬおじさんが立っている。

まあ、霊感のある私に格安で譲るよってのは、そういうことだろうし。
正直、お世辞にも素敵な見た目とは言いにくいけど――害意があるわけでもないようだし、何より――この箪笥に向ける深い愛情が、強く感じられるからね。

「わかってくれるのか」

おじさんはパッと表情を明るくする。霊なのに。
そして改めて私をじっと見つめ、こう言った。

「うん、きみになら――この箪笥を末長く使ってもらえたら、とても嬉しいな」

翌日、友人に報告した。

「何だか、前所有者のおじさんに気に入られたみたいでさ」

すると、友人は急に焦り出す。

「いや、男性が所有者だったことは一度もないんだ……最初に所有していた女性が、長年付きまとわれていたストーカーに家に侵入され、その箪笥を漁られていたところに帰ってきてしまって……揉み合いになった結果、二人とも……」




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