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デザインは「三方得」を考えながら

デザインの仕事に関わるようになり、浮かんだアイデアを思いつくままデザインしてたデザイナーの卵の頃、出したアイデアは当たりもあれば、ハズレもあり。
イメージが浮かんだと喜んだけど、後でガッカリする事、多々あり。

これから取り組む新しいプロジェクトについて、先輩デザイナーと打合せをしていた時の話です。

先輩デザイナーから言われた事を、良く今でも覚えているし、それから自分がデザインに関わる時には、常に心がけるようになった事があります。

【三方の得とは】

それは、デザインという仕事は「使う人」と、「作る人」と「売る人」の三方が得をなるようにデザインを考えるのが、デザイナーの仕事だ、と言われたのを覚えています。

デザイナー自身が単にアイデアを思い浮かべて、自分好みのデザインをするのではなく、商品を「使う人」や、その商品を「作る人」、そして工場で作った商品から、使う家庭へ流通する「売る人」と、三方の人たちが、それぞれ「得=益」になるように、デザインするのがデザイナーの役割だから、自分好みのデザインではなく、三方が「得=徳」になるように、それらの中心に位置するのデザインだと言われた。

商品をデザインする事で、商品に関わるそれぞれの人たちが今よりプラスになるように、新しくデザインした商品に関わる人たちが笑顔になったり、喜んでもらえるようにするのが、デザインの仕事だから、「複眼的な視点」が大事です。

【三方の得を考えるとは】

そして「三方の得」をデザインすると言っても、三方を同時に考えるのではなく、そこには「考える順番」の優先順位があります。

一番優先するのは、最終のユーザーである「使う人」の状況(機能性や安全性など)を考えて、次に「作る人」の環境(素材や生産性など)が来て、それから「売る人」の状況(収納性やパッケージなど)について考えながら、デザイン作業に落とし込んでいく、これが基本的な順番だから、まずは使う人にとってのデザインから始めようと、アイデア出しの作業になった。

先日も、お菓子屋さんから、ある企業から特注品として、その企業が製造している商品をモチーフにしたお菓子の依頼があり、そのデザインとパッケージを考えてほしいと相談があったのです。言わば、企業からお菓子のOEM依頼です。

発注者がお菓子屋さんになるから、クライアントファーストの場合では、クライアントからの条件を優先します。

ですが、この場合に「使う人」は、ある企業になり、「作る人」はお菓子屋さんですから、一番優先するのは、企業が喜んでくれるモチーフは何が適しているのか?を考えてデザインしていく。

デザインの発注元はお菓子屋さんですが、「作る人」の状況よりも、「使う人」が喜ぶようなデザインは何だろうと、「使う人」を優先して、商品のモチーフやデザインを考えていきます。

そして次に、そのモチーフをお菓子にした場合に、お菓子のスガタとしては何が一番適しているだろう?とデザインを考えていく。

「使う人」の次に「作る人」の環境を考えながら、アイデアを変えたりして、だんだんデザインを絞り込んでいく。

こういうプロセスで進めていくと、使う人と作る人も、喜んでもらえるデザインが生まれると思います。

自分好みのデザインを考えるのは、それはそれで作業は楽しいのですが、三方の得を考えるのは、デザインという仕事は社会性がありますから、デザインを通して、社会の役に立つのは「やり甲斐」があり、嬉しい仕事だと思います。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。


こうしてnoteの記事を書いていたら、
「三方」というのは、三つの在り方を向いて、考える意味だと思うのですが、その方向を向いて考えている事は、そこに存在してる「宝」(価値)を探し出す、というような気もしました。
「三方」は「三宝」に繋がっているのかも知れませんね。

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