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【逆転の発想】冬の空き家は「危険」じゃない。地域の「減災ステーション」に変わる瞬間

今日は「冬の空き家リスク」についてお話しします。
水道管の凍結、通電火災、積雪による倒壊…このあたりはよく聞く話ですよね。
でも冬って放火や不審火のリスクも上がる季節なんです。

なぜかというと、日が暮れるのが早くて、人通りが減って、火の気の確認が遅れがちになるからなんです。
実際に11月から年末にかけて放火被害が増えるという統計調査もあるんです。

「冬の空き家は危ない」だけで終わらせない

「空き家は危険だから早く処分しましょう」とか「冬になる前に売却を検討してください」こんな話もよく聞くと思います。

確かに間違ってはいないんです。
放置された空き家は確かにリスクの塊だし、固定資産税の面でも年末までに売ってしまうという選択もあります。

でもいつもこう思うんです。「それって、結局「空き家=悪者」っていう前提の話しですよね」って。

売りたくても売れない事情がある人、相続でいきなり所有者になってしまった人、いつか戻りたいと思っている人……理由は人それぞれですよね。
そういう人たちに「危ないから手放せ」とだけ言われても、心は軽くならないんじゃないかな。

とはいえ、リスクは現実にあります。

特に冬は、ぼくが「冬の空き家三大リスク」と呼んでいる問題が重なるんです。

冬の空き家、実は三重苦なんです

まず一つ目が凍結による水道管破裂
これはもう定番ですね。水抜きをしていないと、管が凍って破裂して、春になったら家が水浸し…というやつです。

二つ目が通電火災
長期間コンセントに差しっぱなしだったプラグにホコリが溜まって、湿気を吸って発火する現象ですね。
これざっくりいうと、「使ってないコンセントが勝手に燃える」っていう怖い話です。
台風や積雪などの影響で停電・通電を繰り返す時が危険です。

そして三つ目が放火・不審火なんです。

これ、意外と盲点じゃないでしょうか。

夕方5時にはもう真っ暗で、人通りも減って、誰かが敷地内に入っても気づかれにくい。
DMなどがあふれた郵便受け、落ち葉・枯れ草や段ボールが積まれていたら、そこがターゲットになりやすいんですよね。
消防庁のデータでも、放火や不審火は日照時間の短い時期に増える傾向があるんです。

怖い話ばかりですみません。
でもね、ここからが本題なんです。

「リスクの塊」を「地域の安心拠点」に変える

こういったリスクの塊と思われている空き家も、とらえようによっては地域の資源になるんです。

特に冬のリスク対策をちゃんとやると、それがそのまま「減災ステーション」としての機能になるんですよ。

たとえばこんなイメージです。

1. 水と電気の「使える備え」を作る

水道管の凍結防止のために定期的に通水していれば、災害時にも水が使える拠点になります。
電気も契約を維持しておけば、停電時の充電スポットや情報収集の場として機能するんです。

「でも、使ってないのに電気代がもったいない……」って思いますよね。

わかります。

でもね、月に数千円の基本料金で、地域の安心拠点が一つ増えると考えたら、実はコスパがいいかもしれません。
自治体によっては防災協力施設として補助金が出るケースもあります。

名古屋市では、市内の空き家の利活用の促進を図るとともに、管理不適切な空き家の発生を予防するため、空き家の所有者又はその賃借人が、空き家を活用して地域の活性化を図る用途に使用する場合、その改修工事に係る費用の一部を助成します(最大100万円)。
名古屋市内にある空き家(注)のうち、地域の活性化を目的とした以下の用途に使用するもの滞在体験施設
・交流施設
・体験学習施設
・創作活動施設
・文化施設
・防災用倉庫
その他市長が認める用途

名古屋市HP

2. 「見守りの目」を増やす仕組みを作る

放火対策で一番効くのは、実は「人の気配」なんです。

たとえば、近隣の方に「週に一度、外から様子を見てもらう」だけでもかなり違います。
郵便受けにチラシが溜まっていないか、敷地内にゴミなどが捨てられていないか。
そういう小さな変化に気づいてもらえるだけで、放火犯は避けていくんですよ。

3. 外から見える「管理されてる感」を出す

これ、地味だけど超重要です。

放火や不審者って、「ここは誰も見てない」と思われた瞬間に狙われるんですね。
だから、「ちゃんと誰かが気にかけてますよ」っていうサインを出すことが大事なんです。

たとえば。

  • 敷地の草刈りを年に2〜3回はする(枯れ草は放火の燃料になります)

  • 「管理者○○」と連絡先を書いた看板を設置する(これは賛否あります)

  • 防犯カメラ(ダミーでもOK)を目立つところにつける

  • センサーライトをつけて、夜間に人が近づくと光るようにする

センサーライトなんて、ホームセンターで3,000円くらいから買えますからね。それで放火リスクが下がるなら安いもんです。

「所有者の負担」を「地域の資産」に変える

とはいえね、「そんな余裕ないよ」っていう人もいますよね。

遠方に住んでるとか、高齢で動けないとか、経済的に厳しいとか。

わかります。
ぼくもたくさんの所有者さんと話してきたから、その大変さは本当によく知ってます。

だからこそ「一人で抱え込まない」って発想が大事なんじゃないかなと思うんです。

自治体に相談すれば、空き家バンクとか移住希望者とのマッチングとか、いろんな制度があります。
NPOや社会福祉協議会が空き家を活用したい団体を探してくれることもあります。

つまり、「自分だけで完璧に管理しなきゃ」じゃなくて、「誰かと一緒に守っていく」っていう選択肢もあるんです。

たとえば、地域の学生が勉強スペースとして使いたいとか、移住希望者がお試し居住したいとか、そういうニーズって意外とあるんですよ。
そうやって「ちょっとだけ使ってもらう」ことで、建物は傷みにくくなるし、人の目も入るし、地域も活性化する。

win-winなんです。

冬こそ空き家を「開く」チャンス

冬の空き家リスクって、確かに怖いです。

放置すれば、凍結も通電火災も放火も、全部起こりえます。

でもね、それを「だから処分しよう」じゃなくて、「だからちゃんと向き合おう」って考えてみませんか。

向き合い方は人それぞれでいいんです。

毎週通うのが無理なら、月1回でもいい。
自分で管理できないなら、誰かに頼ってもいい。
完璧じゃなくても、「気にかけてる」っていう姿勢があるだけで、その空き家は地域にとって全然違う存在になります。

そしてもし可能なら、冬のリスク対策を「地域との接点」に変えてみてください。

「見守りお願いできますか?」とか「防災の拠点として使えませんか?」とか、そういう声かけ一つで、空き家は「厄介者」から「頼れる味方」に変わっていくんです。

冬はリスクの季節だけど、同時に「空き家を地域に開くチャンス」でもあります。
寒くて暗い季節だからこそ、温かくて明るい場所が求められるんですよね。

今年の冬、あなたの空き家が誰かの安心につながったら、素敵じゃないですか。


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