トルコ2025: 最終日のイスタンブール大観光
2025-11-24 (Mon)
今日はイスタンブールで観光できる最後の1日。旧市街の観光名所を攻めまくる予定になっている。
8:30にピックアップ予定なので、今朝は少し寝坊をして6:30に起床、7:30に朝食。外を見ると地面が濡れている。今日は雨の予報だったから覚悟していたけど、改めて天気予報を見ると、雨は朝までで止むと予報が変わっていた。それじゃ傘を持って出かけなくていいかも! すっかり手ぶら観光に慣れてしまったので、とても嬉しいニュースだ。天気の神様、ありがとう!

ホテルでランドリーサービスを利用しようと思って、洗濯物をまとめて伝票と一緒にフロントに持っていったら、「$150以上かかる計算になりますが本当にいいんですか?」と言われた。えっっ? そんなのよくないよ! 高くても$50くらいだろうと思っていたんだけど、伝票をよく見てみるとシャツ1枚洗うのに$10以上、Tシャツでも$9近くかかる値段設定になっている。ドライクリーニングでもなく、アイロンも頼んでいないのに、洗濯だけでこれって暴利もいいところだ。仕方ないのでここで洗濯してもらうのはやめにして、次の滞在先グラスゴーのホテルに頼むことにしよう。
バスに乗り込むと、「あなた達のガイドは、最初の観光場所のスレイマニエ・モスクで会うことになっているから」とスペイン語ガイドの女性に言われた。スペイン語圏のツアー客はほとんど僕らと一緒のホテルに泊まっているみたいだけど、彼らには空港に近い安いホテルを選択するオプションがなかったんだろうか? それとも単に英語圏のツアー客のほとんどが、追加料金を払ってまで街の中心部に泊まりたくなかったんだろうか? どうして言語によってホテルの場所にこんなに差が出てしまったのか、ちょっと不思議に思った。
旧市街でバスを降り、ガイドに連れられてスレイマニエ・モスク(Süleymaniye Camii)まで10分ほどの道を歩いて行く。タイミングが合っていなかったらしく、僕らのガイドはまだ到着していないみたい。スペイン語のガイドは英語があまり得意ではないみたいなので、説明する時は本当に一言二言だけ。モスクの横の墓地のような場所をスペイン語で説明している時には、ガイドにはその気は全くないんだろうけど、なんだか仲間外れのように思えてしまった。一緒にいたカナダ人のRobertも、見るからに機嫌が悪そうにブツブツ文句を言っていたし。ツアー会社の事情もわかるけど、こういう言語の壁がとても大きな疎外感を生んでしまう。逆に言えば、そこを改善することがツアーの満足度の向上に繋がる近道なんだよな。ツアー会社よ、頑張ってください。



やっと英語ガイドが到着すると、昨日まで一緒だった人たちも何人かいて、再会を喜び合った。Hakanに替わる新しいガイドの名前はAhmet(アフメット)。彼に連れられて、やっとスレイマニエ・モスクの中に入ることができた。
靴を脱いで中に入ると、モスク内部の圧倒的な存在感に思わず息を呑む。この感覚は覚えてるぞ! 14年前の旅では、ここに来る度にいつもお祈りの時間とかち合ってしまい、イスタンブール最終日にやっと中に入れたんだよな。その時にもこんな感じに圧倒されていたことが、はっきりと記憶にある。暖色系の色で彩られたアーチやドームがとても綺麗だ。特に赤と白で縞々に塗られたアーチは、コルドバのメスキータを連想させる。


ふと横を見ると、イスラム教に関する冊子が色々な言語で置いてあった。ちょっと読んでみようかなと眺めていると、ヒジャブを着けた女性がイスラム教に興味があるかと英語で話しかけてきた。僕は興味はないと言っているのに、イスラム教と他の宗教の関係なんかを食い気味に話してくる。きゃー、これは勧誘なのかもー。良さそうな人なので、なんとかタイミングをみて脱出しようと思っていたんだけど、その隙を作らないように畳みかけてくるってのは、やっぱり勧誘プロなのかもしれない。Koreyが「みんな行っちゃうよ」と助け船を出してくれたので、結局何種類かの冊子をもらって、やっとその場を離れることができた。普通だったら僕は有無を言わせずに切り上げるんだけど、彼女の人が好い感じにほだされてしまったのかもしれない。

この後はグランド・バザール(Grand Bazaar)まで10分ほど歩く。ちょうど入口に着いた辺りでパラパラと雨が降ってきて、逃げるように中に入った。タイミングが良かったな。降り続くような予報でなないし、ここを出る頃には止んでくれることを祈ろう。


僕らは7番出入口から中に入ったんだけど、その辺りは宝飾品を売る店ばかり。こんなに同じようなものを売る店ばかりが連なっていて、よくみんな利益を出せるもんだと不思議に思ってしまう。ここには約4千軒の店が入っているらしいので驚きだ。


ショッピングに興味のない僕たちは、グランド・バザールの中で文化の違いを楽しむだけの「観光」をしていたんだけど、唯一買ったものはKoreyの姪っ子たちへのお土産ブレスレット。見た瞬間に、小さい女の子たちへのプレゼントにピッタリなんじゃないかと思ったので、値段も安いこともあって衝動買い。店の主人は「今日の初めてのお客さんですよ!」と嬉しそうだったけど、本当なんだろうか?(笑)

グランド・バザールの中を歩いている時に、屋根に激しく雨が当たるような音が聞こえてきて心配になったけど、別の出口から外に出る頃には雨もすっかり上がっていたのでよかった。買い物をしない僕らにとっては自由時間が余ってしまったので、待ち合わせの1番出入口のすぐ横にあった店に入って、トルココーヒーを頼んだ。バクラヴァも一緒についてきて、お得感満載。トルココーヒーやチャイは量が少ないので、お腹がタプタプにならなくていい。

基本ツアーに含まれているのはグランド・バザールまでで、これからランチを含めた観光は有料のエクスカージョンになるらしい。それに申し込んでいるのは僕らとカナダ人のRobertの3人だけみたいで、さっきまで一緒だったツアー客にはさよならも言えなかったのがちょっと心残り。まぁ昨日ツアーバスを乗り換える時にちゃんとさよならしてるからいいよな。グランド・バザールから15分ほど歩いたMasal Cafe Bar Restaurantという場所で、3人だけでまあまあのランチを食べた。

この後はヒッポドローム(Hippodrome)と呼ばれる広場へ。ここはずっと昔に競馬場だった場所で、古代エジプトのオベリスクや古代ギリシャの蛇の柱なんかがある。ここは14年前に僕がイスタンブールに着いて一番に来た場所なんで、とてもはっきりと記憶に残っている。この古代エジプトのオベリスクは、元はルクソールのカルナック神殿にあったとのこと。カルナック神殿には3年前に行ったので、なんだか点と点が線で繋がった気がした。紀元前に建てられたとは信じられないような保存状態で、本当にビックリしてしまう。

蛇の柱はギリシャのデルフィの遺跡から持ってこられたもので、そこにも蛇の柱のレプリカが置いてあるとか? デルフィには28年前に行ったけど、見た記憶がないんだよなぁ。でもカルナック神殿と同じく、起点と終点のどちらも訪れていたことを知れて嬉しかった。

この近くからはアヤソフィア(Hagia Sophia)が見える。今回のツアーには含まれていないので中には入らないけど、僕は14年前に入ったことがある。最初はキリスト教の大聖堂として建てられた場所だけど、オスマン帝国時代にモスクに変換され、1935年からは博物館として公開されてきた。僕が以前訪れた時も博物館だったけど、2020年からは再びモスクとして利用されるようになったと聞いてとても驚いた。トルコの現政権は保守派なので、その影響なんだろうな。

ブルーモスクという通称で知られるスルタンアフメット・モスク(Sultanahmet Camii)の中には入った。僕は初めてじゃないけど、やっぱりここはすごい迫力だ。高い高い天井に、細かく装飾を施された壁やドーム。幾何学模様のステンドグラスも素晴らしい。美しさという面からいって、このモスクは他の観光場所の追従を許さない感じだ。またここに来ることができてよかった。


モスクの美しさに見とれていると、アザーンのような祈りの声がスピーカーから響き始めた。見ると、メッカの方向を示すミフラーブの所で、男性がマイクを持って祈っているようだ。祈りの時間じゃないのになぜだろうと思ってガイドのAhmetに聞くと、定められた祈りの時間じゃなくても、いつでも祈ることができるんだと話してくれた。僕ら観光客は普通は祈りの場を見ることができないので、ちょっと得をした気分。こういう異文化を感じられる瞬間は、とても貴重だ。

この後はまた10分くらい歩いて(今日は歩いてばかりだけど、こういうのも新鮮でいい)、トプカプ宮殿(Topkapı Sarayı Müzesi)へ。Ahmetと一緒に最奥の第4中庭まで行き、そこから自由時間で好きに見学する。14年前に来た時のことはほとんど覚えていないんだけど、宝物館で見たトプカプの短剣がマジックアイテムのようで素晴らしかったことだけははっきり覚えている。



自由時間は、一番混むとされている宝物館にまず行くことにした。幸い列は皆無。以前宝物館は撮影禁止だったんだけど、嬉しいことに今は撮影許可になっている! 前に来た時に心を奪われたトプカプの短剣をカメラに収めることができるのが、何よりも嬉しかった。やっぱりこの短剣は美しすぎる。どれだけの時間をかけて作られたものなんだろうか? エメラルドで手が滑りそうなので実際に使うのは苦労すると思うけど、たぶんそんなことは想定もしていないんだろう(笑)。スプーン屋のダイヤモンドはすっかり忘れていたけど、すごいオーラを放っている感じだった。




聖遺物の間には、モーゼの杖とか、洗礼者ヨハネの骨とか、預言者ムハンマドの足跡とか、宗教や歴史をよく知っている人なら堪えられないような物ばかりが並んでいた。ここにはずっと祈りの声が響き渡っていたんだけど、レコーディングだと思っていたんだよな。でもある一角に、ライブで祈りを放送している部屋があってビックリした。開館中、ずっと交代で祈り続けているんだろうか?



やっぱりトプカプ宮殿は見どころ満載だ。時間もあまりなかったし追加料金を取られるということで、今回はハレムに行かなかったのがちょっと残念。ここは庭園も落ち着ける感じだし、時間があったら丸一日でも楽しめる場所だと思う。

僕らは待ち合わせ時間16:45のちょっと前に出たんだけど、スペイン語のツアー客たちはもう集まっているみたい。まだ出てきていないのはカナダ人のRobertだけ。まだ待ち合わせ時間の10分くらい前だというのに、ガイドのAhmetはRobertに連絡をつけようと必死になっている。もしかするとスペイン語ガイドがバスを呼んでしまったのかもしれないな。この周辺にはバスの駐車場がなく、普通の道路にバスが一時停止して僕らをピックアップするみたいなので焦っているのかもしれない。「それじゃ先にバスに乗って帰ってください。彼が出てきたら僕がタクシーで送ります」とかAhmetが僕たちに言っている最中、ぴったり16:45にRobertが出てきた。ホッとしたけど、一番驚いたのは時間通りに集合したのにアタフタされていたことを知ったRobertじゃないかな(笑)。Ahmetとスペイン語ガイドとのコミュニケーションが悪かったのかもしれない。格安だったとはいえ、このツアー会社にはもう少し頑張ってもらわないと…。

さて、これでトルコでの観光は全て終了。でも僕らには今夜のディナーが残っている。ホテルから歩いて行けるリッツカールトンホテルの中のAtölye Restaurantという場所を予約していたんだけど、ホテルの中というと無駄に高いかもしれないなと昨日バスに乗っている時に思い始めた。イスタンブールのことを調べている時から、ミシュランのビブ・グルマン付きのCumaというレストランが気になっていたので、そっちにしてみようかな。大通りから外れた道を歩いて行かなければいけないので、ちょっと治安面の心配もしていたんだけど、イスタンブールなら大丈夫そうな気がしてきた。オンラインでの予約がすんなり取れたので、元々予定していた場所はキャンセル。こういう事がバスに乗っている間にできてしまうって、本当に便利な時代になったものだ。
ホテルを19時くらいに出て、今夜はイスティクラール通りとは別の大通りを下り、途中から静かな路地に入っていった。とても細い通りで人通りも少ないけど、小さなホテルもたくさんあるみたいだし、治安的には全然大丈夫って感じ。ただ、結構急な坂道をどんどん下りていくってことだけが気がかりだ。帰りにはこれと同じ坂を上らなきゃいけないってことだよね?
20分くらい歩いた後、淡いピンク色の明かりに照らされた前庭にテーブルが並んでいるレストランCuma(ジュマ)に到着。11月も終わりだというのに屋外?と少し驚いたけど、ピンク色の光はヒートランプだから暖かいし、それでも寒い人のためには毛布も用意されているようなので、全然大丈夫なんだろう。むしろ、イスタンブール最後の食事を雰囲気のいい庭で食べられるというのがとても嬉しかった。

カクテルを頼むと、薄くてパリパリのパーネ・カラザウみたいなクラッカーとディップも一緒に出てきた。ディップにはスパイスがたくさん使ってあるようで、クラッカーと一緒に食べるとすごく美味しい。これでお腹が一杯になると困るので1枚だけで止めておいたけど、できることなら持ち帰りたい感じだったなぁ。カクテルも当然のように美味しい! 1杯₺750(=$20近く!)なので、美味しくなきゃ困るんだけど。


アペタイザーは貝のワイン蒸しにバゲットがついたものをシェア。ニンニクの香りが食欲をそそって、これは全部食べ切ってしまった。貝も美味しいけど、カリカリのバゲットにスープを吸わせるともう最高! 文句のつけどころのない一品だった。

僕のメインはキノコのタリアテッレ。キノコの風味を損なわないように味つけは軽やかで、タリアテッレのシコシコした食感が心地良い。たぶんパスタも自家製なんだろうな。全体的に良くまとまっていて、とても美味しい。Koreyはオックステールのカヴァテッリを注文。僕のパスタとは違って、こちらはどっしりとした味わい。オックステールの旨味がカヴァテッリのモチモチ感と一緒になって、これもため息が出るくらいの美味しさ。やっぱりミシュランの評価は伊達じゃないな。


最後にはトルコアイス、ドンドゥルマをデザートに注文。「観光地で売っているドンドゥルマはボラれるから絶対買っちゃダメ」とHakanが言っていたので今まで買わなかったけど、最後に味わえてよかった! 少し伸びる感じのアイスはミルクの味が濃厚で、僕の大好きな味だ。氷の上に乗っているのかと思いきや、これは氷に似せた容器を冷凍庫でキンキンに冷やして使っているみたい。こういう演出もいい。

ミシュランのビブ・グルマンは、安価でハイクオリティの料理が楽しめるレストランに与えられる称号。ここの料理は確かにハイクオリティで、「他のミシュランのレストランと比較すると」安価な方なのかもしれない。でもメインのパスタは$30近いので、現在アメリカで一番レストランが高価だと言われているシアトルでの食事と同じレベル。トルコの物価から考えると、かなり高い方なんじゃないかな。でもとても満足できたし、1週間ずっと食べてきたトルコ料理とは違うものを食べられたし(笑)、最後のディナーとしてはとても良かったと思う。
帰りは来た道とは違い、まずイスティクラール通りまで出てから帰ることにした。ずっと上り坂だったけど、ゆっくりと歩いたのでそれほどキツい感じはしなかったな。レストランの近くは細い道が多く、人通りがなくてヒッソリとしている場所もあったけど、治安的にピリピリした感じはまったくしなかった。


このトルコ旅行、ツアーいうこともあってかなりイケイケなスケジュールだったけど、すごくよかったと思う。そりゃツアーバスの中が風邪ひきだらけになっちゃったのには閉口したけど、カッパドキアで気球にも乗れたし、全く傘を使わずに済んだし、全体的にとてもラッキーだったと言えるだろう。僕の風邪も順調に回復しているみたいで、明日から僕だけのイギリス旅行に影響しなさそうなので安心した。
ホテルに帰り着いたのは21時半過ぎ。明日は朝7:30の飛行機に乗らなければいけないので、ピックアップはなんと2時! 荷造りは起きてからやることにして、今夜は少しでも寝ておかないと。
今日の歩数: 21,056
