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【ショートショート】元カレ回収日 / 創作大賞2026 / オールカテゴリ部門 / 応募作品

*超短編・3分読書

「元カレ回収日」


駅前のゴミ捨て場には、月に一度だけ
恋愛ゴミ」の回収日がある。

写真。
ペアリング。
お揃いのマグカップ。
謎にデカいサメのぬいぐるみ。

失恋した人間が「元恋人」に関わる、
【どんなものでも】処分できる日だ。

私はその日の朝、元カレの服をゴミ袋へ押し
込んでいた。

三年付き合った彼はニ週間前、職場の後輩
消えた。

・・『好きな人ができた』
そのテンプレ台詞を最後に、LINEは既読にも
ならない。
だから今日は、全部捨てる。思い出ごと。

ゴミ袋を抱えて9時ちょうどに駅前へ向かうと
すでに列ができていた。

OLらしき女性。スーツの中年男性。
なぜか、パジャマ姿の老婆。
誰もが、大事そうに袋を抱えている。

捨て終わった人達はみんな、どこかすっきり
した顔をして帰っていく。

「次の方どうぞ」

オレンジ色のベストを着た回収員のおじさんが
事務的な顔で言った。

私はゴミ袋を差し出した。

「中身の確認お願いします」

「・・Tシャツ、パーカー、写真、あと・・」

「あと?」

「三年分の、思い出です」

おじさんは眉ひとつ動かさず伝票にボールペンを走らせた。

『恋愛ゴミ:衣類・感傷一式』

ハンコを押して、
回収完了です。お疲れ様でした。」

以上でおわり。楽なものだ。

スッキリした心地で帰ろうとしたとき、後ろから誰かに呼び止められた。

・・「あれ?もしかして」・・

振り返ると元カレが立っていた。袋を抱えて。


「・・なに、してんの?」

「俺も、捨てに来た」

「・・何を?」

彼は少し間を置いて、慌てるように言った。

「後輩と別れた。てゆうかフラれた。」
      「あん時はごめん」
「一時の気の迷いというか」
     「寄り、戻してくんない?」
「やっぱり俺、君が好きみたい」
    「君だってまだ、気持ちあるよね?」
(……わちゃわちゃ。ぺちゃくちゃ)



・・・沈黙。


風が吹く。
どこかで、鳩が鳴く。

私の中で、何かがスパークした。

私は回収員のおじさんに向き直った。

「すみません」

「はい」

「追加、いいですか」

「どうぞ」

私は無理矢理、元カレを掴んでゴミ袋の列に
並ばせた。

「え、え、ちょ、待って」

「中身の確認お願いします」

コレです。そのままお願いします。」

おじさんはめんどくさそうにポリポリと頭を
かいて、ボールペンを走らせた。

『恋愛ゴミ:元カレ本体・言い訳一式』

私はもう一度、そっとハンコを押した。

回収完了です。お疲れ様でした」




帰り道。心が晴れやかだった。
春の青空は、やけに広かった。





おわり








あ〜スッキリ。


Hey there, English-speaking reader! 👋 This article may have been auto-translated by note's AI. If some expressions feel a little awkward, that's just the AI still learning. But the feelings behind the words? Those are completely real.
☺️💖


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