noteの「スキ」はなぜ左下にあるのか?:配置に秘められた価値観と哲学
noteを眺めては「スキ」を押すのが習慣になりつつある今日この頃、ふと思ったことがあります。
『どうしてスキって左下にあるんだろうか?』
2025年1月現在、スマホでnoteのタイムラインを見ると、下記画像のような配置になっているかと思います。

このタイムラインを見ていくと、
「左上:タイトル、左下:リアクションアイコン(スキ、マガジン追加)、右:アイキャッチ画像」といった配置になっていますよね。
この中で「スキ」の位置って、何故、右でも真ん中でもなく、左下にあるんでしょうか?
例えば、他SNSで類似機能は、X(旧twitter)だと「イイね」は中央下ですし、はてなブログだと「はてなスター」は投稿者名の右側にあったりします。
つまり、必ずしもこういった機能は左下にあるとは限らないわけです。
これについて考えていくと、この配置にnote運営が大切にしている価値観や哲学のようなものを感じ取りました。
ということで、今回は「スキ」が左下にある理由についての考察です。
✅視線誘導:noteタイトルと「スキ」の距離感
まずスマホのタイムラインにおける「視線誘導」の観点から考えていきましょう。
運営からすると、note内の記事を回遊してほしいという意図があって、スマホの限られた画面内で、タイムラインに出来るだけ多くの記事を表示したいというがまずあります。
そこで、noteは1記事を「横長のカード形式」として、リスト状に並べていくことで、1画面内の記事数を多くしています。
この形式では、タイムラインを眺める際、多くの人の目線は「F字型」に動きます(下図)。

この「F字型」の動きを想定した場合、左側の方が読まれる可能性が高い(離脱率が低い)ため、重要度の高い要素が左側に来ます。
文章を主体としたプラットフォームであるnoteにとって、これは「タイトル」となります。
画像よりもタイトルの方が、本文内容を示している場合が多いからですね(もちろん視認性は別ですが)。
では、「スキ」はどうでしょうか?
noteにおいて「スキ」は共感を示す大事なリアクションの位置づけですよね。
そのため、読者の目線をタイトルの次に「スキ」へと自然に誘導する仕組みとしてタイトルのすぐ下に設置しています。
右側でないのは、タイトルと「スキ」の一体感を高める狙いがあるはずです。横長のリスト形式において「スキ」が右側にあった場合、タイトルとやや距離ができて、視覚的なまとまりが減りますよね。
一方でタイトルに対して「スキ」を下側に配置すると、まとまり感を持たせられます。それによって、内容に対して共感を示しているということを、視覚的に明確化させているわけです。
こういった動線設計により、noteが持つ「文章への共感」を重視した文化を強調しているのがまずあると思います。
✅「スキ」が「マガジン」よりも左にある理由
では次に、「スキ」が「マガジン追加」よりも左にあるのは何故なんでしょうか?
正直、タイトルの近くならば、逆でも良いんじゃないかって思いませんか?
この理由は、大きく2つあるんじゃないかなと考えています。
1. 視線の流れに沿っている
上述したように「F字型」の視線誘導を考えると、左から右に視線が流れていきます。
「マガジンに追加する」機能は、クリックした後にも「マガジンの選択」が必要です。つまり2アクション以上になってきます。
また、そもそもあらかじめマガジンを作成しておく必要もあるので、相対的に敷居が高かったりもします。
一方で、「スキ」はクリック(タップ)一つで完結します。
最も気軽なリアクションだからこそ、視線の流れの最初、つまり最も左に置かれているのです。
視線の流れに沿って、リアクションを軽いものから、重たいものにしていくことによって、自然な流れでリアクションのハードルを下げているわけです。
2.「スキ」の優先順位が高い
そもそもnoteが大切にしているのは「文章やコンテンツそのものへの応援・共感」です。
これを示すために、「イイね」より愛着を込めた「スキ」という言葉の表現になっているわけですよね。
つまり、noteが「スキ」を最も重要な要素として考えているため、タイムラインの一番目立つ位置に配置しているという部分もあります。
✅タイムラインに「コメント」がない理由
一方で、コメントアイコンはタイムライン上には存在しません。
これも、本来はあっても不思議ではないですよね。
ここにもnote運営ならではの思想があると思っています。
1. 記事を読んでからコメントして欲しい
他のSNSとかでは、タイムライン上で即コメントできる仕組みもあったりしますが、noteでは記事の下部からのみコメントができる設計になっています。
これは「文章をしっかり読んで、そのうえでコメントをしてほしい」というnoteの想いが込められているのでしょう。
気軽なリアクションである「スキ」に対して、コメントは深いコミュニケーションとして使ってほしい。なので、コメントに対しては少しハードル高めなUI設計になっている部分があります。
2. コメントの質を維持する
タイムラインでコメントを可能にすると、気軽さゆえに質の低い投稿やスパム的なコメントが増えるリスクもあったりします。
そういう観点で、noteは敢えてコメントをしにくくすることで、コミュニティ全体の質を保つ工夫をしてる部分もあるかなと思います。
✅タイムライン上に「スキ」を表示する意味
と、ここまでみていくと、「コメントだけでなくて、スキもマガジン追加も、本文読んでから行うもので、そもそもタイムライン上には必要ないんじゃないか?」と思う人もいるかもしれません。
これについては、タイムライン上で「スキ」をつけることをnote運営としても想定していますし、むしろ推奨している節があります。
下記はnote公式記事からの抜粋ですが、「タイムライン上でつける」の方が「記事ページでつける」よりも先に来ています。
スキをつけるには2つの方法があります。
①タイムライン上でつける
②記事ページ上でつける
どちらとも、 記事の左下に表示される♡をクリックするとスキをクリエイターに送ることができます。♡のマークが赤色に変化すれば完了です。
何故こうなっているかと言うと、1つは、やはり手軽なリアクションという位置づけで、ハードルを下げたいからです。
タイトルに対してだったり、投稿者を応援する意味合いでのスキをすることも、noteの設計的に意図されているんですね。
タイムライン上にあるもう1つの理由は、スキ数の可視化です。スキ数を合わせて表示することで、記事の注目度を数値化して、読み手の関心を高めるという狙いも当然あります。
noteとしては、こうした仕組みによってユーザーの活動を活性化し、プラットフォーム全体のエンゲージメントを高める狙いがあるのかなと思います。
✅まとめ:noteのタイムラインは共感を生むための仕掛け
このように、noteのタイムラインのデザインには、noteが大切にしている価値観と、ユーザー体験を考えた哲学が詰まっています。
文章を中心に据えた設計、共感を重視した「スキ」文化、そして質を守るためのコメントの扱い。
ここら辺に、note運営の設計思想が伺えますよね。
気軽に押せる「スキ」ボタンではありますが、その背後にはnoteの深い想いがあることを知ると、次にタイムラインを眺めたとき、少し違った視点になるのかもしれませんね。
ということで、気軽にスキしてくれると嬉しいです!
それではまた。
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