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戸田建設が「Toda-AI-Portal」を全社展開:個人頼みのAI活用から企業ガバナンスとデータ集約へ

日々生成AIの情報収集を生業としている私が、注目すべきトピックをピックアップした。ニュースの要約に加え、独自の切り口で読み解いていく。


ニュースの要点

  • 戸田建設が建設業の専門知識や自社固有の情報資産を活用するため、生成AI基盤「Toda-AI-Portal」を内製開発し、全社展開を開始した。

  • 施工技術資料、過去の災害事例、公共工事の技術提案書など、社内に分散していた文書をAIから参照可能にし、根拠付きで即座に引き出せる体制を整えた。

  • 全社員のAI活用の入口をポータルに一本化し、個別アプリケーションの集約や、社内標準書式に沿った資料生成機能、活用事例・研修コンテンツのアーカイブを整備した。


【市場の力学】

個人契約や個別開発による生成AI活用の属人化とシャドーITのリスク

生成AIはその能力の高さから、あらゆる業務に導入することができる。しかしその反面、活用が個人に依存する側面があった。

これは悪い状況になると、個人が好き勝手に外部のAIサービスに登録してしまうという事態を招く。かつてのSaaS導入期と同じような状況に陥っているのだ。

情報システム部でも管理できない状況となり、社内にどういったサービスがインストールされているか把握できなくなる。生成AIの場合も、対話型AIの個人契約に始まり、個人で開発するアプリケーションまで多岐にわたる。

これはセキュリティという観点でも非常に危険である。さらに、社内業務の管理という点でも、個々人で異なるやり方が進められてしまうため、ノウハウの共有もできないという課題がある。

優秀な人材の個人運用制限による不満と形骸化するサービス導入のジレンマ

この課題に関しては企業の規模によらない。優秀な人材から順番に生成AIを勝手に使い始めるわけであり、これを情報システム部が完全に管理しきるのは難しい。

一方で、企業側が業務に本当に活用できるわけでもない中途半端なサービスを導入してしまうこともある。その上で、個人の自由な生成AIの運用を制限してしまえば、現場の優秀な人材には不満がたまる。

企業にとって、このあたりのコントロール、つまり「ガバナンスの維持」と「現場の利便性・やる気の担保」の両立が非常に難しい。

ポータル一本化によるガバナンスの構築

今回の戸田建設の例は、社内に蓄積されたデータを業務で活用する基盤を整理するという意味がある。

それに加えて、全社員のAI活用の入口をポータルに一本化するとあるように、この段階で生成AI活用のガバナンスを整理するという点でも有効だろう。

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