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「蚊取り線香」

先日、友達の家へ遊びに行くと、
蚊取り線香が焚かれていた。

ゆらゆらと立ちのぼる
煙と独特の香りに、
子どもの頃の夏を思い出した。

友達の家の隣は栗畑で、
この梅雨時期になると蚊が増え、

夜は灯りを目がけて
家の中へ入ってくるという。

そのため、今でも昔ながらの
蚊取り線香が欠かせないそうだ。

電気式の虫よけが
当たり前になった今でも、

あの煙と香りには
夏らしい風情がある。

便利さだけでは
置き換えられないものが、

蚊取り線香には
残っているような気がした。