「ツバメが選んだ家」
ついにツバメの巣を見つけた。
住宅街の一軒家の玄関先、
軒下でせっせと巣作りをしていた。
泥を運び、小さな体で何度も往復する姿は
忙しそうなのに、どこか穏やかだった。
きっとツバメにとっては、
「ここなら安心して暮らせる」
と決めた場所なのだろう。
けれど見つけたこちらは少しだけ心配になる。
どうかこの家の人が巣を壊しませんように。
無事に雛が育ち、
また空へ帰っていけますように。
昔からツバメは人の近くで暮らしてきた。
人の気配がある場所のほうが、
外敵が近づきにくいことを
知っているからだという。
人間の暮らしのすぐそばで、
小さな命が安心できる場所を探している。
その光景を見ながら、
安心して生きられる場所の
大切さを静かに考えながら帰宅した。
