【はじめてのnote】ずっとおうちに住んでいる
noteをはじめようと思ったきっかけは、同居している娘から
「お母さん、うるさい!話しかけないで」
と、煙たがられてしまったことである。
「アタシに話しかけたりしないでさ、日記にでも書いてりゃいいじゃない」
と言われた悲しい出来事から
「日記だとう…。だったら、書いてやろうじゃねえかよ。」
と思って始めてみた。
毎日毎日、食卓で独り言のように繰り返される、終わりのない「不採用への愚痴と嘆き」が、娘にはまるで呪いのようであったらしい。
佐藤しじみ、50代。もはや前期高齢者と言ってもおかしくない年齢である。
そもそも、愚痴を繰り出すことになったのは、このたび面接を受けたパート先から立て続けに4件、「不採用」をくらったせいである。
まず、このトシから事務職への応募を始めたことが痛々しいのかもしれない。
たいした学歴も資格もなく、華やかな経歴もなく、それなのに職歴だけは多い。
そんな履歴書をひっさげ、何も誇るところのない中年のオバさんを「よーし、採用しちゃうぞ♡」と決断する企業は、確かに非常に少ないだろう。
今回の結果を受け、「若い時と同じというわけにはいかない」という、しょっぱい現実を思い知る。
これでも昔は「受けると、だいたい受かる」という、今と比べれば奇跡のようなことが平気で起きていたのである。
ひとつところで長く働けなかったのは、なぜか仕事に就くたびに起こる子供の学校トラブル。
それにより「仕事どころじゃねえよ」な事態が頻発したからだ。
そんな娘も、今や立派な大人である。そして、私と家にいる。つまり、2人して「ずっとおうちに住んでいる」のである。
しかし、いつまでも同じという訳にはいかない。人生には、変化が必要だ。
昨今の米の値上げ、物価の高騰、年々近づく夫の定年。あと、ホルムズ海峡とかナフサとか年金とか。あとなんだ?
まあ、どれをとっても、不安要素しかない。
よってこのたび、老いた身体にムチ打って出馬、いや就活を始めてみたのである。
今さらといえば、確かにそうである。もっと前から働いておけばよかったのに。それもまた然り。
しかし、後悔しても仕方ない。
長い愚痴につながるとは知らずに始めてしまった、そんな50代からの就活。
始めて間もなく、すでに終焉を迎える気配が濃厚である。
気持ちだけは38歳。そんな自分を、高く見積りすぎていたと言える。
カタいと思っていた某お役所からも、たいへん立派な不採用通知が届いた。
履歴書をお返しくださるにあたり、大きな封筒には「進展」という赤い判が押されている。
進展とは「本人が開けて読んでね」の意味である。
だったら「必読」でいいのではないかと思うが、開けてみてすぐに先方には、こちらと仲良くする気はさらさらないのだと思い知った。
悲しい。
お母さん、また「要らない」って言われちゃったよ。確定申告の時、頑張ったのになあ。
毎日、仕事終わって帰宅して、風呂入って、ゾンビみたいになって布団に倒れて、メシ食えなくって、やつれ果てるくらい頑張ったのになあ。
ここもまた、ダメだったか。
こんなにも他人から、「要らない」と言われる日々に見舞われるとは。
面接の際に「え、ヤダ。これって採用ってこと?」と、少しでも浮かれポンチになった、あの時の自分に今すぐ教えてやりたい。
「違う、そうじゃない」と。
これは、そんな就活と、猫と犬に翻弄されまくる主婦の物語である。
