書き終える、その日まで
物語は、少しずつ後半に近づいてきた。
私にはひとつ、はっきりとした目標がある。
手術の連絡が届くまでに、本編を書き終えること。
ゴールは見えている。
もう手を伸ばせば届きそうなのに、
新しい記憶になればなるほど、
それをどう言葉にすればいいのか、わからなくなる。
内容は、ちゃんと頭の中にある。
なのに、文字にしようとすると、指が止まる。
観月ありさロス。
……いや、正確には「生・観月ありさロス」。
今年に入ってから、
テレビや雑誌でありさちゃんを見ない日はない。
それなのに、会えない。
今年はどう頑張っても、活動できるのは夏以降になる。
『チャーリーとチョコレート工場』は、
諦めざるを得ない。
芸能生活45周年、デビュー35周年。
こんな節目の年に、
きっと何かしらのイベントを企画してくれているはずなのに。
それでも――
本編完結まで。
そして、手術まで。
もう少しだけ、頑張ろう。
そうしたら、きっと。
ありさちゃんに、会えるはずだから。
