「壊しちゃったらどうしよう…」空き家管理の不安、実はもうある保険で拾えます
今日は「空き家管理と保険」の話を書きたいと思います。
というのも、最近空き家管理と保険に関する質問や問い合わせが多いんですよね。
「山下さん、預かった空き家で何か壊しちゃったらどうなるんですか…」とか、「何か無くなったって言われたらどうすればいいんですか…」などなど。
ほかにも、通水で蛇口を閉め忘れて水浸しにしたら。草刈りの石が跳ねて隣の窓を割ったら。想像すると心配で心配で、なんかおすすめの保険はありますか?と言うんですね。
この気持ちよくわかります。
空き家管理は、外から見ると「見回るだけの仕事」に見えます。
でも実際は、お客様の大事な財産に手を触れる仕事です。
鍵を預かり、家に入り、水を出し、草を刈る。責任の重さで言えば、けっこうなものですよ。
だから先に答えをいいます。
あなたが怖がっているリスクの多くは、今ある保険を組み合わせるだけでかなりカバーできます。
「空き家専用の新しい保険」を探して途方に暮れる必要は、たぶんありません。
なぜ分かりにくいのか
とはいえ、多くの人が「空き家の保険なんて無いでしょ」と思い込んでいます。
さっきの「蛇口を閉め忘れて水浸し」で言うと、空き家の床や壁が傷み、残った家財も濡れ、水がしみ出せば隣家にも被害が及ぶ。
やってしまった管理事業者は賠償を求められるかもしれないし、管理責任を問われるかもしれません。
だから「空き家保険」という便利な一個の箱を探すと、見つからない。守るべきものが最初からバラバラなんです。
大事なのは「誰が、誰に対して、何の責任を負うのか」を先に分けること。ここさえ整理できれば、意外とすんなり保険に割り当てられます。
建物と、近隣への賠償
まず誤解の多いところから。「空き家になったら火災保険に入れない」
これ、そんなことはありません。
空き家でも引き受けてくれる火災保険はあります。
火事も台風も盗難も、対象になることが多いです。
ただ、人が住んでいた頃の「住宅用」の契約を、そのまま空き家でも使えるとは限りません。
相続したけど誰も住んでいない、売れるまで数年空いている。
使われ方が変わったら、保険会社への連絡がいる場合があります。
黙っていると、いざという時に「話が違う」となりかねません。
では、瓦が飛んで隣の車を傷つけたら?老朽化した塀が倒れて通行人がケガをしたら?これは火災保険では拾えません。
火災保険は「自分の建物を直すお金」だからです。
こういう時に効くのが、賠償責任保険という仲間です。
ものすごくざっくり言うと、「他人に与えた損害を弁償するためのお金」ですね。
ここで落とし穴がひとつ。
「自宅の保険に個人賠償特約が付いてるから空き家も大丈夫」と思っている方、案外多いんです。
でも、自宅に付けた特約が離れた空き家まで面倒を見てくれるとは限りません。
ここは思い込まず、空き家の住所と使い方を伝えて確認してほしいところです。
管理する側の事故も、かなり拾える
さて、ここからが今日いちばん伝えたいところです。
管理事業者さん自身のリスクです。
空き家管理は、ひとことで言えないくらい中身が多いんですよね。
鍵を預かり、家に入り、水を出し、草を刈り、写真を撮り、報告し、補修業者を手配する。
ぜんぶ「管理」に押し込まれていますが、実際は全然ちがう作業の寄せ集めです。
で、面白いところなんですが、これら一つひとつに、対応する既存の保険がちゃんとあります。
冒頭の相談者さんが怖がっていた「草刈りで隣の窓を割る」は、請負業者賠償責任保険という保険が受け止めてくれる可能性があります。
「通水後の閉め忘れ」も、作業後の事故を補う特約でカバーできる場合がある。
「鍵の紛失」なら鍵交換費用や預かりものの特約、「室内写真の流出」なら情報漏えいの保険。
業務ごとに、受け皿が違うわけです。
ここで一番大事なこと。
保険屋さんに「空き家管理をやってます」とだけ言っても、必要な補償は組み上がりません。
その一言では、あなたが実際に何をやっているかが伝わらないからです。
作業を一つずつ棚に並べて見せて、はじめて「じゃあこの特約が要りますね」となります。
正直に言っておきます
ここまで「意外とカバーできますよ」と勢いよく書いてきました。
でも、ひとつお伝えしておきたいことがあります。
保険は、会社ごと・商品ごとに中身が本当にバラバラなんです。
同じ「個人賠償特約」でも、A社では空き家が対象、B社では対象外、なんてことがふつうにあります。
だからこの記事を読んで「うちも大丈夫だ」と言い切ってほしくないんですね。
ここに書いたのは、あくまで「こういう種類の保険がありますよ」という地図みたいなもの。
最後は必ず、契約している保険会社に、空き家の住所とそこで何をするのかを伝えて確かめてください。ここだけは、面倒でもお願いします。
ちなみに、経年劣化やシロアリ、地震による倒壊、点検の見落としなどは、既存の保険では拾いにくい穴も残ります。
だからこそ、まず自分のリスクを並べてみることが大事になります。
最初にやるべきは、商品選びじゃない
というわけで、まとめます。
空き家管理の保険で最初にやるべきは、「どの保険がいいかな」と商品を選ぶことじゃありません。
やることは、自分の業務を分解して並べること。
建物に入るのか、鍵を預かるのか、外注を使うのか。
この棚卸しさえできれば、あとは一つずつ既存の保険に割り当てるだけです。
すぐ「空き家専用の新商品が必要」という話になりがちですが、ぼくは順番が逆だと考えています。
まず今ある保険でどこまで拾えるかを整理して、足りない部分だけ専用商品で埋める。この順番なら、保険料も無駄になりません。
きちんと巡回され、記録が残り、点検されている空き家は、保険会社から見ても「安心して引き受けられる建物」なんですよね。
もし今まさに保険で不安を抱えている事業者さんがいたら、公式LINEからぼくに直接聞いてもらって大丈夫です。
すこし時間をいただくと思いますが、あなたの疑問がみなさんの支えになるかもしれません。
一緒に、安心して続けられる空き家管理を作っていきましょう。
▼最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が少しでも良いと思ったら「スキ」や「コメント」「フォロー」をお願いします。
▼週末副業と平日複業でつくる“地域ハッピービジネス”のはじめ方
「あなたのビジネスが、“地域”を救うかもしれない」
空き家管理というと、不動産や建築の専門職を思い浮かべがち。
でも実は、さまざまな業種との相性がいいんです。
このシリーズでは、空き家管理と意外な化学反応を起こす“異業種”の仕事たちを紹介。
「異業種×空き家ビジネス」の中に自分のなかでひらめくものが見つかるはずです。
「ちょっと気になる」から始めてみませんか? あなたの感性が、地域を変える一歩になるかもしれません。
▼空き家にまつわる様々なトピックスが毎日読める協会HPはこちら↓↓
https://www.akiyakanrishi.org/
▼instagramでは「空き家フォトコンテスト」の作品も見られます↓↓
https:、/www.instagram.com/akiyakanrishi/
▼空き家管理舎では全国にビジネスパートナー募集中です↓↓
https://www.akiyakanrisha.net/
▼youtubeでポッドキャスト始めました↓↓
https://www.youtube.com/@user-ve5wl5gv7k/podcasts
▼LINE公式アカウントを友だち追加できます。ご質問、ご相談などお気軽にご利用ください。↓↓
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはコーンウイスキーに使わせていただきます!