人生は洗濯の連続【毎週ショートショートnote】
やたらとお漏らしする子供だったらしい。
「ほんとにあんたは、小学校上がってもしょっちゅう粗相するもんだから」
洗濯が大変で仕方ないと、しつこく繰り返す母親が心底ウザかった。しかも中学からは野球部だったから、ユニホームを洗うのが大変だとぼやかれ続けた。
家を出てからは、さすがに自分で洗濯をするようになった。確かに面倒ではあるが、汚れたものが綺麗になるのはやはり気持ちがいい。
「真斗くんて、家事スキル高いのね」
部屋へ遊びに来た彼女が目を丸くする。まあヘタな自宅住みの女性よりはできるだろう。
今日び、家事のできる男はモテる。とんとん拍子に結婚が決まった。
もちろん彼女以外の女性の存在は綺麗に洗っておく。どこから見ても真っ白クリーンだ。
そんなある日、突然、警察が会社に押しかけて来た。
「あなたの行為は犯罪です」
課長の指示どおりに金を動かしていたら、どうやら資金洗浄とみなされたらしい。俺はあっさりクビになった。
やれやれ、洗濯し続けた挙句が、ついに我が身まで干されるとはな。
【あとがき】
まあどんな人でも叩けば埃が出ると言いますが、中にはどうあっても落ちない汚れもあるので気をつけねば…。
それはそうと、先日『やまなし文学賞』実行委員会様から、今年の受賞作品集をご献本いただきました! 発表時から審査員の先生方が激賞していらしたので、発売されたら買おうと思っていたんですが、思わぬご厚情に感謝しきりです。
でもお世辞抜きで、今年の『やまなし文学賞』はすごいですよ!
めっちゃレベル高い! 正賞・佳作の三作ともすごく面白いですが、やはり正賞の宮本彩子さん『クレソン』は素晴らしい!!
よろしければぜひぜひ~。
(注:秋しばの作品は載っていません。と言うか、出してませんw)
*この記事は、以下の企画に参加しております。
いいなと思ったら応援しよう!
お読み下さってありがとうございます。
よろしければサポート頂けると、とても励みになります!
頂いたサポートは、書籍購入費として大切に使わせて頂きます。