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ゑびす様の総本宮、美保神社へ|両参りの魅力|島根県

島根半島の東端、潮の香りが漂う美保関みほのせき美保神社は鎮座します。
出雲大社と対をなす存在として、古くから両参りの厚い信仰を集めてきました。今回はその歴史と魅力の一端に触れた体験を記したものです。

1.創建の歴史

美保神社の創建時期は定かではありませんが、天平5年(733年)の『出雲国風土記』や延長5年(927年)の『延喜式』に社名が記されています。
御祭神は『古事記』『日本書紀』の神話にも登場します。 

▼美保神社公式サイトはコチラ


2.美保神社の主祭神

三穂津姫命みほつひめのみこと
出雲大社に鎮座する大国主神おおくにぬしのかみ后神様です。
高天原から稲穂を持って降臨された五穀豊穣の神様です。
子孫繁栄や夫婦和合、安産、歌舞音曲の神様でもあります。
 
事代主神ことしろぬしのかみ
大国主神の第一御子神であり、一般に「えびす様」として親しまれています。事代主神が美保関の海で釣りをしていたとき、国譲りの相談を受けたという神話から、ここは「えびす様」の総本宮(事代主神を祀る神社の総本山)として全国から崇敬されています。
海上安全、商売繁盛、学業や歌舞音曲の神様です。

3.出雲大社との深い「縁」:両参りのすすめ

島根といえば出雲大社が有名です。
地元では古くから「出雲大社だけでは『片参り』」と言い伝えられてきました。大国主神と美穂津姫命は夫婦の関係であり、「だいこく様(大国主神)」と「えびす様(事代主神)」としては父子の関係になります。

この二社を共に参拝する「えびす・だいこくの両参り」を行うことで、より強いご利益(縁結びや家内安全、商売繁盛)を授かると信じられています。

▼出雲大社の記事はコチラ

出雲大社の荘厳な雰囲気に対し、美保神社はどこか穏やかで、海の静謐なエネルギーに満ちており、対照的な魅力があります。

4.建築の粋:独特の「美保造」

美保神社の社殿は独特の構造をしています。
現在の本殿は文化10年(1813年)に再建(国重要文化財)されたもので、美保造みほづくりまたは比翼大社造ひよくたいしゃづくりと呼ばれます。
これは、出雲大社と同じ大社造たいしゃづくりの本殿が二棟並び、それを「装束の間」でつないだ特殊な形式で、国の重要文化財に指定されています。
向かって右側の「左殿」が大社造の男神(事代主神)、左側「右殿」が女神(三穂津姫命)を祀っており、重厚さと気品が同居したその姿は、寺社建築好きを魅了しています。
そして拝殿の前にある拝殿は昭和3年に伊東忠太が設計監督をつとめ造営されました。

手前は拝殿 奥が本殿

5.信仰を支える文化:鳴物と青柴垣

美保神社は、歌舞音曲「鳴物(音楽)」の神様としても知られています。
事代主神が鶏の鳴き声を聞いて慌てて海に帰り、足を魚に噛まれたという伝承から、かつて氏子は鶏肉や卵を食べないという風習があったそうです。
鳴物楽器の奉納の信仰により奉納された鳴物楽器は800点以上あるそうです。
他にも青柴垣神事あおふしがきしんじ諸手船神事もろたぶねしんじなどの特殊神事があり、神話の世界を今に伝える勇壮な祭礼として、人々の深い信仰を支え続けています。

 美保神社の参道「青石畳通り」には、どこか懐かしい昭和の面影が残っています。出雲を旅する際は、ぜひ足を延ばして、海の神様へ会いに行ってみてはいかがでしょうか。

両参りで笑顔倍増

(おわり)

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