ねがい
五感が鈍っている
そう感じた私は
繭のような柔らかい何かに
包まれているよう
フワフワと雲の上を歩いているような
足の裏の感覚までも
思ったところに脚が着地せず
何度となく足首を捻ってしまう
目の前のものがダブって見えたり
滲んでいたり
誰がに話しても
歳のせいにされてしまって
指までも思ったところにいかず
入力しては間違いを消しにいく
削除の回数の増えたことに疲れ
「え?なんて?」と
聞き返すことも倍以上に増えて
聞こえてないんじゃない?と
言われることが怖くて
分からないままにしてしまう
外からは見えない
私だけが感じる変化
薬が強すぎるせいだろうか
心にモヤがかかってしまい
胸に響くこともなく
ドライな私はロボットのよう
少しずつでも
戻りたい
胸がキュンと
締め付けられるような感覚や
風に揺れた葉の音を聞いて
清らかな空気が広がる感覚や
大好きな青い海をみて
心が音を立てて踊る感覚や
早く早く
本当の私を取り戻したい
そう願わずにはいられない
