オカルティック・シティ 第四話「ファントム・チャンネル」
【あらすじ】
サンクチュアリの暴走から逃れたしきみは、謎の音声“次はおまえだ”の正体を追う。 鍵を握るのは、誰もアクセスできない謎の配信チャンネル《PHANTOM-00》。 それは、存在しないはずの映像を“リアルタイムで”流し続ける、呪われたストリームだった──。
【本文】
04:43AM──渋谷。
地下鉄の出口で、三枝しきみは呼吸を整えていた。
── あれは幻じゃない。確かに“見た”。
彼女のヘッドセットには、アクセス不能な録画ファイルが残っていた。
《記録:PH-00-Δ/Live》
「……ファントム・チャンネル」
そのキーワードに反応して、検索アプリが自動停止する。
《アクセス拒否》《ブラックアウト指定》
「やっぱり、運営層にも触れられたくない情報か……」
彼女はハッカー仲間・スミスを呼び出し、裏ルートからデータ復旧を試みる。
スミス:「しきみ、それ……見ちゃったのか。最悪だ」
しきみ:「これはただの配信じゃない。誰かが“今も流してる”。止めないと、次は──」
*
調査の末、たどり着いたのは都市の裏側にある古い配信施設の跡地。
閉鎖された地下スタジオには、もう誰もいないはずだった。
……しかし、扉の奥から光が漏れていた。
「まだ“何か”が、動いてる」
ヘッドセットを強化モードに切り替える。
ARフィルター越しに映ったのは、数十本のケーブルに絡まれたまま、 勝手に再生され続ける“人間の頭部らしき何か”。
「……う、そ……」
無数の目、口、そして断片的な都市伝説が、映像に混ざっている。
《渋谷109の屋上で手を振る女》《電車に乗ってはいけない時間》《スマホに映る誰かの顔》
すべての怪異が、編集された一本の配信として流れていた。
「これが、“都市の記憶”……?」
画面がゆがみ、ノイズが走る。
《次の視聴者は──あなた》
「……来るっ!」
次の瞬間、スタジオ内の照明が落ち、 背後から異形の気配がしきみに迫る。

第四話「ファントム・チャンネル」
【続く】
次回:第五話「リセット東京」
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