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(マンガで社会見学)見えない品質を守る!EMCテストラボ探検記

「シェア世界No.1」を誇る製品を数多く持つ、アルプスアルパイン。
――では、なぜお客さまに選ばれ続けているのでしょうか。

世界初の技術。高い機能性。そうした理由ももちろんあります。
けれど、営業部門や技術部門への取材を通して、何度も耳にしてきたのは…

「最後は、アルプスアルパインの『品質』への信頼で
 選ばれることが多いですね」

という言葉。

何万回押しても壊れない、タクトスイッチ®。
激しく操作しても正しく動く、ゲームコントローラーのジョイスティック。
高温や振動がある過酷な環境で、命を守り続ける車載製品。

厳しい品質が求められる領域で選ばれ続けているアルプスアルパイン製品。

「この品質への信頼は、何によって支えられているのか?」

壊れないこと、誤作動しないこと、
どんな環境でも安定して動き続けること。
それらは当たり前に見えて極めて難しく、その裏側には、数多くの工夫と努力が積み重ねられています。

今回は筆者ナカクミが、その“品質”を支える現場のひとつ、
電磁ノイズと向き合う信頼性保証部の
「EMCテストラボ」を、探検してみました!

1.そもそもEMCって何?

アルプスアルパインのEMCテストラボは、国内には仙台開発センター(古川)、いわき開発センターにあります。今回は2026年3月に本格稼働した、いわき開発センターのラボを訪問しました。

突然「EMC」と言われてもピンとこない方が多いはずです(BMIなら聞いたことがあっても…)。

そこでEMCテストラボのN課長に詳しく聞いてみました。
「そもそもEMCって何ですか?」

EMC(電磁両立性)とは、電磁波が多い環境でも「周囲に影響を与えず、自分も誤作動しない」状態を保つための仕組みです。
自動車にはカーナビやEVのモーターなど、電波を発する電子機器が多く搭載されています。これらの電波がスマートフォンをはじめ車内外の電子機器と影響し合い、誤作動を引き起こすと、重大な事故につながるリスクもあるのです。

いわき開発センター内の新棟「EMCテストラボ」では、車載製品がさまざまな電波環境で正しく動作し、他の機器へ影響を与えないかを国際規格に基づいて確認し、安全で信頼性の高いものづくりを支えているんですよ。」

 
 
 

たしかに私たちの暮らしは、TVやスマホ、Wi‑Fi、ウェアラブル機器など、電波に囲まれて成り立っていますね。

見えない電波が飛び交う中で、機器が安定して動作する…
当たり前だと思っていたことが、実は厳格な試験や技術者の絶え間ない努力に支えられているのだと気づきました。

2.さっそく、ラボの中を探検してみよう!

ラボ内にはさまざまな設備がありますが、今回は2つの部屋を紹介します。

(1)電波暗室

 
 

室内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、白いパネルが格子状に並んだ壁。この壁は、外部からの電波を遮断するとともに、室内で発生した電波も反射させずに吸収する「吸収体」で覆われています。

室内にはアンテナがあり、電磁波を当てて製品が誤作動を起こさないかを検証したり、製品から放射される電磁ノイズを測定したりしています。

 
 

新棟には、180cmクラスの大型製品にも対応できる設備が整っており、車の全面大型ディスプレイなどの次世代車載製品をはじめ、幅広い評価が行われています。 

(2)シールドルーム

次に訪れたのは、外部ノイズを遮断するための「シールドルーム」。ここでは、静電気や電流ノイズ、急な電圧変動といった“見えない脅威”に対して、製品が耐えられるかを検証します。

壁・床・天井すべてが金属で覆われており、外部からの電磁波を完全にシャットアウト。これによって、製品そのものの特性や動き方を正確に把握することができます。

3. アルプスアルパインの品質への想い
「問題が起きたら対処する」のではなく、「はじめから正しく」

信頼性保証部のN部長は語ります。

実は、競合他社を含め、EMC試験を自社内で完結できる企業は多くありません。

当社は外部試験場に委託することなく、自社内で設計初期から評価を行い、課題があれば設計部門と並走して対策を講じることができます。

——この“設計と評価の近さ”が当社の強み。
開発の早い段階で問題を洗い出すことで、品質と開発効率の向上につながっています」

ときには設計者が一日中EMCテストラボにこもり、ともに試験と改善を繰り返すことも珍しくないのだとか。

こうした現場に根付いているのが、「問題が起きたら対処する」のではなく、「はじめから正しく」という品質に対する考え方です。

不具合は取り返せない。
信頼は一度失うと戻らない。
誤作動は、安全にも直結する。

だからこそアルプスアルパインでは、品質を後から確認するのではなく、設計段階から部門横断でつくり込む「フロントローディング」の考え方を重視しています。

4.見えない品質を支えるのは、国内トップクラスの「人財力」。

アルプスアルパインのEMCテストラボには国内有数の設備が整っていますが、取材を通じて印象に残ったのが、人のチカラ。

当社のEMCテストラボには、EMC分野での知識と実務能力を証明する難関国際資格「iNARTE」取得者が16名在籍しており、その取得者数は国内でもトップクラスです。

 

何も起きない、という当たり前を守るために、今日もどこかで、
品質を守り続けるプロフェッショナル達による試験と改善が積み重ねられています。

アルプスアルパインの品質は、
その“見えない努力”の上に成り立っています。

以上

<関連リンク>
HP:アルプスアルパインのEMC評価技術と世界基準への挑戦
プレスリリース:アルプスアルパインいわき開発センター内にEMCテストラボ新棟竣工

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